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銀行について。

 銀行と聞くと、給与振込口座であるメガバンクや地銀、ネット銀行を思い浮かべるかもしれないが、街中を歩いていると、信用金庫、信用組合を目にすると思う。どれも預金保険機構の対象となる金融機関ではあるけど、これらは明確な違いがあることをご存知だろうか。

銀行。

主な取引先は大企業。

営利目的で出資者の利益のために経営している。

信用金庫。

 主な取引先は中小企業や個人。

非営利目的で地域活性化のために経営している。

信用組合。

取引先や非営利目的である点は信用金庫と変わらないが、取引相手が異なる。

 信用金庫は出資した会員。信用組合は組合員が取引相手だ。

 銀行は晴れの日に傘を貸して雨の日に取り上げると言われるが、営利目的であるが故の行動原理なんだ。

 景気や融資先の業績が良い時の融資であれば、返済して金利や手数料収入を得られる確率が高いけど、景気や融資先の業績が悪い時に融資すると、貸したお金が返って来ず、損失を被る可能性がある。リターンが見込めないのにリスクだけ背負い融資する行為は営利目的と相反する。だから高確率で利益を得られる晴れの日にしか傘を貸さないわけだ。

 ご存知の通り、

銀行はマイナス金利政策や少子高齢化の影響で先行きが明るくない。

 そんな状況でも出資者である株主のために利益を追求しなければならない。収益が減少するのであれば、それ以上に費用を減少させるか、収益の減少を食い止めるしか方法がない。

 だから、店舗の統廃合や人員削減のために大規模なリストラであったり、新規採用者枠の削減をして固定費用を削減している。

 残された銀行員たちは、収益が減ると人員削減の対象になるかも知れないから、

必死で無知な人たちに金融商品を売りつけて手数料収入を得ようとする。

 故に窓口でお金の相談をすると、銀行側が手数料収入を得られる粗悪な金融商品を、言葉巧みに勧められることだろう。

しかも銀行側は懐事情を把握しているわけだからタチが悪い。

 そんな姿勢が好きじゃないから、私はメガバンクの口座を持っていない。給与振込先はネット銀行で十分だし、その方が金利やサービス面で便利だ。

 国庫金を受け取れるネット銀行であれば、年金や給付金、還付金の受け取りにも対応しているからメガバンクと遜色ない。

 個人事業主として融資を依頼する時も、銀行なら門前払いされるだろうけど、信用金庫や信用組合は非営利目的だから、地域の繁盛が見込めれば味方になってくれる。

 銀行に限った話ではないけど、経営目的を理解していると、消費者にとっての有利不利が分かるようになる。資本主義社会を生き抜くためにも、物事の大まかな流れを掴む習慣を付けよう。

銀行預金について。

 私たちが銀行に預けたお金はそのまま金庫に保管されているわけではない。

個人の預金が融資に利用されている。

融資と言うと民間企業に対してのイメージが強いけど、今の時代、民間企業は内部留保が潤沢だから、わざわざ金利を取られる銀行融資なんて使わない。

 そうなると、傘の話でも出てきたけど、確実に元本を回収できてかつ、利益も得られる相手を探す。それが国なんだ。

 国が発行する国債は日本という国が滅びない限り、満期になれば確実に元本と利益を受け取れる。だから、

銀行は喜んで国債を購入する。

しかし、国に収益事業なんてない。

 だから、税収を増やさなければ利子は支払えない。人口が増加していれば経済規模も大きくなるから税収も増えるけど、ご存知の通り少子高齢化社会で規模が縮小している。今の税率では税収は減るから、税率を上げるしかないわけだ。

 つまり、私たちが銀行に預金すると、そのお金で国債が買われて、国債の利子を賄うために税率を上げられてしまうわけだ。これを知ると銀行に預金なんてしたくないと思う。

 その気持ちを忘れないうちに証券口座を開設してほしい。

富の貯蔵庫は銀行口座ではなく証券口座。

 自分たち税金が上がるリスクに対して雀の涙ほどの利息しか貰えないのなら、証券口座にお金を置き、優待銘柄でも購入して毎年優待を貰う方が利息よりよっぽど嬉しいだろう。これが新しい時代のスタンダードになることを願うばかりだ。


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