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偏食との向き合い方

「食べられないには訳がある」

 日本会食恐怖症克服支援協会代表理事の山口健太さんによると、「子どもがわがままで好き嫌いしているわけでも、親の育て方が悪いわけでもありません。食べられないには理由があります」と述べています。

 特に、発達障がい、HSPスペクトラム(繊細さん)は'生まれつきの脳みその特徴'であるがゆえに感覚過敏などに伴う頑固な偏食はつきものです。

 私自身も、いわゆる「炭酸系」の飲み物全ては大人になった今でも体が受け付けられません。また、「カフェイン系」もいまいちです。

 私たちの舌には「味蕾(みらい)」という味を感知するセンサーみたいなものが点在しています。乳幼児期で「味蕾(みらい)」の数がピークを迎え、思春期以降減少していきます。
 最も、思春期以降は「性ホルモン」の影響をかなり受けるため味覚も含め脳みその情報処理そのものも変わるため感覚にも変化があるのではないかと思います。

 偏食傾向が目立つのがおおよそ2歳前後と言われていますが、他の感覚もその頃に敏感、または鈍麻の特性が出やすく、普通の人は経験などから児童期(小学生)には落ち着いてきます。しかし、それが思春期以降、ないし大人になっても長引いている場合は何かしらの'生まれつきの脳みその特徴'がある可能性があります。

 偏食も含め「うちの子どうかな…?」と気になったら、「早期発見・早期処置」として専門家に頼りましょう。
 小児歯科の病院や言語聴覚士などによるリハビリや訓練、カウンセリングが有効とされています。

 残念ながら今現在、偏食を始め感覚過敏に有効な薬物療法はありません
 「適切な対応ができていないと、苦手なものが増えてしまうこともありますし、偏食が固定化されてからですと、それを変えるのに労力もかかるからです」とあくまで「早期発見・早期処置」で対応するしかありません。



機能的な問題
 大人になると「口に入れる→噛む→飲み込む」という一連の動作が無意識にできますが、子どもは口腔機能を獲得している最中です。
 そのため発達段階によっては食べられないものがあるのは当然です。
 特に、野菜やお肉の赤身部分など繊維質、水分量の少ないパンや焼き魚は非常に食べずらい食品です。
 無理に食べさせず、そして口から食べたものを戻しても決して怒らず、「口に入れることができたね」とほめましょう。

 万が一の対策として、ボウルなどを準備し、「難しいなら、ここに出してね」と伝えておくと子どもは安心できます。

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