「雨の日でも家にいられるからすごくいい。」

会社を辞めてフリーランスで編集の仕事をする知人が言っていた。

確かに、雨の日の通勤は億劫だ。

実家にいるときは、最寄り駅まで自転車に乗っていた。小雨であれば雨具で凌げるけれど、大雨ならば歩かなければならない。だからその分、家を早く出る必要がある。ああ嫌だ。

実家を出て、最寄り駅まで自転車に乗る必要はなくなった。それでも雨天は悩ましい。傘の分だけ手荷物が増え、電車は大概遅れる。足元は滑りやすく、いつもは必要としない注意を払わなければいけない。

そもそもわたしはくせ毛なのだ。さらさらストレートな人に比べれば、余計に手がかかる。悩ましい。雨によって、いろんなものが狂わされる。

だけど、ふと思う。

たとえ休日に雨が降っても、わたしは家にずっといられない性分なのだ。台風の日を除けば必ず外に出る。

雨降る日の出勤をいかに楽しむか。そこを考えたほうが賢明ではないか。

ファッションもメイクも晴れの日とは変える。工夫する。休日の雨の日に一人で過ごすのとは違った自分を自分に見せる。新たな発見がある。

そう考えれば雨の日の出勤も悪くはない。

どんな状況でも心掛け次第で楽しめる。