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好奇心と学び方の4つのタイプを考えてみた

「好奇心に身を任せて学んでみよう!」とはよく聞くキーワードであるけれど、その好奇心の持ち方は様々で、好奇心を学びにする方法も様々です。
今回、NDL academic という学びの場に参加をさせてもらって、好奇心の多様性と共存ということを考えたので、言葉にしてみることに。

Nature Dive Labo さんが企画をするトーク企画。若手研究者とオンラインでつなぎ、トークを通じてその人の考え方や視点を知る企画の第一弾は、キリンの研究者 郡司芽久さんがゲスト。(▼NHK出版の「本がひらく」オンラインエッセイでの郡司さんの連載)

私はこれまでに、研究者の方と接したことがほとんどなかったため、解剖のお話や、キリンがどのような生物なのかを知ることができて、全てが新鮮で、とても興味深かったです。
そんな中、私がもっとも興味があったお話は、郡司さんの幼少期のお話や、「学び」に対するまなざしでした。

好奇心を育む環境

郡司さんは、これまでに「これを勉強しなさい」と強要されたことがほとんどなく、自分の興味関心に身を任せて探究を進めていらっしゃるのだそう。
東京大学農学部を卒業され、東京大学大学院へ進学され、博士課程を修了されている郡司さんですが「世の中の多くの人が当たり前にできることが、私にはできないと思っていた」とおっしゃっていました。
例えば、学校の宿題や授業を聞くということも苦手で、幼い頃は勉強が苦手だったそう。そんな環境でも親御さんは「勉強をしなくて困るのは自分だから」という姿勢で、決して学校の勉強を強要することはなかったと言います。

「小さい頃に、苦手なことも多かったから、親が私に大きな期待をすることがなかったのかもしれません」という言葉が印象的で、そうか、そう捉えることも出来るのかなんて思いながら、お話をお聞きしていました。

そんな背景もあり、自分が興味を持つことを純粋な気持ちで、のびのびと探究することができたことが、今の郡司さんのキャリアに繋がっているのだろうなと思いながら、心の中で「なるほど〜」が止まらない時間でした。

好奇心の多様性

この郡司さんのお話を聞きながら、自分はどうだろうかと自分の幼少期を思い出してみました。私は、4人姉兄の4番目末っ子だったけれど、それなりに親の期待や姉兄の期待を感じながら育ったように思います。きっと親や姉兄からすると、そんなにプレッシャーはかけていないと思うかもしれないけれど、私はその期待に答えたかったし、喜ぶ顔を見たくて頑張っていました。

郡司さんの自由にのびのびと探索をしながら学べた環境が羨ましいなと思う一方で、私は与えられたフィールドの中だけど、好奇心を最大限に発揮しながら、楽しんでたなと思い出すことができました。

ここで、ふと郡司さんと私の好奇心の持ち方や学び方に違いがあり、どう交わることができるのだろうかと疑問に思いました。


CULTIBASEの編集長の安斎さんが以前、ファシリテーターの4つのタイプ(主導型、傾聴型、感情型、論理型)のお話をされていたことを思い出し、この4つを参考にすると、好奇心と学び方の4つのタイプができるのではないか思いました。
もしもつくるとするならば、こんな四象限が出来上がるかもしれないと思います。(横軸が問いの立て方(=好奇心の持ち方)、縦軸が学びの進め方)

ちなみに、私の幼少期は与えられたフィールドの中で目的を持って学び進める計画的タイプ。そして、私は周りの人たちとともに学ぶことが多いので傾聴型タイプだと思います。(四象限の右上)

多様な好奇心を共存させる

私は郡司さんのお話をお聞きして、郡司さんのように研究者として学びを深めるタイプではないけれど、同じように好奇心を持って学んでいることに気づきました。
そして、郡司さんのように研究者として学びを深めるタイプもいらっしゃれば、私のように周りの人と意見を交わらせることによって学びを深めるタイプは共存できるし、共存させることできっと面白い発見があるのではないかと、勝手にワクワクしていました!
(ちなみにこの学び方や好奇心の持ち方や、同じ人でも状況や環境により、変わることだとは思います。)

郡司さんはイベントの最後に「無目的、無制限、無計画」で研究を進めることの価値を教えてくださいました。全てが計画的に、目的ありきで分かることばかりではなく、いつの日にか価値になるかもしれないからこそ、必要不必要を判断せずに情報を収集し、研究を深めるのだと。

そのように採集された情報を目的を定めて、新たな価値を作っていくのもタイプの違う好奇心からくる探究の賜物かもしれません。

だからこそ、それぞれの好奇心や学び方が共存する必要があるし、それぞれが自分の感性や学び方を大切にし、生かし合いながら学べる社会になったらいいなと感じたイベントでした。

なかなかご一緒することのできない研究者さんとのトーク企画は、私にとってとても学びになりました。お招きいただけたことに心から感謝しています。

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