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円安の背景と日本経済へのインパクト②

前回の続編になりますが、①の方では円安の要因についてお話しました。

円安はなぜ起こってしまうのか。その要因はさまざまで、そのときの経済状況によっても変化します。

今の円安は、日銀とFRBの金融政策の違い、新NISA制度によって外国株の人気化が大きな要因と思われます。
他にも、色んな要素はありますが、この2つが今の円安の中心になっています。

そして本日は「円安の影響」についてお話します。

円安になることによって、日本経済、そして世界経済にどのような影響を与えるのか、私たちの生活にどう関わってくるのかをわかりやすくお話しますね。


①輸出企業の競争力向上

②輸入コストの上昇

③観光業界への影響

④物価上昇のリスク

⑤海外投資家の動向

⑥賃金と企業の投資

このラインナップで進めていきたいと思います。

①輸出企業の競争力向上
円安により、日本製品の海外での価格が下がり、輸出企業の競争力が向上します。
自動車、電子機器、機械などの輸出が増加し、輸出関連産業の利益が増えることが考えられます。
よって、グローバル企業が優位になるということです。

②輸入コストの上昇
先ほどとは逆の考えで、円安は海外からの輸入品の価格が上昇します。よって、輸入のコストが上昇し、日本企業は、輸入を制限せざるおえなくなってきます。
エネルギー、食品、原材料などは直に影響を受けます。
そして、消費者のわたしたちが打激を受けます。

③観光業界への影響
円安は外国人観光客にとって日本を訪れる際の費用を抑えられるため、人気化します。
先日、2023年の日本を訪れた外国人観光客は過去最高を記録したとニュースを見ました。
そりゃ、そうですよね。安全な日本、円安な日本、綺麗な日本、外国人にとっては魅力が満載の旅になりますね。
そして、その外国人観光客を逃がすわけにはいかないとホテル業、飲食業
小売業などが活性化するのです。

④物価上昇のリスク
これは今、日本で起こっていることですね。
輸入コストが上昇し、企業は価格を上げないと儲からない状況なのです。
特にエネルギー、食品、原材料費などはダイレクトに円安の打撃を受けています。

⑤海外投資家の動向
円安は海外投資家にとって日本市場の魅力を高めます。円安の影響でドルなどの通貨を円に変えると価格が上がったように思え、多くの優良な日本企業に投資できるというわけです。

それは、ウォーレン・バフェットなどの海外投資家も目をつけるわけです。外国人投資家は日本株を買い、日本人は外国株を買っている、すごく変な状況になっていますが、日経平均株価の最高値更新もこの要因が大きいと思います。

しかし、急激な為替変動は経済を不安定にするため、日銀の為替介入などの金融政策には注意を払っていきましょう。

⑥賃金と企業の投資
輸出企業の利益増加により、賃金や設備投資が増加します。
しかし、円安による輸入コスト上昇が企業の利益を圧迫する場合があるため
賃金や投資の増加は限定的になります。
ここで、グローバル企業と中小企業で賃金の格差が生まれるわけです。儲かっている企業は賃金を上げることができ、円安によって打激を受けている企業は賃金を上げることができない状況になるます。


以上が円安による日本への影響です。

書き出せば単純に思えますが、円安により様々な影響が生じます。

そして、これと政府による金融政策が関わってくるとまた変わってくると思います。


では、今日はこのへんで終わりにします。

皆さん、本日も良い一日を

end

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