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なかなかないよ どの瞬間も ー ランキングを参考にしまくる人に「アクティブ」は伝わらない?

想定内でした

昨日、放送されたこの番組。

投資信託には大きく分けると「インデックス型」と「アクティブ型」の2つがあります。それぞれの特徴や運用成績の傾向などを田村正之編集委員がデータをもとに解説。また投信のブログを運営する個人投資家のrennyさんが投資のポイントを指南します。

投資信託の「インデックス」か「アクティブ」か、というテーマ。アクティブファンド投資の実践者として少し登場させていただきました。

どんな仕上がりになっているかまったく分からなかったので、リアルタイムで視聴しました。

想定内

これが率直な感想です。

結果、成果、リザルト。
これを大事にしたいなら「インデックス」ですよね。
「アクティブ」は「サテライト」で、「コア」とは違いますわ。

こういう結論が最初から設けられた「結論ありき」な番組なんだなあ、と感じました。

サプライズはありませんでした。
取材の際は、熱めに話してみました。しかし、最初に設定されていた結論をひっくり返すだけの説得力が僕の話には無かったようです。力不足を感じます、、、

番組では僕のポートフォリオとしてこの内容が紹介されていました。

この表だけパッと表示されると、最初にインデックスファンドが鎮座している、またETFが2つあったりするせいで、僕が「インデックス」を”コア”にしているかのように見えます。確かに、こうして過去の蓄積も含めて表をつくってしまうと上記のようになるのですが、2017年以降、僕はインデックスファンドを1円も追加で買い足していません。NISAでアクティブファンドを買い付けるために、解約することはありましたけれど。

上記の表を見ると、アクティブファンドを”サテライト”的に扱っているかのように見えるのですが、まるっきり違います。アクティブファンドが”コア”、というか、”アクティブファンドのみ”というのが現状です。

この種の番組が上記のように「結論ありき」で制作されるのか、その理由を考えてみました。

僕の仮説です。

番組の視聴者を、「結果」を大切にする(「結果が全て」とまではいかずとも)人たちと設定している。
「結果」が大切な人が最も嫌うこと。
「失敗」「間違い」「骨折り損のくたびれもうけ」。
「コスパ」大事。
これを前提にすると、労せずして平均点が取れる「負けない」手段がいいよね。
となると、やっぱ「インデックス」だよね。
時間をかけて選んだのに負けちゃうなんて(フィーも高めに払って)、アホなんちゃう?

「結果」に高い優先度を置く、重視する「リザルトパラダイム」。これを前提にしているのだ、と。

この「リザルトパラダイム」では、愚かしい行動なのでしょう「アクティブ」は。

「ランキング」、意思決定の参考にしますか?

株式投資を活用した資産形成は、通常、長丁場になります。長い行程となります。

世界一周の旅行、日本一周の旅行。こうした旅行に出た際、旅先で訪れる場所をどうやって決めますか。

チェックしますよね、ランキング。僕もしちゃいます。

インデックスファンドって旅で訪れる先を、ランキングで決める感じなんですよね。TOPIXみたいに2000社以上含まれていると、目的地に着いた!と思ったら、はい、もう次の目的地に移動しましょう、そんな感じです。そういう慌ただしい旅だったとしても「結果」重視、「失敗したくない」「間違えたくない」という人にとっては素晴らしい旅行なのかもしれません。

地上波のテレビを見ていると、毎日、毎日、何かしらのランキングが発表されています。せっかく時間を使ったのにハズレをつかんだらたまんない、もったいないっていう「失敗したくない」「間違えたくない」という意識が社会に蔓延しているように思います。価格コムとか食べログとか。ヒットチャートとか興行収入ランキングとか。

ランキングを頼りにする。これは「インデックス」が選好される土壌なのでしょうね。世界中、こんな調子なのだろうとは思いますが、日本はその傾向が強いのではないか、と想像しています。

ランキングはいくらか参考にしつつも(まったく参考にしない場合もあると思います)、自分で行きたい先を調べて、探し出す、目的地に着いたらたっぷりと時間を使う。
思ってたのと違うやん!ということも色々あるでしょう。でも、その「違う!」が楽しくなってくる、次の探索、旅先選びの糧になる。
これが「プロセスパラダイム」なんだろう、って思います。僕が「アクティブ」を選ぶようになったのも、そういうところにある気がしています。

「このお店、いいかもしれない!」と探して訪れて「・・・」となることもあります(家族に色々と小言を言われ続けたりする、、、)。でも、そういう「・・・」が案外に思い出になるものです。思い出して笑えるくらいの楽しい思い出に(全てがそうなるとも限らないけれど)。

なかなかないよ どの瞬間も

歌えるだけ歌おう 見るもの全部
なかなかないよ どの瞬間も

https://open.spotify.com/track/06JcJA5Zf2VzCYmCWhhrFd?si=6d5864ae03954ecb

思い浮かんだのがこの曲。 B'zの #RUN
長い旅の行程、誰と一緒にその道を進むのか。

ランキングや旅行ガイドを片手に進むのか、頼りになるバディとともに進むのか。バディとの出会い、別れ。
ロールプレイングゲームのパーティーにも似ているかもしれません。

今、僕は毎月、15本近くのアクティブファンドに追加投資をしています。どんな具合で実践しているか、は下の記事で書いています。

 15人のバディとパーティーをつくって旅を進めている。そんな感じです。

今回の番組であらためて感じたことがあります。
ランキング大好きで「失敗したくない」「間違えたくない」「骨折り損のくたびれもうけは勘弁してほしい」、そんな「リザルトパラダイム」。これをマスメディアは大前提にしている。そのマスメディアでは、アクティブファンドや真のアクティブ投資の魅力や面白さを表現することは難しいのだろう、ということです。

東京以外の放送局が制作すると、こういう番組もあったりするので、首都圏にその傾向がより強いのかもしれませんね。

そのうち、この番組で取り上げたお店の中でランキングをつくってしまうのかもしれませんけど。

こういう記事をつくると、マスメディアからの取材依頼なんかが減っちゃいそうですけど、仕方ないですね。

「失敗してもええやん、次に活かせるよ」
「どのランキングを見ても載ってないけど、ここ、めっちゃええやん!」
「この人たちと旅する、一緒に時間を過ごせるのは、なかなかない瞬間や!」

こういう「プロセスパラダイム」な発信は #note ですね。
ランキングには背を向けているわけですし。

「なかなかない」瞬間や出会い、「プロセス」を意識して、noteで記事をつくっていこう!
それをあらためて確認することができた、これが僕がこの番組から得た「まなび」でした。

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