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「怒る」と「叱る」の違い

実は目的は同じ

 両者ともストレス(いらだち)をあらわにした感情ですが、目的はほぼ同じです。

 しかし、「叱る」には実は「本当の目的」が隠されています。

 それは、「叱る」とは相手に「こうしてほしい」という「リクエスト(要求・要望)」なのです。
 これは当たり前のようですが、実際は老若男女問わず上手くできていないのが現実です。

 「リクエスト(要求・要望)」は相手が'素直に受け入れてもらえる'ものでないといけません。

 そのため、伝える側はまずは「内容を整理」する必要があります。内容をまとめていくと冷静さにもつながります。

 電話のクレーマーはとにかく内容をまとめないまま、感情任せに声を荒げてしまいます。
 これはどちらかと言うと、「怒る」に近いと思います。

 一方で、投書やコメント、お問い合わせの項目はまずは内容をまとめてから書くことが多いです。または書き進めながら内容をまとめていきます。
 この「書く」行動は「可視化(見える化)」はもちろん、冷静さを取り戻す最大のメリットです。

 「叱る」が「リクエスト(要求・要望)」である以上、内容は「誰でも理解できること」、「基準が明解なもの」でないといけません。
 これは特に、発達障がいのある子どもや人、HSPスペクトラム(繊細さん)やHSCスペクトラム(繊細っ子)はこれらに注意してはっきり伝える必要があります。

 例えば、「片付けなさい」では漠然としていて「どこまでやればいいのか?」が分かりずらいです。「今出しっぱなしにしているおもちゃを全部片づけよう。それじゃ、よーい、スタート!!」とゲーム感覚にさせるとより伝わりやすいです。

 特に発達障がいのある子どもや人はとにかく「競争」が好きなようですので、ゲーム感覚にすると「リクエスト(要求・要望)」が伝わりやすいです。

 ここでさらに大切なのは、「気分や体調に左右」しないで伝えることです。人生に100点はあり得ません。
 50点以上はOKという幅を持たせることで相手も安心します。

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