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Visual Thinking Strategies 006

製作者:ディエゴ・ベラスケス(スペイン) 1599-1660
作品名:昼食
製作年:1622

1:何が描かれているか

2人の男性と1人の女性が軽食を取りながら会話をしている。
女性は右手で飲み物が入った入れ物を持ち、左手に持った柄付きのグラスに飲み物を注いでる。白い帽子をかぶり、髪はアップにしている。茶色い服を着ており、インナーは白。左手の男性は髭をはやしており、グレーの服を着ている。右手の男性は口髭を薄くはやしており、茶色の服を着ている。インナーに白い服を着ている。白いクロスがひかれたテーブルには真ん中に白いボウルが置かれていて、中には半分に切られたオレンジらしきものを茶色い薄いもの、食べ物かどうかはわからない、が置いてある。その右下には金色の入れ物。テーブルの右隅には、柿らしきものと、紫色のにんじんのような形のものが置かれている。いずれも皮を向いたりはしてなく、そのまま置いてある。テーブルの下側にはパンらしきものが切られてない状態で置かれている。左手の男性側には飲み物が入ったコップが置かれている。影は右手にあることから左手の男性の方に窓、もしくは照明がある。

2:絵の中で何が起きていて、これから何が起こるか

女性が飲み物を注いでいる。
それを右手の男性の方におく。(左手の男性側にはもうあるため)男性はグラスを口に運び、飲み物を飲む。ボウルの中のオレンジを半分にして食べる。議論が始まり、徐々に白熱してくる。議題はお金に関することだろうか、三人とも真剣な表情。決してポジティブな話ではなさそうだ。結論は出ないような気がする。お互いの話に女性が耳を傾けるものの、間に入りこむ余地もなく、お互い平行線で会話は終わるだろう。

3:どのような感情や感覚を受けるか

緊張感。リラックスムードではない。これだけお互い険しい表情をしていれば、建設的な議論は行われないのではないか。お互いが主張をぶつけ、相手の話に聞き耳をもたない。装飾もない、暗い部屋なのはなぜか。こういう小さなひと時が大きな争いを生む。

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