心療内科

私の乳がん闘病体験記 その2~細胞診まで・緩和ケアと睡眠薬~

当時35歳だった私の、壮絶がん闘病体験記を連続して書き綴りたいと思います
身近な人ががんにかかったことがない人には知らないような、ありのままの「がんの闘病」というものをお伝えします
正直私の経験からすると、みんなありのままのがんの闘病というものを隠してる。我慢してる。情報として出ていない
実際の闘病ってこんな感じなんだよってことを、お伝えし、かつ、読んでくださった皆さんに定期的に検診を受けてほしいという気持ちを込めて


私の体の中に謎物体(筆者命名)がある、と検診にてエコー写真をつきつけられ、細胞を実際に採取しましょうという話になりました
大きい病院なので、細胞診までが一週間、結果がわかるまでが一週間
「気が狂いそう」というのはこのことだな、と思いました
大好きな彼との結婚を目前にして、今後の自分の未来が全くわからない
結婚があちらの親族の反対にあい破談になるかもしれない
この後どんな苦しい治療があるのかもわからない


何より、自分の体の中に悪性がんかもしれない謎物体がある
気が狂いそうでした


…でも、エコー検査でひっかかる人の7~8割は乳腺症だとネットに書いてあった。
不安で溺れそうな私は、その情報にひたすら縋り、結果が出るまでは何を考えても無意味、と、できるだけそのことは考えないようにして過ごしていました
彼との幸せな未来を妄想し、結婚準備、引っ越し準備、そして彼とのデート
いつも通りにしていました

ただし、ひとつだけ
すぐに駆け付けたもう一つの病院があります。
それは心療内科です

私は、ストレス性?なのかわからないのですが、元々耐えがたい激痛を伴う肩こり持ちなのです。運動をしたりストレッチをしたり、整形外科に行ってレントゲンをとってみたりしても全く改善しない
必死でネットで探していたら「肩こり外来」というものがあることを知りました
そこは心療内科・内科も兼ねていて、メインは心療内科です
とにかくこの痛みから解放されたい一心で通い、最初は「抗うつ薬ではあるのですが肩にも効きます」などと言われて、「私、うつ病じゃないんだけど」とか思いつつも飲んだ薬がビンゴ!で、すーーっと肩の痛みが取れていったんですね
それ以来多少薬の調整はしましたが、「この薬を飲んでいれば異常な肩の痛みがなくなる」という薬が見つかり、定期的にそのお薬をもらいに通っていました
ストレスの原因は不明で、なんでこんなに痛いのかもわからない。でもとりあえず薬さえ飲んでいれば痛みから解放される
痛い。ただそれだけで人の心は狭くなり、思わず言いたくもないきつい言葉も出ます。何より「この痛みが永遠に続くのではないか」と悲壮な気持ちでストレッチや運動をしている状態から解放されたのが本当にありがたくて
先生とも仲良くなり、医学的な素朴な質問などをしたり、冗談を言ったり雑談をすることもありました。

仲良くしていたこともあり、セカンドオピニオンではありませんが、今後私はどうしたらいいのか、そして今後予想される治療など細かいことを聞きたくて先生に駆け付けました

まず、先生も医師である以上「エコーを見ていないし専門ではないから断定的なことは言えない」としつつも、もし悪性だった場合は手術、放射線治療、抗がん剤治療など、簡単に説明をしてくれました
しかし「現時点ではわからないから」と、あまり詳しく説明をしてくれませんでした
「それよりも」と、先生が提案して下さったことが「今あなたは、とても不安な状態にある。それは健康な心であり、当然のことです。人間というのは多くのストレスを抱えることができません。そして、今後予想されることは、不安で眠れなくなり、寝不足から更にネガティブな発想に陥いり、それがループすることです。なので、睡眠をまず確保することを考えましょう」と言われました
そして私は、初めて睡眠薬を先生から頂きました。
言われてみれば、目がパッチリしている。眠れる気がしない…と思っていたので、本当にありがたかったです。
そのお薬もよく効いて、睡眠薬を飲んだらすぐにベッドに入る。
ベッドに入っている間に悪い妄想に捕らわれないようにテレビ・動画をタイマーつきでつけておき、それを聞いている間に眠りに落ちる
、という生活になりました
(テレビ・動画をつけておくのは私のオリジナルの作戦です。私は結構寝る前に考え事をしてしまうことが多かったので)
また、先生から「夜更かしはネガティブな発想に行きやすいので絶対にダメ」と言われ、早めに寝るようにしました
「とにかく、今は、とても大きな不安の中にいますから、まずそれ以外の不安やストレスを持たないことが大切」と強く言われ、確かになーと納得しました。
また、寝酒をして寝ることは睡眠の質が悪くなるので、できるだけやめてほしいとも忠告されました

先生のお陰で、細胞診、そして細胞診の結果が出るまで、私は自分が思った以上に比較的平穏に生活することができました
それは一重に「きちんと睡眠を確保することができた」ことに尽きると思います

ビビリの私ですから、先生ともし出会っていなかったら絶対寝不足になってたかも、と今思うととても怖いです
そして幸運なことに、今思えば、私はがんが発見される前から心理的なケアである「緩和ケア」を受けていたのだな、と思い、感謝しています
もし、今これを読んでいる方、そして読んだ後でもいいですが、何かの検査にひっかかり要検査となり不安で眠れそうにない方、ぜひお近くの心療内科への扉を叩いて欲しいです
睡眠は大事です
採血すら見れないビビリの私が、比較的何も考えないように努力し、平穏にこの時期を過ごせたのは、睡眠がとれていたお陰だと断言できます

最近は心療内科も増えてきたので、オススメです

もし心に響いたならば……投げ銭のひとつやふたつやみっつやよっつ!!よろしくお願い致す!(笑)