苦手を分解してみると、その中で出来ることが見えてくる

今日も、思いついて、明確に言語化できていないことを、ここに文章を書くことで、思考を整理出来たら、と思って書いてみます。

雑文ですが、もし何かヒントになると思ってくれる方がいれば嬉しいなあと思います。

今日のテーマは、自転車にのっていると時に思いついた「苦手を分解してみる」ということです。

ぼくは、ご存知のように「アーキテクチャーフォト」というネットメディアを立ちあげて10年以上たつのですが、同じことを10年以上も継続していると、業界内でそれなりに知っていただくことも増えて、様々なプロジェクトに誘っていただいたり、講演の依頼を貰ったりするようになりました。

もちろん、全てに協力したいと思っているのですが、現実を目の前にすると、その全てをお受けする体制が整っていないのも事実で、ここは課題だなあと痛感しています。

そんな色々なお話を貰う中で、プロジェクトごとに、これは得意だな!、これは苦手だな、、、。と直感的に感じる場面がありました。もちろん人間なので、得意・不得意があるのはしょうがないと思っているのですが、
建築の世界を見ていると、スーパーマンのようになんでもこなしてしまう方が本当に多くて、そういった方々の活動を見ていると、自己嫌悪に陥ることもしばしば、、、。

でも、こんな自分でも、色々と乗り越えて、苦なくできるようになったことも色々とあるなあと、自分の生きてきた道筋を思い返して、ポジティブさを取り戻そうとしています(笑)。

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そんなことを考えているなかで、気づいたのは、自分が苦手だと思っていることでも、それをもう少し解像度高く見て、それを細かく分解してみていくと、実は苦手ではなかった、気軽にできた、という事もあるのではないかという仮説が浮かびました

今日は、そのような視点を書いてみたいともいます。

自分のことを例に挙げて書いてみたいと思います。

例えば、ぼくは自分自身が「競争」が苦手な人間だと思っていました。人間生きていると、色々な場面で競争することを強いられますよね。運動会のリレーとかも競争ですし、会社に入ってその中で出世することも競争だと思います。そういう競争みたいなものが、本能的に向いてないと、ぼくは思っていました。

でもよくよく現在の活動を見ると競争が自身のモチベーションになっている場面もあるなあと気づいたのです。具体的に言うと、ぼくにとって、他の建築メディアが登場することは凄くモチベーションになっています。やはり負けたくないという気持ちも生まれるし、他者の強みや自分の強みを分析して、勝ちたい!という気持ちが生まれます(なにを持って勝ちとするかは明確ではありませんが、、、。笑)。それは、「競争」という概念に適合しているようにも感じます。

これはどういうことなのだろう、と考えていたのですが、
仮説的に思いついたのは、

「競争」は、目の前に人がいる「対面的競争」と、目の前に人がいない「非対面的競争」に分解できるのではないかと。

そのように分解して考えてみると、ぼくは競う人が目の前にいる「対面的競争」に関しては、全く向いていないのですが(性格的にどうしても遠慮してしまう、、、。)、「非対面的競争」、つまり対戦相手は存在しているものの、その存在は遠く離れていたり、目の前にいなかったりする場合には、遠慮なく、自分の能力で競いあうことができる、という事に気づいたのです。

この視点で、自分の過去を振り返ってみると、上手く苦手なことを、分解していき、自分が無理なくできる方法を無意識のうちに選択していたのだなあと思います。

もう少し、例を挙げていくと、
ぼくは「営業」が苦手です。でもこの「営業」も「対面営業」と「非対面営業」に分解できそうです
対面営業というと、飛び込み営業や訪問営業がそれにあたると思うのですが、これは本当に苦手だと自負しています。萎縮してしまいます。
でも、ネットの普及した現在では、メールもそうですし、ホームページ等に明確にサービスのメリットを示したりすることで、直接人に働きかけるとこのない営業、つまり「非対面営業」が、可能なのです。ぼくは、後者の営業に関してはかなり得意です。他社のサービスをリサーチしたり、自身のサービスの強みを見出したりして、文章でその良さをアピールすることは、かなり得意でした。

こう書いていくと、あまり人に会うのが得意ではないように見てきますが(笑)、先に書いたような競争や営業でなければ、人に会うことは大好きでです(笑)。でも、なにか直接会って、買ってもらうとか、圧をかけるようなことがあまり得意ではないのですよね。

話を戻しますが、このように、苦手を分解してみると、実はその概念全てが苦手だったのではなくて、その中でも自分にできることがあるし、逆にむしろ好きだった、という事も多々あるのではないかと思っています。

なので、自分が苦手だなーと思っていることを、分解してみると、意外にも自分でできてしまうことを見つけることができるのではないか。と思ったのです。

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例えば、学生の皆さんで、(ぼくは建築の人なので建築分野の話で書きますが)設計が苦手だと、思っている人が一定数いると思います。でも、その「設計が苦手」を分解してみると、実は自分が面白いと思っている、設計の側面を見つけられるかもしれません。

例えば、「設計」は、大学等での設計課題では、「建築のコンセプトとかアイデアが求められる側面」と、「構想したアイデアを緻密に図面化する側面」に分解できると思います。

そして、前者が得意な人も、後者が得意な人もいます。もちろんその両方が得意で大好きだったら良いのですが、そのどちらかが好きだと感じるのならば、「設計が苦手」という必要はないのではないかと思うのです。

アカデミックな世界では「建築のコンセプトとかアイデアが求められる側面」がどちらかと言えば重視されているように思えます。しかし、設計実務の世界に身を投じた時に「構想したアイデアを緻密に図面化する側面」が得意という能力はかなり評価されるポイントであるとも言えます。

だから、「設計」全体を苦手だと感じる必要はないのだと思います。

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「苦手を分解してみる 」このように考えることで、自分を少し変えることが出来たり、ポジティブさを見つけ出すことができるのではないか、という仮説を今日は書いてみました。

ぼくも、この仮説を、今後の人生の中で応用していき、実際に役立つ方法なのかを検証していきたいと思います。

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