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これまでに読んでよかった本3選

はじめに

下に紹介する記事を読んだ影響で、唐突にランキング記事を書きたくなりました。

好きな食べ物、小説、離島、ジャンルレスなど幅広く、独自の視点でランキングを書かれていて面白かったので、僕も書いてみることにしました。今回はジャンルを問わず読んでよかった本を3冊取り上げてみます。

(3冊かよ!と言われそうですが、5冊とかでも文章がかなり長くなりそうなので3冊とします。比較が難しすぎるので順位はつけません。なお、各タイトルの後のリンクはアフィリエイトリンクなので、気になる方はタイトルをコピーして各種サイトでご確認ください)


ブラック・スワン

極端な物事がたくさん起こる世界についての統計学的な理解を促し、そのような世界でどう立ち振る舞うべきかについて書かれた本。

まず統計学的な話を書くと、世の中の現象の多くは正規分布でなくべき分布(極端な出来事の起きる確率が正規分布よりも大きい分布)に従うと筆者は主張します。

こう書くともうややこしい気がするのですが

・世の中はとにかく極端なことが起きやすい
・極端な出来事1つが全体の結果を大きく変えることがある

ということが丁寧に書いてあります。

一例として、僕は株式投資歴が長い方なのですが、100年に一度の暴落と言われた2008年リーマンショック時の株価暴落の約10年後、2020年にコロナ禍の株価暴落がありました。それらは同様のスピード感を持った、渦中にいる時点では底の見えない暴落だったと記憶しています。

100年に一度の事が10年に一度は起きる世界を理解し、その中でどう立ち振る舞うべきかを学ぶうえで、この本はとてもおすすめです。

謎の独立国家ソマリランド

世界の辺境を旅する作家、高野秀行によるソマリランド滞在記。まずは下に冒頭の部分を簡単にまとめます。

ソマリランドは治安の悪さで知られるアフリカの国家ソマリア内にあるとされる、国連非加盟の非公式国家。複数政党制の民主主義国家で、治安はいいと本に書かれている。そのような国は実際にあるのか。どのようにしたら行けるのか。滞在ビザはどこで取れるのか。そもそもビザは存在するのか…

このように何も理解ができていないところから

・手探りでソマリランドについて調べる
・現地になんとか辿り着く
・ソマリランド人特有の気質に驚く
・現地の幻覚植物(麻薬の一種)カートを一緒に嗜むことで現地住民に溶け込む
・幻覚植物カートの中毒になる

等々の試行錯誤により、ソマリランド特有の治安の良さの成り立ちについて解き明かしていく様はとてと面白く、自分の視野がこじ開けられる感覚があります。最近面白い本あまり読んでないな、という方におすすめです。

やがて哀しき外国語

世界的作家の村上春樹が1990年代にアメリカに長期滞在していたときの文章をまとめた本。

当時の村上春樹はアメリカで長編小説を書く傍ら大学で文学について教えていたのですが、生活するなかで否応なく触れることになる数々の物事(日米貿易摩擦による反日感情の高まり、大学教授特有の生活作法、人種差別等々)について、わりと率直な意見、感想を書いていて読み応えがあります。

そして、数多くある村上春樹の小説、エッセイの中で、僕はこの本をよく読み返します。なぜかと少し考えたのですが、この本の全体のトーンとしてある社会への馴染み切れなさと、マイノリティとしての生き方に学び共感することが多いからなのかなと思います。

あまり文章にしっかり書いたことはないのですが、僕は若い頃に大きな病気にかかったことがあり、その後まともに生活できるようになるまで5年程度の時間を要しました。そのような時期には、普通の世界とそこから外れた自分という構図が頭にできてしまいます。普通の世界に馴染めない自分とどう向き合い、世界とどう折り合って生き抜いていくかと考えるときに、この本は支えになったように思います。

僕の経験は少し極端な例ですが、多くの人は、日々の暮らしで何らかの居心地の悪さを感じつつも、なんとか折り合いをつけて生きているはずです。受け止めようにもよりますが、そのような人に響き得る良書だと思います。


さて、これまでに読んでよかった3冊を紹介してみましたがいかがでしたでしょうか。どの本も、読むことでものの考え方が変わる可能性がある本だと思います。気になった本がありましたら、ぜひ手に取って読んで頂けると嬉しいです。

(これで文章は終わりです、読んでくださりありがとうございました!最後にスキボタンを押してもらえると励みになります)

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