海外渡航の深夜便に搭乗するため、自宅で軽い夕食を取った後に成田空港に向かう。搭乗・出国手続きを済ませJALサクララウンジで残務処理後にひと呼吸。

和食御膳はおかずが少しずついろいろ盛られていてうれしい。シーフードは鯖の味噌煮、明太子。とはいえ昨年の夏から同じメニュー。いや、鯖の味噌煮は以前は焼き鰆だった！（以下の過去Note参照）

とはいえコロナ禍もあり、このあたりのバリエーション・ローテーションは鈍っているのかもしれない。そういえばコロナ禍前はセルフのビュッフェスタイルだった。人の移動も活発化し始めているので今後に期待！

和食御膳に加えて空港ラウンジ名物ビーフカレー、デザートには鯛焼きを。

以前は南アのサンソーと合わせた。まずまずの相性だった。

ワインを眺めるとスパークリングワインはサンテロ, ピノ・シャルドネ, スプマンテ Santero, Pinot Chardonnay Spumante（小売価格1, 400円前後。以下がインポーターさんのサイト）。こちらはこれまでに何度か飲んだことがあるのでスキップ。

白ワインは上記Noteにも出てきたカリフォルニアのヴェルメンティーノ品種に加えて、南アの白ワイン。エチケットにWhiteとあるがシャルドネ品種主体か。赤ワインはチリのピノ・ノワール品種、スペインの赤ワイン（ピノ・ノワール品種）。過去に飲んだカリフォルニアのもの以外をひと口ずついただく。ワインは小売価格価格1,000円台から2,000円前後で揃えている。往路・復路ともに同じ海外の航空会社だが、成田のサクララウンジのワインは圧倒的にリーズナブル。そしてセルフサービスでグラスを取りマシーンから注ぐ。渡航先の復路の搭乗待ちラウンジではシャンパンあり、ボルドーはメドック格付けものが置かれているので、きっとワイン好きの方ならば、違いにアレ？と思いそう…。日本人のオジサンはこういう場所でもガブ飲みする人が多そうだから質より量を重視なのかなw（自戒）とはいえ、この予算縛りでは素晴らしいセレクションに間違いない。料理にワインを合わせたが、鯖の味噌煮と明太子は個性が強くワインにはハードルが高く、一番良かった相性は鯛焼きとスペインの赤ワイン。

さて、料理とそれぞれのワインの相性について。

レオパードコースト, 南アフリカ, JALラウンジ（小売価格1,000円台）
Leopard Coast, White, South Africa, 2019

香りにはリンゴの甘露煮、同時に柑橘果皮のハリのある香りのアクセント、樽のローストかやや強めに焦げたような香り。
味わいには厚みのあるまったりとした果実味、奥にキレのある酸味あり余韻を引き締める。

鯖の味噌煮にワインを合わせる。ワインのロースト香が味噌に繋がりかかるがそこからかすかに生臭みまで立ち上げてしまう。大きなケンカはないが。相性: ★★★☆☆

ドメーヌ・デ・グラス, レゼルヴァ, ピノ ノワール, レイダ・ヴァレー, チリ, 2021, JALサクララウンジ（小売価格2,000円前後）
Domaine de Gras, Reserva, Pinot Noir Leyda Valley, Chile

ブルゴーニュやシャンパーニュと同じ石灰系土壌の区画を含む、冷涼な海沿いに位置する小さな銘醸地“レイダ・ヴァレー”でブドウを栽培。
香りにはレッドチェリー、フランボワーズ、アメリカンチェリーの快活でフレッシュ、若々しい果実香、微かで馴染んだ樽香。
味わいにはチャーミングで活き活きとした果実味、鼻腔をヴェジェタルなフレーバーが抜けるのは全房発酵が幾分か入っているよう。明るくカジュアルなシーンに最適。

鯖の味噌煮に。快活な果実味が魚のおかしなスイッチを押し、生臭みが鮮烈に立ち上がる。相性: ★☆☆☆☆

クネ, クリアンサ, スペイン, DOCaリオハ, 2018, JALサクララウンジ（小売価格1,300円前後）
CVNE, Crianza, DOCa Rioja, Spain, 2018

フランス国境に近い、スペイン最古のワイン産地リオハ地方。クネは1879年の創業以来140年、家族経営を貫く。醸造家チームのほとんどが女性であることも特徴のひとつ。
香りにはチェリー、シロップ漬けのチェリーのハリと甘やかな香り、微かにヴェジェタルなニュアンスとスモーキーなタッチ、おおらかに樽香。
味わいには甘美でチャーミングな果実味、タンニンは穏やか、酸味も穏やか。奥行きはそこまでないが安定感、落ち着きのある一本。

鯖の味噌煮に。果実味の甘やかさが味噌にも悪くない、また鯖の臭みも立ち上げない。相性: ★★★☆☆

明太子に。魚卵特有の風味にぶつかり生臭み立つ。相性: ★★☆☆☆

鯛焼きに。小豆と生地の小麦の素朴な風味が広がり、ワインの完熟果実味の甘味が調和し一体化。相性: ★★★★☆