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[爪切りの刃の形]と[爪の形]の関係性


 爪切りには主に2種類の刃の形がありますが皆さんはご存知でしたか?

 フットケア研修やfootcaregiverの講義などで出逢った現役の介護士、看護師さんから勤務先の事業所で使っている爪切りについてお尋ねする機会があります。あくまでも私が携わった人に関してのこれまでの数値になりますが8割型曲線タイプの爪切りを使われています。


▪️曲線タイプの爪切り
下図は巻爪に対しての説明になりますが、爪が巻いていなくてもこのタイプで爪を切る際は爪切りの両サイドで爪の脇の皮膚を切らないように注意を払う必要が出てきます。

赤い部分は爪切りの刃先だと考えてください

▪️直線タイプの爪切り
爪が巻いていない爪に対しては、爪切りの刃が直線なので爪のストレート(長さとなる部分)を取りやすいのがこの爪切りの利点になります。ただ巻爪の爪を切るとなると爪切りの刃が噛み合わないのも無理はないのです。ガチャガチャと爪切りを入れることで爪もガタガタになり結果として、爪の端に角が残り歩行時、荷重が足先にも掛かることで痛みの原因になる恐れも出てくるのです。

▪️爪切り用ニッパー
こちらは爪が巻いていても、巻いていない爪に対してもメリットが多い爪切りになります。
・横のストレートが取りやすい
・刃先だけを使い小回りが効くので動かしやすく爪のカーブにあわせて切りやすい
のが8年間下のニッパーを使用していて思うメリットです。


巻爪が爪切りで切るのが難しく伸ばし放題になってしまうことで

■爪が靴下に引っかかり自分で脱ぎ履きができていた靴下の脱着も自分でできなくなる。場合によっては介護士さんやご家族等のお手伝いが必要になってしまう。(伸び過ぎた爪が自立を阻害)介護士さんやご家族の手間の増加にもなる。

■爪が皮膚に食い込み痛みなどの原因に。中には痛みが原因で歩行を控える高齢者も。歩行を控えるということは筋肉などの運動機能も低下、外出の機会も自ずと減ることで人との会話の機会も減り情報量も減ります。足の爪への諦めやもどかしさから気力が低下することも起こり得るのだと約7年間高齢者への訪問のフットケアを通して言えることです。ゆえに足部のフレイルが起こり、全身のフレイル、要介護状態にも結びついていく可能性が大きくなるのです。

■足趾(足のユビ)よりも長く爪が伸びることで、より爪が巻きやすくなるといった原理があります。ますます爪を切ることができる人が限られてきます。全ての医師が巻爪を切れるわけでもありません。巻爪に特化した店舗に行っても巻爪は改善されず高額を請求されるといった情報もお客様より耳にします。看護師さん、介護士さんも学校等で巻爪の足の爪切りを学んで来られた方には私はまだ一度も出逢えていません。これまで全国各地の受講生や研修でも介護士さんや看護師さんにお話を伺いますが、これまで足の爪切りについて実践も含めて学校や研修等で学んだことはなかったという方が全員です。


巻爪は治せないのか?
賛否両論あると思います。これはあくまでも私の一個人の意見になりますが巻爪になる原因は人それぞれ異なります。その原因を解消できない限りは巻爪矯正(補正)をしても繰り返されるのだと思います。お年寄りもですが訪問、サロン共にご利用いただいているお客様は定期的な巻爪の爪のケアだけで済んでいるのが実情です。定期的な爪のケアで爪の食い込みが解消されるお客様が多いのです。特にお年寄りは歩行の機会が減ったり、歩行ができなくなり車椅子の生活になるとどうしても爪が巻きやすくなる原理があるのです。この根本的原因が解消されない限りは高いお金を払って巻爪補正しても再び爪は巻きやすい状態へと陥るのです。また近隣に巻爪補正をしてもらえるお店や人がいない地域も日本全国各地に存在すると思うのです。



ですから、爪周りの保清と爪のカットの仕方を各地で習得できる人が増えることで巻爪の爪切りのお悩みを解消できる人は増えてくるのではないかと私は考えています。看護師だから爪を切れるわけではないと受講生の看護師さんが口を揃えるように、介護士さんも自分の事業所のお年寄りの巻爪を切れるようになると、よりお年寄りの心身の機能の悪化を防げることがひとつ増え、そして笑顔を齎すことができるひとつの方法が増えるのではないかと私は思うのです。


ご案内

全国各地の介護事業所様に向けてフットケアの導入をご検討されている事業所様にはオンラインでフットケアの講義(60分・3,000円(込))を開催することも可能です。お気軽にお問い合わせください。

  


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