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何度ボツにされてもめげずに続けた論文の投稿

学位を取得するまでに私が投稿した論文はいったい何本になるでしょう。明けても暮れても投稿論文を書いていたような気がします。めげずによく続けたと自分でも感心します。学位取得に必要とされる査読付き論文はわずか1本です。でも条件をクリアしたあとも私は投稿を続けました。最終的に学位取得までに学会誌等に掲載された論文は以下の通りです

1年目 1本(学会誌)
2年目 2本(学内紀要)
3年目 4本(学会誌1、他大学紀要1、学内紀要2)
4年目 5本(学会誌3、学内紀要2)
5年目 1本(学会誌)
6年目    1本(他大学紀要)

投稿はこの何倍にもなります。投稿論文は査読者のコメントとともに「採択」「修正して再審査」「不採択」のいずれかで結果が示されます。私の場合は「不採択」となったものが圧倒的に多かったです。採択された場合でも最初から採択された論文はありません。すべて修正して再提出したものです。

修正は査読者のコメントをもとに行います。コメントはたいてい厳しい文章で返ってきます。時には自分の研究が否定されたように感じることもありました。不採択が続けばがっかりします。私は圧倒的に採択されないことが多かったので「がっかり経験」は半端ではありません。落ち込むことがたびたびもありました。再審査の場合は修正して採択されればいいですが、修正したものが不採択となった場合はさらに落ち込みます。

コメントの中には納得できないものや、査読者の理解が間違っていると思えるものもあります。でも査読者の意見を無視するわけにはいきません。不本意ながら意見を取り入れて修正することが多々ありました。それなのに不採択となった時は「言われた通りに修正したのになんで?」と恨みがましい気持ちになりました。それでも投稿を続けられたのは意見を言ってもらえることが研究を進める原動力になるのだと自分に言い聞かせ続けたからです。辛辣なコメントもすべてアドバイスと捉え、自分の研究を向上させるために役立てる努力をしました。そうして私はひたすら投稿を続けました。

最初の頃は投稿規定に反して字数をオーバーしたことがあります。私の勘違いによるものです。もちろん不採択です。締め切り日を間違えていたこともあります。前日に気がつき徹夜で仕上げました。推敲も不十分でしたが不思議なことに採択されました。学会側のミスにも遭遇しました。査読結果が届かなかったのです。結果がなかなか来ないので問い合わせると、「修正して再提出」という結果だったのですが連絡を「失念」していたとの回答です。紀要編集員長から謝罪のメールが届き、修正論文の提出締め切りが数日延期されました。でも他の投稿者より期間は短く十分な修正はできませんでした。結果は「不採択」です。なんとなくモヤモヤした気持ちにになりました。でも大きな学会でもそのようなことがあるのだということを認識しました。

投稿論文以外にも、指導教授や他の先生が企画した書籍などに執筆者の一人として関わらせてもらったことが何回かあります。声をかけられたら断らないことが大事だと思います。

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