なぜ高齢者が訪問フットケアをご利用するのか?なぜこのような足の爪の困りごとが生まれるのか?【できる備え】とは?part1
ある高齢者施設に入居しているご本人の希望での足の爪切りでの訪問になります。
▷ご依頼の主訴は
(車椅子に座っている時でも)「足の親指の爪が何かに当たっているみたいで痛い時がある。施設の職員の人は切れないっていうから職員の人からあなたのことを教わってお願いしたのよ。」ということでした。こちらの施設の主治医も皮膚科の往診の医師も足の爪切りは行なっていないということでした。
▷ケアの前に
ご本人から日頃の移動方法や立ち上がりなど足を使う動作についてお話を伺い、時には動作を行なっていただくなどのアセスメントも私は取り入れております。
また必要に応じて職員の方から日頃の足を使う生活動作について情報をお伺いしております。
この方は麻痺があり一部介助にてトイレに座ることができているということでしたので、ご本人が今できている動作を維持向上していくことができるようにというところにも考慮した上でケアに入らせていただいております。
なぜなら、人間が歩行や立ち上がる際に地面に接する唯一の身体の部位は足裏や足の指になります。歩行や立ち上がりができる高齢者には、特にこの土台となる面を整えることから高齢者のケアや介護が始まるのではないかと私は考えます。
▷なぜ親指の爪に違和感を感じていたのか?
爪を上からではなく写真ように指先のほうから観ると爪が棘のように皮膚に当たっていました。これがご本人にとって何かに当たっているようだと感じていた原因だと考察しました。
(1ヶ月後のご利用の際に伺うと痛みや違和感を親指に感じることはなかったとお話されていました。)
▷なぜ爪の端が棘のようになっていたのか?
考えられることとして
■爪が巻いているために一般的な爪切りでは爪端まで爪切りの刃先が入りにくいため上手く切ることができない。皮膚まで切ってしまいそうで怖い。そのため爪が棘のように残ってしまった。
■足の爪の役割、足の爪切りの知識や技術の不足など。
▷このようにならないために(備え・予防)
■歩行が困難な方や高齢者にとっては根本的な巻爪の原因を解消することは難しいことなのです。
■足の爪の形ひとつで違和感や痛みが伴うおそもありますので、爪ヤスリの使い方が分からなければ普段の整容ケアのひとつとして介護士さん、看護師さんも足の爪や爪切りの知識を取り入れていくことも必要だと考えます。
■伸びすぎて職員の方では切れない巻爪はプロの人に依頼して形や長さを整えてもらってから、その後長さや形を維持していけるように職員の方が定期的に爪ヤスリを使い適切な形や長さに爪を整え等という方法もあります。
▶︎お知らせ
①
2023年高齢者ケアにおけるフットケアを学ぶことができるスクールを開講予定です。知識や技術は高齢者に限らず年齢問わずに活かすことができる内容となっております。ご案内まで今しばらくお待ちください。
②ケアプランを作成する介護支援専門員様に根本的な身体の整容や身体の土台でもある足の爪や足部に視点を向けてケアプランの作成をしていただけることで足部や足の爪に困っていたり、我慢している高齢者の数の減少。つまりフレイル予防や介護への備え(介護予防)にも繋がっていくサポートを介護支援専門員様にもご協力をいただきたく下記の内容にてオンライン研修会の希望者を募らせていただきます。
仙台市内の介護支援専門員様を対象に高齢者ケアにおけるフットケア【足先から始めるフレイル予防・介護の備え】をテーマにしたオンライン研修(60分・無料・アンケートあり)を開催いたします。1事業所様1回限り。申し込み期限は4月末日まで。開催日時は各事業所様或いは個人様とご相談の上で決めさせていただきますが開催期間は2023年6月末日までとさせていただきます。
ご希望の事業所様、或いは個人様は下記の内容を添えてご連絡ください。
mail hitokitashavel@gmail.com
・事業所名
・ご担当者名
・ご連絡先
・参加人数
・開催希望日時(第3候補まで)
▷訪問フットケア&コミュニティフットケアサロン
フットスタースマイル
▷一般社団法人ひときたしゃべる
※高齢者ケアにおけるフットケアスクール開講準備中
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