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小学生のころに書いた詩のメッセージ───つぶやき日記[22] 2024年1月1日〜1月31日

ある日。母と押し入れの整理整頓をしていたら、小学校の頃に書いた作文がどっさり出てきた。ふと、そこから表紙に詩集と書かれたものを見つける。たぶん、9〜10歳のころのに授業で書いたクラス全員の詩集。詩と言っても、幼い子どもたちが頑張って書いた詩なので、全体的にふだん授業で書く作文のような文章をなんとか詩の形にした感じだ。それが子どもらしくて、とてもいい。

詩集を読み進めると、小学生のころに書いた私の詩を発見した。ふむふむ。なんだ、これは……。なんかひとりだけ、妙に暗い詩を作っている。他の子の詩は日常での面白かった出来事やほのぼのとした場面を詩に表現した作品が多いのに、私のは闇を抱えてしまった子どもの詩に見える。いったい、どんな詩なのか。短い詩なので、子どものころに書いたその詩を載せてみる。

『雨』

雨は、
いつも、
ひっこしを、している。
雨は、
南へいったり、
北へいったりして、
いつもひっこし。
だから、
雨の子どもたちは、つかれてる。
大人たちも、つかれてる。
わたしが、雨だったら
たおれているかも、しれない。

『雨』より

うむ。言葉の表現自体は子どもっぽい詩だ。小学校の授業で習ったからか、金子みすゞの童謡に影響を受けたのかなと思うところもある。でも、なんだか暗く感じる。どうも、小学生の私が書いた詩が、いまの私の病気に繋がっている詩に見えて、気になって仕方がない。なぜ、そう思うのだろう。

たとえば、「雨の子どもたちは、つかれてる」という言葉。この詩を書いているときの幼い私は妙に疲れやすく、保健室のベッドで定期的に休んでいた。主治医からは、私の過去の自覚症状から察するに、幼少期から慢性疲労症候群だったのではないかと言われている。じつは現在、私は線維筋痛症と筋痛性脳脊髄炎(慢性疲労症候群)でほとんど寝たきり生活で暮らしている。しかし、そのころは、まだそれがいまの病気に繋がる症状だと全く思ってもいなかった。それが病気だと気づくのには、それから十数年の時が経たなければならない。

そして、詩は「わたしが、雨だったら たおれているかも、しれない」という言葉で突然終わる。そのときは、とくにパッと浮かんだものを詩に使っただけなのかもしれない。けれど、その後のこの子の将来が病気で寝たきり生活となるのを予感させるような詩の終わりの言葉に見えてくる。その当時、公園のブランコで遊んでいるような子どもが、大人になって寝たきり生活になるなんて、人生は色々とあるものだ。

だがしかし、まさか学校でなんとなく書いた詩にいまの私の病気に繋がるものがあるとは。詩に「つかれてる」「たおれている」と表現するほどまでに、子どもの頃の私にとって疲労が身近な存在だと思ってもいなかった。また、小学校のころに書いた別の作文などにも、「つかれてる」などの現在の症状に繋がる言葉が書かれたものを何個か見つけた。もしかしたら、他にも、家に眠っているものから、何かいまの自分に繋がる大事なものが出てくるかもしれない。母が言うには、まだまだ奥のほうにも何かあるらしい。素人随筆家として、自分を表現する者として、これは重要なものになるかもしれない。引き続き、眠っているものを探そう。そして、大切に保管しておこう。

===

そうだ。先ほど載せた詩。子どもだからか、詩の作り方がわからなかったのか、中途半端に終わっているかのようだった。この際、子どもの頃に作った詩を完結させてみたい。そうして、先ほどの詩をベースに大人の私が少し言葉を付け足して、詩を作ってみた。せっかくなので、その詩を載せて、この詩のはなしを終わりにしようと思う。

『雨 2024ver.』

ざーざー
雨は いつも引っ越しをしている
ざーざー
雨は ずっと同じ場所にいられない

だから 
雨の子どもたちはつかれてる
雨の大人たちもつかれてる

きっと わたしが雨だったら
たおれているかもしれない

それでも 
雨は音を立てて動き続ける

でも
あなたもずっと同じ場所にいられない
雨もひとも動き続けるの

どんなにつかれていても 
どんなにたおれていても
ひとは 不思議と生きている
それが にんげんなの
それが 生きることなの
それが 過去と未来のあなたとわたしなの

『雨 2024ver.』






さてさて、前書きはここら辺で終わりに。今回は、2024年1月のつぶやき日記です。つぶやき日記とは、当時のしりこのTwitter(@ricrck)に載せていたつぶやきをもとに書いた箇条書きの一カ月間の日記です。

★Twitterの呟きをもとに、新たに書き足して編集したものを日記に載せています。
★日記でたまに出てくる「猫様」とは、うちで飼っている猫です。



2024/01/01

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。С Новым годом! 朝から、あけおめな猫様です。ふふふ。猫様をモリモリ加工するのが楽しくて、ついつい作ってしまう。



2024/01/03

震災。航空機の衝突。正月から立て続けにいろんなことが起きたからか、SNSがいつもより殺伐としている。ピンと張り詰めた空気を文字から読み取る。でも、そんな空気とはなるべく距離を取りたい。



2024/01/04

持病の線維筋痛症などのせいで、年末に出掛けてから調子が悪くて寝てばかり。私の場合、お出かけしたら、そのあとお出かけした疲れなどで二日間ほど寝込む。ひどいときは、お出かけから一週間近く寝込むこともある。今回、お出かけで相当疲れたのか、長く寝込むパターンになりそう。症状がキツい。でも、もっとキツいのも過去に経験しているし、大丈夫。思うように動けなくて焦る自分にそう言い聞かせている。



2024/01/05

ある古典の作品を買って読んだら、注意書きで抄訳だということに気づく。えっ、全訳じゃないの…?本の表紙や情報などには抄訳だと書かれていなかったので、うっかり購入してしまった。抄訳も有難いときもあるけど、今回は全訳が欲しかったので買い直し。買い物での悲しいミス。



2024/01/06

お部屋があたたかくて気持ちよさそうな猫様。じつは、猫様の下にあるのは電気毛布。冬の猫様はこの電気毛布からなかなか離れてくれません。



2024/01/07

文章を書き書き。今年初の記事。文章を書く時間が睡眠になっていたせいで、なかなか書けなくて悔しかったけど、やっと時間を作れるようになった。嬉しい。ふふふ。

去年からコツコツと源氏物語を読んでいる。恋愛を考えるのには必要だと思って読み始めたものの、本来の趣旨を忘れて楽しく読んでいる。愛と政治の物語。他にもまだまだ読みたい古典がたくさん。ああ、時間が足りない。



2024/01/09

イタタタ…!寒いと持病の線維筋痛症が大暴れするので大変。なんなんだ、この痛みは。なので、部屋の暖房ガンガン。でも、猫様はあたたかくて大喜び。なら、いいか。



2024/01/10

さっき、次回載せる予定のnote記事を書いていたらウトウト眠くなり、消去ボタンを押しそうになった。危ない、危ない。ゆっくりしよう。ねむねむねむ。



2024/01/11

念のためにお店の情報を調べてたら、行く予定だったレストランが臨時休業していた。調べておいてよかった。街中にあるお店に車いすが入れるかどうかわからないから、事前に調べるようにしている。しかし、この作業はほんとうに疲れる。車いすに乗らなくてもひとりで外出できたあの頃が羨ましい。調べなくても、そこらのお店に行けるもん。でも、車いすはちょっとした段差で困難になる。むむむ。バリアフリーがもっと進むといいな。

note記事を公開しました。年明けからの暗いニュース。いまの自分の率直な気持ちを書いてみた。今回は体調を崩したときに書いたので思っていた以上に時間がかかったけど、無事に書けて何より。ちなみに2024年最初の記事。今年も書き続けるぞ。



2024/01/12

賢すぎる猫様。私が時間通りにご飯を食べていなかったりなどの日常的な動作できちんと動いていないと猫様が判断したとき。鳴いたりイタズラしたりして、動くように誘導させる猫様。これが毎日。猫様は世話好きなのかもしれない。



2024/01/13

セリアに大好きな怪盗セイントテールの商品があるとの情報を知って購入。とにかく、グッズがかわいい。怪盗セイントテールは90年代になかよしで連載されていた立川恵さんの漫画。幼かったあの頃の私に相当影響を与えた作品。そう思うとおそろしい作品でもある。



2024/01/15

ここ数日、身体が弱っている。真冬の寒さが持病の線維筋痛症の痛みを強くさせる。冬は病気がひどくなる時期。とくに一月は真冬の寒さになるので一番きつい。とにかく、寝るしかない。動画をぼーっと垂れ流しながら一日を過ごす。もうすこし身体が寒さに慣れれば、動けるはず。いまは、ゆっくり。

 


2024/01/16

映画『窓ぎわのトットちゃん』を観てきた。私、こんなに涙目になる人間だったのかと思うほどに、映画で何度も泣きそうなった。また、役所広司の声の演技がすごく良い。とてもよかった。

思春期の頃。人間関係で落ち込んでいたときに、黒柳徹子の『窓ぎわのトットちゃん』で励まされた記憶がある。最近になって再び読んだら、物凄く読みやすく書かれていることに気づく。流石、ベストセラー。『窓ぎわのトットちゃん』から学ぶことはまだまだ沢山ある。



2024/01/17

アーカイブで視聴。舞踊を全く知らなかったので、気になって観てみた。繊細な動きを全身で表現していてすごい。新しい世界に触れられて面白かった。




2024/01/19

持病の線維筋痛症が大暴れしているため、体調がすごく悪い。でも、そんなときでも、文章を書きたい。だけど、思うように頭が上手く働かない。悔しい。寝ているだけは悲しい。何か作りたい。よし。体調の様子を見ながら、ほんの少しずつ作っていこう。待っているのはもう飽きちゃった。

数年前、詩を書いていた時期があった。詩はエッセイを書くのと違うものを求められる。詩を書くのもたのしい。いまは、日記とエッセイの更新に集中しているので書けずにいるけど、またいつか書きたいな。



2024/01/21

昨日は病気で何もできず、動画を垂れ流して寝込んでいた。だけど、ほんの少し次回作の作業ができた。でも、そのあとまたすぐに寝た。一月は症状が一番キツい時期。あまりにも何もできないのが悔しくて、深夜に泣きそうになった。だから、猫様を撫でた。

イタタタ…!寒いと線維筋痛症の激痛がひどい。ふだんそこまで痛くならない箇所までかなり痛くておかしくなる。なので、シラスでゲンロンカフェのイベントをアーカイブなどで観る。ここ数日は、とにかく痛くてつらいときはシラスを垂れ流して生きている。そうすると少しだけ痛みを忘れられるんだ。




2024/01/24

ここのところ、体調が不安定だったので、おやすみしていた。やはり、冬はキツい。線維筋痛症の激痛がしつこい。なので、癒しの画像を。マッサージ中にTVを観る猫様。猫様は動く画面が好き。もはや、人間と変わらない。



2024/01/26

noteに載せる次回作を書き書き。まだ時間がかかりそう。今回は体調が不安定でいつできるか読めない。一応、これでもスケジュールを作ってやっている。期限までにできなくてもいいけど、自分の体調を把握するためにも、ある程度予測できるようになりたい。無理しないスケジュールを作りたいから。


スポーツ報知でのインタビューの東浩紀さん、文章もよかっただけど、写真が優しそうな感じでとてもよかった。東さんのインタビューでの写真は、なにかと腕組んで強さをアピールさせるものが多かったから新鮮。このような記事が出てきて嬉しい。じっさい、東さんをイベントで見たことあるけど、スポーツ報知のインタビューにも書いてある通り、とても優しい目をしていた。けれど、他の媒体だと強い論客の東浩紀に見せようとするものが多くて、私が会ったときの印象と違うなと思っていた。他にも、優しい東さんの写真がもっと世に出てきてもいい気がする。




2024/01/28

あともう少し頑張れば、次回載せる予定のnote記事を書き終えるかも。今月中には公開できるはず。



2024/01/29

note記事を公開しました。持病の線維筋痛症を中心に2023年を振り返りました。痛くて乗れない車いすを改造する話やブレインフォグなど。

公開が少し遅くなったけど、毎年恒例の一年振り返り記事を書けた。去年は病気でキツかった一年だったので、内容が暗くなりそうで書くのをすごく悩んだ。でも、やっぱり恒例のものは書きたい。だから、頑張った。今回も書けてよかった。



2024/01/31

資料として何か文章を書くときに使えそうな本を積む。すると、だいたいいつも積みすぎなのか、倒れそうになる。とりあえず、何か使えそうな本は自分の近くにつねに置いて、辞書のようにパッとページを開けるようにしたい。わざわざ本棚に置くと、取りに行くのが面倒。ああ、本の置く場所をもっと綺麗にしなきゃ。むむむ。




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