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5月13日。雨のジャイアンツ球場に、二人の同期が立っていた。西川遥輝と谷口雄也。11年目がやってきたファイターズは。

2021 5/13 ジャイアンツ球場 G×F 4対0

トップの写真は、リンクしたファイターズ公式HPから拝借しました。ピンボケですが😅

今の仕事のシフトが木金土の週末、朝から働き終わると疲れてしまい、野球の試合を見るのがやっとで、文章にする力が残っていない…。

今週のファイターズは、火曜日のオリックス戦で負け、水曜日はなんとか勝ちきり、木曜日は試合はなく、札幌ドームに戻った金土は負けてしまった。新型コロナ感染の影響で抹消の選手たちが徐々に戻り、代替え選手は、再び抹消されていった。

木曜日か、家に帰ってきたら、ファームの試合がCSチャンネルで放映されていて、ジャイアンツ球場の雨の中、選手たちは、頑張っていた。背番号4が見えて「きゅんちゃんがいる…」谷口くん、代替え要員として一軍に呼ばれながら、一打席で終わってしまった。背番号7もいた。こちらはコロナ陽性から癒えて、一軍復帰のための試運転だ。

西川遥輝と谷口雄也は、2010年、ドラフト2位と5位。このときの高卒ルーキは二人だけで、ファンの間では「同期」と呼ばれ、長らく高い人気を誇ってきた。もうプロ11年目になったのか。18歳は29歳になって。自分の娘と同い歳なんで…それにしたってなあ。ずいぶん遠くへ来たもんだ。

「同期」の人気は、文字が意味するように同じくらい高いが、二人の立場は、ずいぶん離れてしまった。二億円スター西川遥輝と一軍と二軍を行ったり来たりの谷口雄也は。今回も入れ替わりで、確かに格差というしかない。

久しぶりに見る二軍のベンチに並ぶ二人は、当たり前だが、11年前のただ可愛かった、ただやんちゃくれだった、ただ無邪気な希望に満ちる18歳だった二人とは、違う。でも同時に、11年間、同じチームでやってきた、何か、こちらからは伺いしれない気配もまた、伝わってくる。

絆とか友情とかチームの仲間とか、そういう簡単で便利な言葉で括れない何か。「同期」ゆえ物理的に同時進行していく時間と、その中で互いに違う時間を過ごしてきた野球選手としての道のりを、ずっと見てきたから。勝手にこちらが、複雑化して、勝手に夢見がちの想像してるだけだとしても。

いつか必ず、二人にもプロ野球選手としての、終わりが来る。

どんなことでも始めてしまったら、終わることの方が難しい。プロ野球選手ならば球団に契約終了と告げられておしまいとして。彼ら、幼い頃から野球選手として生きてきた人生と、その心が、はいそれまでよと、切り替わるわけでもないだろう。

野球ファンは、単なるファンでしかないので、ファンであるために、いかに、どんなに頑張っても、結局は、ただ見ていることしかできない。

巡り会う時間は、多分、本当に偶然で。たまたまファイターズに出会い、たまたまドラフトされた選手に出会い、たまたま好きになったり、応援したり、そうでなかったり、通り過ぎていく。

でも、だから、そうやって巡り合い、愛してきた選手の道のりを、わたしたちは、ずっと見続けたいと祈る。願わくば、願わくばと…。

野球選手は、野球をしなくなったら、もういなくなってしまうから。大事にしましょう。彼らが、野球選手でいられる時間を。

この日、西川遥輝は、2打数無安打。谷口雄也は、4打数無安打。二人の居場所は、また分かれても。チームは同じく、野球は、続く。


活躍する選手、勝てるチーム。確かに大事です。だけど、プロ野球の楽しみってそれだけじゃないと思うんだ。ファンとしての時間の積み重ねは、自分と野球の関係を変えていくし、見つめ続けることは、物の見方や世の中の見方、人間への見方にも繋がって、それらは、変化していく。見てるだけでも自分と世界が、変わってく。どんなことにも無駄なことはないんだなあ。やっぱり😀









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