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”資本主義にはまだできることがある” 素晴らしいメッセージでした! #サイボウズ式

こちらの記事。

この記事をつくるきっかけになったのが、野本響子さんのこの記事。

記事をつくられた野本さんからコメントを頂きました!
野本さんありがとうございます!!!

社会参画したい人のための投資、この視点はなかった。

最初の記事でご紹介のエピソード、僕も初めて本で読んだ時に同じことを思いました、「この視点はなかった」と。

「社会参画したい。だから、株式投資」この流れは当然あり得るのですが、そもそものお話として、株式投資という行動は、その投資先の事業を通じて社会に参画するということです。投資先の事業が商品やサービスを提供して、収益を得る。それが株式投資家の果実の源です。この「そもそも」が置き去りにされがち、置き去りにされ続けている、そう感じます。収益は「お金」です。その「お金」が社会からもたらされていることに無頓着なせいかもしれません、株式投資はそこで「お金」の話になってしまいます。

この流れが、最近よく目にする、耳にする
「資本主義ってイケてないんじゃない?」
という説につながっているように思われてなりません。

ここ最近の資本主義ってイケてないよね?!というのが、この辺の話です。

この一問一答がどうにもピンと来ないのは、やっぱり「お金」の話やん!ってところにあります。

会社は儲けているし、それを溜め込んでいるからその「お金」の「分配」の仕方を考えようよ、という主張が背骨にあること感じます。

会社は儲けているのか? ってことなんですけど。
経済産業省の「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会」での中間取りまとめの資料からです。

https://www.meti.go.jp/press/2020/08/20200828011/20200828011-1.pdf

一番左のROSが売上高に対する利益率です。日本の会社で時価総額が大きい500社のうち上位402社を対象にしているとのことですが、日本を代表する大企業の数字です。これが5-6%くらいなんですね。2012年頃にくらべると改善しています。でも、足元は少しまた下がっている印象。直近の数字はどうなっているのか、気になります。

この利益率が維持、もしくは、より良くなっていくか、それが持続的に実現できるか、ということが重要な点だと思います。それがいわゆる「成長戦略」というものだと思います。持続的な収益実現の方策が無いと、まずそれが担保されないと「分配」の話をごちゃごちゃしていてもあんまり意味が無い、と感じます。

成長戦略には自由な事業活動を後押しする規制緩和なんかも重要です。が、僕は資本配分、キャピタルアロケーションが非常に重要だと考えています。事業活動から得た利益をどのように配分、再投資していくか、です。
たとえば、年金の運用ですね。

2014年に国内株式、つまり、日本の上場会社への比率が引き上げられました。

https://www.gpif.go.jp/operation/2021_3Q_0214_jp.pdf

2021年12月末時点で、国内株式を50兆円、保有しています。その9割近く(以上?)がTOPIX(東証一部株価指数)に連動するようなポートフォリオに投じられています。言い方を変えると、総額50兆円で、東証一部の会社、2000社以上に、株式市場が決めている株価に基づいて 「事業に参画」している、ということになります。会社が儲かっているか、価値を生み出しているか、それは横に置いて、東証一部に上場していれば、そこで株価がついていれば、GPIFさんが事業に参画してくれる、ということになります。僕たちのつくった資本(納めている社会保険料)を年金のために上記のように配分して、事業に参画している、ということはよく理解しておきたいものです。

TOPIXに連動するポートフォリオに投資することで、実際にどんな会社にどれだけ配分されているのか、ご興味ある方は、僕が定点観測している記事がご参考になるかもしれません。

資本をどこにどれだけ投下するか、それが将来創り出されるアウトプットを左右するだろう、と僕は考えています。だからこそ、キャピタルアロケーションが非常に大事、となるわけです。

この記事、どこに向かっていたんだっけ???

そう、資本主義だった!

ここ最近の資本主義がイケてないよね?!

という問いでした。

資本主義って、そもそもなんでしょうか。色んな捉え方があります。

僕が大事だな、と感じているのは次の2つです。

  1. 株式会社:有限責任

  2. 株式市場の存在

最初の話、「株式投資はそもそも社会参画だ」に戻ります。
普通、僕たちが働く場合、1社に勤務しますよね。もちろん、その人の働き方によっては、複数の会社で働くこともあるでしょうし、現にそういう人が増えているのも確かです。でも、一人の体で働くことができる、勤務できる会社には自ずと上限が出てきます。

でも、株式を媒介することで、それを手に入れれば、何十、何百、上記のGPIFさんのように何千社という数の事業に参画することができます。しかもリスクは出資限定の有限責任。出資金以上の損失を被ることは無い反面、利益は青天井です。ダウンサイドが限定されていて、アップサイドは無限大。スゴい。

さらに、その株式を売買、取引することが出来るのが株式市場。その事業への参画を途中で辞めたくなったらお金に換えて、次の投資機会に投資することが出来る。これもスゴい。

もっとスゴいことがあります。それは、株式市場があることで、誰でも(インサイダー等の関係者に制約があるのですが)株式を取得することが出来る、ってことです。誰でも、その会社の事業に参画することが出来るのです。

https://finance.yahoo.co.jp/stocks/ranking/shareUnitPriceHigh?market=all&term=daily

ファーストリテイリング、任天堂の株式を買って、事業に関わる(株主として行動する)には数百万円が必要(より少額で関わることもできると思いますが、株主としての権利の一部がありません)です。とはいえ、その資金を持っていれば、株主になれるんです。

株主としての権利が制約されたり、いろんな会社が投資先に含まれていたり、ということになりますが、上述のTOPIXに連動するインデックスファンドを買うという選択肢もあります。TOPIXに連動するインデックスファンドであれば、ネット証券では100円から1円単位で買うことが可能です。

TOPIXに連動を目指すポートフォリオ、2022年1月末時点で、
ファーストリテイリングは 0.33%、
任天堂は 1.20%
となっていますので、100円だけTOPIXに連動するインデックスファンドを買うと、ファーストリテイリングに0.3円分、任天堂に1.2円分、その事業に関わっていることになります。

お金を沢山もっていなくても、日本を代表する会社の事業に少額から関わる、参画することができる!ということです。日本だけではありません、世界中です。アマゾンにだって、テスラにだって、台湾セミコンダクターにだって、参画することが可能です。

しかも、100円から!

株式投資はギャンブル?

ここで最も頻繁に登場するのが「お金」です。それゆえ、株式投資、資本主義イコール「お金」という図式、ステレオタイプが出来上がってしまうのだと思います。特に市場での取引というのは、その場所が活発であればあるほど、大きな「お金」が動いているように見えてしまいますから。

そこで「株式投資はギャンブルだ」という説が出て来ます。
株式投資をギャンブルにするも、事業への参画にするも、全てはその人次第です。
短期の株価の「騰がった、下がった」で忙しく売り買いする、これはまさしくギャンブルです。
しかし、長ーい時間軸で、未来を見据えて、自分が関わりたい、参画したい会社をしっかりと選んで、その会社の株式に投資することは、ギャンブルでしょうか。
僕は全くの別物だと感じます。
ちなみに、僕は競馬が大好きなのでギャンブルも好きです。

「お金」に引っ張られてしまっていることが、イケてない資本主義を創り出している、また、株式投資をギャンブルにしている。
資本主義や株式投資がーーーーー、というよりも、それを利用する「人間」がそれを上手く活用できていない、イケてない、というのが本当のところではないでしょうか。

株式投資とは、事業に参画すること。参画する事業そのもの、事業に関わる人たち(社員の人たち、取引先)、またその事業から恩恵を受け取るお客さん、そうした「人」に目を向ける、関心を寄せる。こうすることで「お金」に引っ張られないようにすることが大事なのでは、と思います。

これは田内学さんの #お金のむこうに人がいる  を何度か読んでこともあって、考えていることです。

昨日、 #サイボウズ  青野さん と #PIVOT  竹下さんの対談を読みました。

タイトルは
きれいごとだらけのSDGsについて考えたら、これからの企業のあり方が見えてきた」なんですが、こんなメッセージも大きく掲げられています。

資本主義にはまだできることがある

この対談は、最初にご紹介した一問一答と比べると、「お金」に引っ張られることなく、何百倍も「人」と「チーム」の可能性にフォーカスしているように感じました。

資本主義がイケてないんじゃなくて、自分たちがそれを活かせてないだけでしょ!

と。

お互いの足を引っ張るタイプの競争で地球環境が悪くなるのなら無意味。協力しないと生き残れない」

「争っている場合じゃない」という風潮は、企業の間でも徐々に出てきていますよね。

いま伸びている企業の特徴も、エコシステム重視なんです。複数の企業で相互に協力しあってビジネス環境を構築して、社会全体で価値の総和を増やしているパートナーシップ型の企業が強い。

誰かが勝つ(儲ける)よりも、みんなで共存・共栄というきれいごとのほうが、ビジネス的においしい

竹下さんの最後のコメントから:

わたしはまだ資本主義で解決できることがあると思っています。

それこそ、資本主義の中で新しいイノベーション・働き方が出てきて、いまの資本主義を変えていくのではないでしょうか。

僕も同感です。正直なところ、資本主義の仕組みを上手に使いこなせていない、「お金」にすぐに引っ張られてしまう、それが妙な「儲けをどうやって分けるか」的な話に入り込んでしまう理由だと感じます。

でも、今考えるべき「問い」はそこなのでしょうか。もちろん、それを考えるな、というものでもありませんが、違和感あります。

蓄積してきた資本をどのように再投資して、どんな新しい価値、解決策を、どうやって創り出すのか、それこそが考えるべき1番の「問い」だと思っています。


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