スクリーンショット_2019-11-06_17

”偶発性”の場づくりのレシピ

育てる図鑑シリーズの始まりを全体的に難しくまとめすぎたかなぁと思うものの、最初の大前提の確認という記事でもあるから、これはこれで記録しておこうと思っています。

さて、今日は「偶発性がうむ場のつくり方」というHITOMAZ編集会議の初回を締めくくるため「”偶発性”の場づくりレシピ」というタイトルで、偶発性について考えてみたいと思います。

”偶発性”とは

そもそも今回のHITOMAZ編集会議の大テーマでもある「偶発性」ってどういう意味なのでしょうか、とここにきて初めて考えてみました。

偶発とは:偶然に発生すること。思いがけずに起こること。(大辞林 第3版)

つまり、何かと何かが反応して偶然にものごとが起こることを偶発的というのだと思いますが、場づくりにおいてこの偶発性を私はどのように捉えているかと言うと

場づくりにおける”偶発性”とは、人との繋がりによって起こる偶然な出来ごとであり、結果として個人の可能性をグッと広げうるもの

ではないかと考えています。いろんな偶然な出来ごとはありますが、「場づくり」においては、「人との繋がり」という要素は必要不可欠かなと思います。なぜなら、「場」の面白さは人との繋がりによって新しい物事や価値観、アイディアが生み出されて、それによりまた個人の可能性が広がるというところにあると私は考えているからです。

スタンフォード大学のクランボルツ教授が、”個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される”という「計画的偶発性理論」というものを捉えていますが、キャリアのみならず、様々な人生の中での決定は、人との関わりによって影響を受けて、自ら決定しているようで偶然によって決定されていくのがほとんどじゃないかなと思います。

そんな意味でも、そんな偶発性が生み出せる場づくりって面白いな。なんて思います。

”偶発性”に必要なこと

そんな偶発性に必要な条件があるのか、、考えてみました。またまたお得意の図解です。

スクリーンショット 2019-11-06 17.40.43

偶発性を生み出すだけであれば、①限定的というだけでも十分に起こりうります。でも、人との繋がりが生む”偶発性”という意味では、そもそも人との繋がりを生んでいなければならないという側面もあり、②尊重③協同 という条件も必要だと考えました。

これは、人が他人から友達になるために必要な条件と近く、共通点があったり、お互いを尊重して声を掛け合ったり、1つの目標に対して一緒に取り組んだりすることによって、育まれ”偶発性”を生むことができると思っています。

”限定的”の作り方

3つのポイントをあげましたが、中でも「限定的」というのは最もポイントだと思います。実はここは、守屋君とのHITOMAZ編集会議でもかなりポイントになりました!

限定的の作り方は様々だと思いますが、上記にもあげた「地域」「趣味」「年代」なんかは、わかりやすい事例だと思います。コミュニティの多くはこの”限定的”を意識的・無意識的に作り出すことによって、生まれているのではないでしょうか。

守屋君が福岡滞在中に作った「find friday fukuoka」というコミュニティ(※現在は活動休止中)も偶発性がどんどんと起こりうるコミュニティでしたが、まさに「年代 / 地域」をうまく限定していたなと思います。

他にも、私は NEXTWEEKEND というメディアが大好きで購読していますが、メディアでメッセージを伝えることによって「同じ価値観」という限定を作り出して、コミュニティを醸成することで偶発性を生み出すことも可能です。

「カレー好き」という限定を作り出して、コミュニティを上手に作っていらっしゃる「6curry」さんもとても参考になります。

このように、偶発性を生むには「限定的」を作り出すことが必要不可欠なのですが、この「限定的」の濃度によって偶発性の範囲を調整することができるのかもしれません。

このあたりは具体的なイベントの事例なども出しながら次回以降考えてみたいと思います。


今日もご一読いただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?