見出し画像

【音楽遍歴】1998年に聴いていた音楽とベスト3アルバム


はじめに

今回は1998年1月から1998年12月に聴いていた音楽とベストアルバムについて書こうと思います。

前年に当時付き合っていた彼女と別れてお金も時間もタップリできてしまったのを契機にその時々の音楽をリアルタイムで聴くようになりました。さらに、この頃はインターネットで色々な情報を簡単に入手できるようになったこともあり、まさにハイパーリンク的に様々な音楽に辿り着けるようになり、これまであまり聴かなかったジャンルの音楽も聴き始めました。

今回は、そんな時期に購入したアルバムとベストアルバムについて書いてみたいと思います。

1998年に購入したアルバム

昨年の流れを引き継ぎつつ、この年は人生の中でのCD大量購入元年です。特にあてもなく、三宮のタワーレコードやHMVに行って、店頭のポップや試聴機で流し聴きして気になったアルバムを毎週平均2~3枚のペースで買い始めた年です。

購入枚数が大きく増えたので当たりに出逢う機会も増えましたが、店頭のアドレナリンが出ているときと、家で冷静になったときに聴くときでは印象が違うことも多く、「何でこれ買ったんだっけ?」的な失敗も増えました(笑)

  1. Alternative Stereo Sounds(Adventure in Stereo)

  2. Twilight(Annie Christian)

  3. Philophobia(Arab Strap)

  4. Hillside(Arnold)

  5. Nu-Clear Sounds(Ash)

  6. Rafi's Revenge(Asian Dub Foundation)

  7. Quench(The Beautiful South)

  8. Mutations(Beck)

  9. The Boy with The Arab Strap(Belle & Sebastian)

  10. This Is Just a Modern Rock(Belle & Sebastian)

  11. People Move on(Bernard Butler)

  12. The End is High(Blink)

  13. Return to the Last Chance Saloon(The Bluetones)

  14. Bang Out of Order(Bond)

  15. Kingsize(The Boo Radleys)

  16. International Velvet(Catatonia)

  17. Subtitles(Cecil)

  18. Melting Pot(The Charlatans)

  19. The Friend I Once Had(Club 8)

  20. Miles from Our Home(Cowboy Junkies)

  21. Symphonic Screams(The Dandys)

  22. Sly Fi(Dave Stewart)

  23. Peloton(The Delgados)

  24. The Singles 86>98(Depeche Mode)

  25. Fin de Siècle(The Divine Comedy)

  26. White Magic for Lovers(Drugstore)

  27. Beautiful Insane(Electrasy)

  28. The Good Will Out(Embrace)

  29. Strange(Ether)

  30. Come Again(Even)

  31. All the Pain Money Can Buy(Fastball)

  32. You've Come a Long Way, Baby(Fatboy Slim)

  33. Version 2.0(Garbage)

  34. Bring it on(Gomez)

  35. The Sky Is Too High(Graham Coxon)

  36. Cold and Bouncy(The High Llamas)

  37. A Vision(Jaguar)

  38. The Best of James(James)

  39. Let it Come Down(James Iha)

  40. Munki(The Jesus & Mary Chain)

  41. Ponyoak(Kleen Ex-Girl Wonder)

  42. How to Operate with a Blown Mind(Lo-Fidelity Allstars)

  43. This is My Truth Tell Me Yours(Manic Street Preachers)

  44. Six(Mansun)

  45. The Program(Marion)

  46. Mezzanine(Massive Attack)

  47. Hey Tiempo(Menswear)

  48. Deserter's Song(Mercury Rev)

  49. Jukebox(Midget)

  50. The Little Red Songbook(Momus)

  51. Thirty Days Out(The Montrose Avenue)

  52. Maybe You've Been Brainwashed Too(New Radicals)

  53. The Masterplan(Oasis)

  54. Longshot for Your Love(The Pale Fountains)

  55. Without You I'm Nothing(Placebo)

  56. Decksandrumsandrockandroll(Propellerheads)

  57. Extended Play E.P.(Propellerheads)

  58. This Is Hardcore(Pulp)

  59. Only Forever(Puressence)

  60. Up(R.E.M.)

  61. Airbag / How Am I Driving> [EP](Radiohead)

  62. No Surprise/ Running from Demons(Radiohead)

  63. I've Been Expecting You(Robbie Williams)

  64. The North Star(Roddy Frame)

  65. Recorded in State LP(Scott4)

  66. Let It Ride(Shed Seven)

  67. Neo Wave(Silver Sun)

  68. Blue(Simply Red)

  69. The Things We Make(Six. by Seven)

  70. Adore(The Smashing Pumpkins)

  71. Much Against Everyone's Advice(Soulwax)

  72. Tin Planet(Space)

  73. Who's The Daddy Now?(Space Monkeys)

  74. Songs for The Colour Yellow(Spearmint)

  75. Royal Albert Hall October 10 1997(Spiritualized)

  76. Domino(Squeeze)

  77. Fear of Flying(Super 8)

  78. A Tune a Day(The Supernaturals)

  79. Palm Tree(Superstar)

  80. Circle(Swan Dive)

  81. On The Outside(Symposium)

  82. Shaving Peaches(Terrorvision)

  83. El Camino Real(Todos Tus Muetros)

  84. The Best of 1980-1990(U2)

  85. Almost Here(Unbelievable Truth)

  86. Fourfold Remedy(Velocette)

  87. Wireless(Wireless)

  88. first(黒沢健一)

  89. さくら(サザンオールスターズ)

  90. For the Masses: A Tribute to Depeche Mode(Various Artists)

  91. Velvet Goldmine(Various Artists)

1998年に聴いたベスト3アルバム

100枚近く購入した中から3枚を選ぶのは結構難しいので、次点的な作品を何枚か追加で紹介します。

ブリットポップの終焉期にリリースされたThe Boo Radleysの"Kingsize"が好きでした。彼らの曲では未だにテレビ等で使われることがある爆発力のある"Wake up Boo!"が超有名ですが、Martin Carr在籍時の最後のこの作品は、湿っぽいB級エレクトロミュージックが楽しいです。同じく"Common People"で大ブレイクしたPulpの"This Is Hardcore"は前作とは打って変わって暗く地味でしたが、これはこれで味があって好き。

忘れちゃいけないのが、日本での知名度はあまりありませんが、Spaceの"Tin Planet"。これまたB級臭とクセが強めですが、完成度の高いエレクトロポップが満載で、今でも時々聴き返す作品。あと一つはThe Beautiful Southの"Quench"。爽やかなポップスに毒々しい歌詞を乗せるフォーマットも少し飽きが来たなあ思っていたところに、飛び道具としてThe Housemartinsの元同僚のFatboy Slimこと、Norman Cookに協力を求めたことで、リズムセクションがタイトになって、全体的にグッと締まったアルバムになりました。

そして、ベスト3アルバムは以下です。

Mutations (Beck)

大胆なカット&ペーストの手法を取り入れた"Odelay"から一転して、タイトル通り「突然変異(mutation)」的にアコースティック色を強めた6thアルバム。前作がアイデア勝負の印象が強かったのに対して、このアルバムはアイデアだけでなく、彼の歌心を感じる仕上がりになっています。

特に、前作では彼自身の声が楽曲を構成する素材化されていたのに対して、このアルバムではボーカル=歌としてまとまってフィーチャーされている点。よく聴くとディテールには凝っていますが、それをアピールポイントとしないことで、ポップミュージックに大きく歩み寄っています。

フォークやカントリー、ハワイアンなどのトラディショナルな音楽と、随所に見られるBeck風の新しいメソッドの食い合わせが予想外に良く、全体として有機的な印象が強く、丁寧に編み上げられたセーターを着たようなホッとした温かさを感じる1枚。

This Is My Truth Tell Me Yours (Manic Street Preachers)

"A Design for Life"の爆売れによって、立ち位置が大きく変わった直後の5thアルバム。初期の頃のパンキッシュな疾走感や表面的な攻撃性は影を潜め、分かりやすい良いメロディをコアに据えて正当進化を見せた作品。

全体としてキーボードが大きくフィーチャーされていて、ちょっとドラマティック過ぎる仕上がりになっているところの評価が分かれると思いますが、個人的にはここまでスケール感を突き詰めて、感情に直接訴えかけられるとNOとは言えないところ。アルバムタイトルは彼ららしく、ストレートでカッコイイ。

このアルバムがリリースされるときに仕事で初めてイギリスに行き、ラジオから繰り返し"If You Torelate This Your Children Will Be Next"が流れて来たり、King's Cross駅の掲示板にアルバムリリースのフライヤーが貼ってあったり、オックスフォードストリートのHMVでこのアルバムを買ったのも良い想い出です。

Deserter's Songs (Mercury Rev)

息苦しくない静けさと開放感を併せ持つ不思議な温度感を感じさせる作品。「癒し系」的な印象が強いですが、ゆったりとしたテンポで流れる歌と演奏は、饒舌ではなく、穏やかな表情でありながらもポジティブかつアグレッシブ。

幼い頃に聴いたことがあるような懐かしさを感じさせる曲が続いた後、童歌のような旋律で昔に引き戻される"Goddess on A Hiway"から、一転して現実に引き戻される"The Funny Bird"で振れ幅を大きく取り、華やかな"Delta Sun Bottleneck Stomp"で再度ポジティブな感情をピークに持ち上げる流れは絶妙。

懐かしさ、力強さ、儚さ、歪み等の様々な要素を絶妙なドリーミーさでコーティングし、バンドの創設メンバーでもあるDave Fridmannと共に独自のポジションを確固たるものにした作品。

おわりに

今回は1998年1月〜12月までに購入したアルバムとベスト3アルバムについて書きました。ちなみに、1998年のイギリスの年間アルバムチャートはこんな感じのようです。

  1. Talk on Corners(The Corrs)

  2. Ladies & Gentlemen: The Best of George Michael(George Michael)

  3. Where We Belong(Boyzone)

  4. Life thru a Lens(Robbie Williams)

  5. I've Been Expecting You(Robbie Williams)

  6. Urban Hymns(The Verve)

  7. Ray of Light(Madonna)

  8. Let's Talk About Love(Celine Dion)

  9. All Saints(All Saints)

  10. Titanic: Music from the Motion Picture(James Horner)

比較的メインストリームのアルバムを買っていたつもりでしたが、僕の買ったアルバムでトップ10に入っているのはRobbie Williamsだけ。まあ、「オルタナティブ」の中での「メインストリーム」だから致し方ないところ。ちなみに、Robbie Williamsのこのアルバムは良い曲が多く、密かにオススメです。

トップ30までだと、The Beautiful Southが14位、Catatoniaが20位、U2が21位、Simply Redが23位、Manic Street Preachersが24位、Jamesが26位と、これまでより多め。ただ、年間トップ10常連のSimply Redにも陰りが見え始めたり、かなり大がかりなプロモーションを打っていたManic Street Preachersでさえ、このくらいの順位だったんと思うと中々切ない。

以下、Oasisは完全に勢いがなくなってしまい35位、Massive Attackが40位、Garbageが43位、R.E.M.が49位、Fatboy Slimが50位という感じで、上位に食い込むようなアルバムはフォローし切れていませんでしたが、当時のシーンをリアルタイムで聴いていたことが何となく分かりました。


この記事が参加している募集

私の勝負曲

思い出の曲

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?