ぽけし

初めまして。 今まで生きた僕自身の歴史を、徒然なるままに書き綴っていきたいと思います。

ぽけし

初めまして。 今まで生きた僕自身の歴史を、徒然なるままに書き綴っていきたいと思います。

最近の記事

価値あるもの

~君大きくなったね。 そうか。僕は大きくなったんだ。なんだか身体もごつごつしてきたぞ。 僕も大人になるんだな。あれ?声が出ない。大好きな歌が歌えない。 なんで?どうして?喉のあたりを触ってみる。なんだかごつごつしてるぞ。 声変わりってやつだ。 誰かが言う「変な声、やめなさい」 歌うことをということか。 僕はまた大切なものをひとつ失った。 世界は残酷である。それでも僕は 探し続けたい。光を、自分だけの宝物を。

    • 承認欲求

      誰かの瞳に映りたい。 窓の外は雨雲が立ち込める。見下ろす校庭はぬかるんでいる。 明かりをつけよう。つかないな。誰か 静寂が立ち込める。男子も女子も皆そっぽを向いている。何かをひそひそと話している。どうして僕に気づいてくれないの。次の瞬間、目の前が真っ暗になる。闇が僕を包み込む。誰も彼もが僕を陰から蔑んでいる。僕は排斥されたんだ。 全てが終わった。僕は誰の目にも映らないまま 薄暗い教室を後にしたのだった。

      • 生きている

        その世界には色がない、誰か一緒に暖をとろうよ。その声は届かない。 廊下に響く足音、どんどん大きくなる。心臓の鼓動も速まる。僕はすべてを忘れようとする。あいつがやってくる。やつはすべてを破壊し粉々にしてしまう怪獣だ。誰かが殴られる音がした。ガラス窓が割れた。血が滴り落ちる。教室に響き渡る悲鳴とともに、目の前を赤く染めてゆく。 くすんだ世界を最初に彩ったのはそんな色だった。 僕らは生きている。どうして生きていられるんだろう。 ただやさしさに触れていたい。いつか、いつの日か。

        • どこにいるの

          ある日、ひとり暗がりの中をたたずんでいた。誰もいない。ひんやりと冷たく、誰も声をかけない。僕はひとりだ。 ふと何かが聞こえてくる。食器のぶつかる音だろうか。金属質な音色が部屋にこだます。 僕は何かを忘れようとする。その瞬間だ。 この世のものとは思えない女の叫びが部屋中にこだます。発狂する女。僕は何が起こったのかわからないまま、ただうろたえ続ける。 助けて。僕は何もしてないよ。 恐怖と不安が入り乱れた感情は、その場所に、忘れ去られた記憶として留められている。抜け出したい。抜

        価値あるもの

          嘘の愛

          突然だが、皆さんは嘘をついたことがあるだろうか。 本当はやってしまったことをやってないというシンプルな嘘や、物事を穏便にすませるためにつく嘘など いくらかあると思う。前の記事で書いた、家が持つ三つの機能が欠けた環境で育った私は、自分自身に対して嘘をつくようになった。 人は皆幸せになりたい。ではその幸せに占める要素として「愛」はどれほどのものだろうか。愛する人と一緒にいたい。好きなことを仕事にしたい。趣味を充実させたい等々、すべて「愛」をもとにした観点に思える。 これらの事柄

          家という理不尽

          家とは枠組みにすぎない。 まず初めに、私は家族というものに意義を見出さない。これは私の持論であるが、子供にとって家族というものの持つ機能は 愛着の形成 養育 教育 であると考える。 これらの抜け落ちた家族というものがどういったものなのかを述べたいと思う。 その前に日本における家の歴史を振り返ってみる。日本は戦前から家父長制が敷かれてきた。これは戦前の日本が天皇制を擁した国家であったことに起因するだろう。一家の主(ここでは父、夫のような男性)を戸主とし、いわゆる「妻」

          家という理不尽