見出し画像

レシピから自由になる為のレシピ。その8「火を見るな鍋をみろ」。

気楽が一番。わかっていてもそうは割り切れないものです。失敗すれば落ち込むし、嫌なことがあれば腹立つ。
ボクは基本的にネガティブ人間ですが、こと料理では何故かポジティブに捉えることができるんです。例えばお店をやってた時に、スウィーツ担当の子がタルト生地に砂糖と間違えて塩を入れちゃって落ち込んでました。でも食べてみたら悪くなかったんです。紫芋のタルトだったのですが、プラスで紫芋のフィリングにも粒の大きめな岩塩をパラパラと振ってみたら大当たり。人気のスウィーツとなりました。
例えば、お客さんが「この間カレーを作ったら、スパイシーなトマト煮込みみたいになっちゃった」と。でもボクはトマト煮込みを少しスパイシーにしましたといっちゃえばいいじゃんって思っちゃう。だって美味しいんだから。そう思って食べちゃえば幸せじゃんと思えるんです。

気楽が一番。人生においてもそんな風になれたらいいのに。チッ、本当に腹が立つ。

火を見るな鍋をみろ。

今日は火の扱いについて書きたいと思います。レシピではよく中火で煮込むとか、弱火で何分くらいとか書いてありますが、コレ危険です。この道理でいくと、弱火、中火、強火の3種類しかないことになりますね。違うんです。火の強さもグラデーションになっています。
初心者のころレシピをみながら忠実にやっていて、ある段階で「中火で5分煮る」と書いてあったので、その通りに当時のコンロの丁度真ん中くらいの火で5分煮ておりました。そうですね、3分くらいには焦臭さが漂って来ましたでしょうか。見事に食べられないくらいには焦げましたよ。ええ。

火の強さを見るんじゃなくて鍋の状態で判断するんです。例えば煮物だったら、グツグツ煮るのか、コトコト煮るのか、たまに泡が一つ二つ上がってくるくらいの火加減なのか。じゃがいもをグツグツ煮たらすぐに煮崩れてしまうし、油揚げをあまりコトコトじっくり煮たりすることもありません。フライパンでお肉や魚を焼くときは、その素材の大きさや厚さによって火加減も全然違います。薄いお肉を弱火でじっくり焼いたりすることは稀です。そしてフライパンで焼くときは、かなりこまめに火の調整をします。揚げ物でも一緒ですね。揚がり具合を見て調整します。

火加減は道具によっても変わってくる。

火加減が同じでも、鍋やフライパンの大きさや厚さ、熱の伝わり方なんかでも、火の当たり方は変わってしまいます。

例えば中華鍋。鉄製で薄く作られています。日本の料理では考えられないくらいの火の強さで、一気に高い温度を材料に伝えるために薄く作られています。厚みが薄いと火が直接的に当たって直火に近い火の当たりになるという訳です。
逆に土鍋、無水鍋、ル・クルーゼ、パスタなどで使われるアルミ製のフライパンなどは厚みがあって火の当たりが優しく均一的。水分が多めの料理に向いています。つまりどんな目的で料理するのかで、使う道具も火の強さも変わってきます。レシピには中火でと書いてあっても、薄いフライパンだと焦げてしまうかもしれないし、厚いフライパンで弱い火だと、焼くではなく煮るに近くなってしまうかもしれません。レシピに書いてあるからではなく、レシピを頼りに自分で感じて、考えて、行動する。それしかないですね。トライ&エラーの連続は料理でも人生でも、どうも同じようです。

台所は人生の大学だ。

料理の先生は目の前にいるんです。音はどうですか?香りは?色は?教えてくれるのは食材と、あなたの中にある感覚です。
誰かのいう通りに生きても自分自身を生きることはできないし、どこかで生きるチカラを失うでしょう?誰かのレシピで料理していても同じです。どこかで料理するチカラを失います。料理は生きる知恵でもあります。
アナタの五感を、ときには第六感をもフルに使って、自分自身に出会いましょう。むずかしいことはないです。だって料理は慣れですから。やってれば出来るんです。むずかしい料理をやる必要はありません。心身ともに心地よく楽しく過ごすために最低限の料理ができれば十分。ご飯が炊けて、味噌汁と、余力があればぬか漬けがオススメ。おかず作りは楽しんで気楽にできるときに。だって料理は楽しいんですよ。本当は!

こんなふうに人生においても考えることができればいいのに。チッ、腹が立つ

※最後までお読みいただきありがとうございます!

YouTubeもやってます。お時間のあるときに。いや、ない時にもぜひっ!

この「レシピから自由になる為のレシピ」では、できるだけ皆さまが気楽に身構えずに、しかし料理が身につくようにと書いているのですが、何せ文章に関してはドのつく素人でございますので、もし何か「ココこんな風にしてみたら読みやすいかも」や、「コレってどうゆうこと?」など、料理に関する質問や書き方の提案などありましたら、どしどしコメントして頂けると嬉しいです!自分が解る範囲でお応えできたらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします!!

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?