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「働けるうちは働く!」ための仕事と人生の設計方法#105

<#104から続きます>

寄り添い力は今からでも養成できる

それでは、現役時代パワハラ系のシニアは、お先真っ暗なのでしょうか。

そんなことはありません。初めから自然に傾聴することは難しいのですが、日々の意識やトレーニング次第で傾聴力を高めることができます。

傾聴の基本は、「共感的理解」と「無条件の肯定的関心」「自己一致」です。各種のキャリアカウンセラー養成講座や産業カウンセラー養成講座、また私も講師をつとめる一般社団法人ビューティフルエージング協会のライフデザインアドザイザー養成講座でも基本的な傾聴トレーニングを学ぶことができます。

「傾聴」は職場でも有効的に使える技術です。

長年の経験と知識、スキル、ノウハウを有するシニアが傾聴の技術を習得していれば、若手・ミドル社員も安心して「心の奥」を見せてくれるに違いありません。

寄り添い力は、性格にも大きく依存する部分がありますが、慶應義塾大学大学院 鶴光太郎教授の「性格スキル」の概念はシニアを勇気づけてくれます。
鶴教授は、『性格スキル』(祥文社新書、2018年)という本を書かれていますが、内容を要約すると次のようになります。

・学力や偏差値のような「頭の良さ」(認知スキル)だけでなく、むしろテストでは測れない「性格スキル」が人生の成功に影響する
・「性格スキル」にはビックファイブと呼ばれる5つの要素「開放性」「真面目さ」「外向性」「協調性」「精神的安定性」がある
・また、「性格スキル」は「認知スキル」と比べて、大人になっても伸ばしやすい

自分は「寄り添い力」が弱いな、と思われるシニア(あるいは、自分では自覚はないが周囲からそのように見られているシニア)の方は、ぜひ今から傾聴のトレーニングや性格スキルを伸ばしておく(5つの要素のうち弱い部分を改善)ことを強くおすすめします。


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