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【簡単あらすじ】探偵の探偵Ⅱ(微ネタバレ)【松岡圭祐/講談社文庫】


「この探偵を探偵しろ。今度ばかりは自己責任とはいわん。必要なら、ぶっ●せ」


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『はじめに』
毎日猛暑日が続き体力が削られ、外出どころか何もしたくないと考えてしまうような日々が続きます。
しかし、外出を控えるようになったということは、逆に考えると家の中でエアコンを起動させ、傍に飲み物を持ってくると外の雰囲気に全く影響されない、絶好の読書シチュエーションになります。
ですので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。このレビューを読んだことで、作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。

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本作は、前作「探偵の探偵」の数か月~約一年後の話になっています。

前作は、主人公・紗崎玲奈が探す死神を追う途中で障害となった、大手悪徳探偵会社とその協力者である警察の一部との闘いが中心でした。

ですので、玲奈の最終ターゲットである「死神」の影が見えにくい内容でしたが、今作は、死神や前回の悪徳探偵社と比較すると小物感はありますが、某悪徳探偵を倒し、ある事件に関連し半グレ集団につかまりながらも、協力者の力を借りその組織を壊滅状態にまで追い詰め、死神の情報を得る。
という、少しずつ核心に迫りクライマックスへ続いていることが分かる内容になっています。

本作で、玲奈はついに最終ターゲットである死神の具体的な手掛かりを掴むことに成功し、前作から玲奈に寄り添っている峰森琴葉も、両親や姉など家族との関係に(ある程度の)ケリをつけ、スマ・リサーチ社に正社員として入社する等、助手としてのポジションを確立し、次作では戦力として活躍しそうな雰囲気があります。

玲奈等が所属するスマ・リサーチ社社長の須磨康臣は、本作までは、玲奈が探偵の技術を学ぶことも、スマ・リサーチ社に入社することも、死神を追い続けることも含めて、玲奈の行動の多くに対して否定的・抑止的な言動を行っていましたが、ついに今作の最終盤で、会社としても玲奈らをサポートすることを明言しました。

次作は、死神側vs玲奈側の総力戦になりそうなところが楽しみです。

「この探偵を探偵しろ。今度ばかりは自己責任とはいわん。必要なら、ぶっ●せ」
「承りました」

P291~P292




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