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カリカリの鮭の塩焼き スペイン土着品種と驚異的な好相性

先日立ち寄った酒屋で5本購入したワインのうち、一つはスペインワインを選んだ。最近特に注目を集めている土着品種のメンシアを用いたワイン。
昨年の日本ソムリエ協会技術フォローアップセミナーではイギリス産スパークリング、ボルドー産白ワイン、ジョージア産オレンジワインとともに、スペイン産赤ワインとしてメンシアか使われたものが取り上げられた (ラウル・ペレス ウルトレイア・サン・ジャック Bodegas Raúl Pérez, Ultreia Saint Jacques 2018, Bierzo, Spain) 。日本ソムリエ協会としても着目の品種だ。技術フォローアップセミナーは去年の6月で、随分と久しぶりにメンシア品種のワインを飲んだが、果実味の強さときれいな酸のバランスにとても良い印象をもった。

ボデガス・イ・ビニェドス・ゴデリア ゴデリア・ティント

ボデガス・イ・ビニェドス・ゴデリア ゴデリア・ティント
Bodegas Godelia, D.O.Bierzo, Spain, 2013, 14.5%, 2,860円
プラムジャム、カシスリキュールの力強い果実香、生肉や微かに血液の野趣ある香り、9年の熟成を経て樹皮の落ち着いたニュアンスも。
パワフルながらチャーミングな赤みベリー、ジャミーなタッチ、樽香はやや明瞭、非常に長い余韻。

鮭の塩焼きに合わせる。

ボデガス・イ・ビニェドス・ゴデリア ゴデリア・ティントと鮭の塩焼き

鮭の旨味と脂が、ワインによりきれいに膨らみ風味が膨張するよう。また、魚にしっかりと効いた塩もワインに含まれる塩味のような質感にぴたりとはまる。赤ワインを魚に合わせるのはなかなか簡単ではないことも多いが、こんな食べ合わせがあったとは嬉しい驚きだ。スペイン土着品種メンシア、他の魚料理にも合わせてみたい。後日、酒屋を再訪問した際にその感想を伝えると店主は、土壌の鉱物や石灰質の成分がワインにミネラル感を与えていて、それが魚とも繋がる要素と解説頂いた。産地の土壌もまた、魚に合うワインを探すヒントになる。
相性: ★★★★☆

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