【読書会感想】こころが見えない言葉
若松英輔 和合亮一『悲しみが言葉をつむぐとき』
この本は、二〇一四年四月から翌年三月まで、批評家の若松英輔氏と福島県生まれの詩人、和合亮一氏によって新聞紙面上で交わされた往復書簡をまとめたものである。
「心を傷つけられた人がいるならば、心など存在しないことにすればよい」という一節があり、ああ、私はそうやって我が身を守りながらそうすることに傷ついてきたんだなぁと思った。
ここ最近のニュースに触れるにつけ、死者の無念を晴らす社会を目指す政治が重要なのではないかと思う。「無念を晴らす」は情が勝ち過ぎるか、「惨劇を二度と繰り返さない」ためにすることを考えるのが政治だと思う。死者と真摯に向き合うことが、心を持って生きるということなのではないかと思ったりする。生きるとは死者を悼むことの中にあるのではないか。
先日、にしじまさんの読書会に参加した。心を寄せて読んでいたのがこの本だったので、このときのテーマとは少し離れていると思いながらも、この読書会なら大丈夫かなと思って紹介した。もっとテーマを掘り下げたいと思っていた方には申し訳ないです。
私はついつい喋り過ぎてしまうので、それを予防するためにもこういうふうにnoteを書いたりしていますが、話すのはとても難しい。そう思いながら、にしじまさんの最近の読書の感想にあった「ちゃんとしようとしない」という言葉を思い出しています。話すこと、聞くことに関する本だったので、読んでみたいと思います。あと、改めてSF読もうと思いました!自分が楽しく参加出来たことはよかったなと思います。
次回の読書会テーマは「文化と歴史」なので、何か「へ〜」という面白い話が紹介出来たらいいなと思います♪