見出し画像

私のコーヒー時間 「熱いうちに」。

お茶やコーヒーを飲む時、
どんなカップを使っていますか?

どんな理由でそのカップを使っていますか?

家で飲む時と職場で使うものとでは選ぶ基準も違うでしょうし、
飲めればなんでもいい、という人から、
口当たりにはこだわりがある、とか
推しグッズをこっそりお家で使っている人とか、
きっと様々だろうなと思います。

かくいう私は上記の「口当たりにはこだわりがある」派で、
ずっと気に入って使っていたマグカップがありました。
手になじみ、自宅でミルクフォームを作って乗せるとすごく「映える」
申し分ないお気に入りの一品。

お気に入りのマグカップ。
口に当たる部分が薄めなのがポイント。


一度誤って割ってしまい、執念で同じものを見つけて取り寄せたりしました。
我ながらそのこだわりっぷりに頭が下がる思いです…怖

しかし、そこまで愛していたこのマグカップを、最近はあまり使わなくなりました。
別れはいつも突然やって来るものです。


ある日、母とのコーヒータイム中、何気ない会話の中で母が
「あなた、いつも最後まで飲まないじゃない。大体半分くらい残すわよね」

と、既に底が見えている自分のカップを「ちょうだい」と言わんばかりに差し出して来ました。

確かにそうかもしれない。
コーヒーが好きと公言しているけど、
家で飲む時は大抵、最後まで飲み干す事ができない人でした。
無自覚だったところを、
もったいないお化けの母が目ざとく見ていたんですね。

カップになみなみ注がれたコーヒーの半分を母のカップに「ジャー」と注ぎながら
何故飲み干せないのか、と考えました。


私はコーヒーだけでなく紅茶も日本茶もとても好きで、
以前はおしゃれなカフェ巡りなども随分しました。

コーヒーは豆専門店から焙煎したての豆を買ってきたりするくらいには凝っていましたし、
道具も一通り…
コーヒーミルを持っている、と言えば、どれくらいの装備を持っているかはご想像いただけるかと思います。


なのに。
好きなのに飲み干せない理由は何なのか。


その謎を解くヒントは忘れた頃に、意外なところからやって来ました。



断捨離中に、台湾旅行の際に買った高級な烏龍茶が出て来て、試しに飲んでみたところ、
その華やかな香りにとても興奮して。

実家に祖母のお下がりだというありふれた印象の中国茶器があった事を思い出し、
それを貰い受けて使うようになりました。

中華料理店で食事をすると最後に出て来るジャスミン茶の入った茶器…みたいな
おそらくプロの厨房仕様の量産型のアレです。

超ポピュラーな中国茶器。
今では製造元の工場が閉鎖してしまい、
新しいものが出回る事はもうないのだとか。




中国茶ってハマったら最後、ワイン沼の様な深さのある沼で(ワイン沼をよく知りませんが雰囲気で!)水色や香り、茶器に至るまで…大変な事になるようです。
(それはコーヒーでも紅茶でもどの沼も同じかもしれませんが)

幸い”まだ”そこまで沼ってはいないのですが少し調べてみたところ、
とても興味深い点として、
中国茶文化の
「いかに最後の一滴まで美味しく飲むか?という事への執念」というか、

中国でお茶を飲むという行為が、日常の中でいかに優先順位が高い事か、という事を知りました。

中国の通販サイトなどで見かける安価な茶器ですら、その拘りや、作法への美学のようなものを感じるのです。


たったひと時、ひとすすりであってもそのお茶を最高の状態で味わい愛でる為、
工夫が凝らされた茶器(工程)が幾つも存在するのです。


そんな茶器の数々に興味を持ち、いくつか取りれてみたりしつつ
お湯の温度や蒸らし時間を守って楽しんでいる所です。

不思議な事に、中国茶って何杯でも飲めてしまう。
お猪口のような茶杯に注いで、手酌のようにして飲むのですが、
これがもうエンドレスに何杯でも飲めてしまうのです。


そしてある時、あの謎
「何故マグカップのコーヒーを最後まで飲み干せないのか?」問題を思い出し、

コーヒーを中国茶のように様に急須に淹れ、
それを小さなお猪口の様なカップに注いで飲んでみました。

すると、美味しく最後まで飲み干す事ができたではありませんか!!
なんなら、ちょっと足りない!と思ったくらい。

マグカップで飲み干せなかったコーヒーと種類は同じなのに…


では、何が違ったのか。
それは、
「口にする時の温度」です。


マグカップになみなみ注がれたコーヒーは熱い。
とてもすぐには飲めません。そうです猫舌です。

で、適温に冷めるまで少し放置します。
最初の一口、二口はいいのですが、そこから急速に冷め始め、
半分の量に差し掛かった頃には既に生ぬるくなっています。

私、この生ぬるいコーヒー、つまり「冷めたコーヒー」がどうやら、とても苦手なようです。
(冷めても美味しいコーヒーが存在する事も確か、ですが!)

飲み干せなかった原因は「温度」にあったのです。

もしも私のように、マグカップでコーヒー飲み干せない問題を抱えているという方がいらしたら、
是非、
「急須で入れたコーヒー」を試してみてください!

以下に私の手順を書いておきますね。

色々試した結果、今は日本でも売られている日本茶用?のセットに落ち着きました。

①急須、ドリップ用のケトルを出来るだけ淹れるギリギリまで熱湯で温めておく。
この時、茶杯、つまり飲む用の小さめカップは温めないのがコツ。

熱湯で急須とドリップケトルを温めている間、
新たにお湯を沸かします。


②いつものようにドリッパーにコーヒーをスクープ(量はお好みで)用意

③別で熱湯を準備し、ドリップ直前に、急須とケトルのお湯を捨てる。
間髪入れずに急須にコーヒーの粉を入れたドリッパーをセット。
熱を逃さない様に蓋をする様な感じ。

熱々に温めた急須に蓋をする様に
直接ドリッパーを置きます。


④温めておいたドリップ用ケトルに沸かしたお湯を移し、ドリップ開始。
”急須に直接ドリップ”です。

比較的素早く落とします。
温度が命だから!


⑤急須へのドリップができたら、できればスプーンでひとかき混ぜし、蓋をします。

⑥小さ目(お猪口くらい)のカップに注ぎます。
この時、カップは温めていないので比較的すぐに飲み頃になってくれます。
大体70度くらいになっているはず。
良い感じの湯気が立ち上るくらいの温度。

カップにはなみなみ注がず、2〜3口分くらい、
適温で飲み干せる位の量を注ぐのがベストです。
写真だと大きく見えるけど..
3口位で飲み干せる量しか入らない小さなカップ。


小さい目カップだど大体3口くらいで飲み干せるので60〜65°くらいの飲み頃のまま飲み干せます。
カップが空になったら、急須から適量を注ぎます。

手酌でコーヒーを飲む様は、あまり格好の良いものではありませんが!笑
美味しく最後の一滴まで飲み干せるようになりますよ。

この様にして飲む様になってから
コーヒーを飲む時間がおざなりではなく、
午後の疲れに沁みる様な有意義な一時として過ごせる様になりました。


オフィスやノマドワーカーの方も、この方法で飲むことは可能です。

保温ボトルといつものマグを用意して、
ポイントはコーヒーを淹れる前に保温ボトルを熱湯で限界まで温めておく事です。

そこに熱々のコーヒーを入れておくとかなり長時間保温してくれます。
当然、直に口をつけて飲むには熱すぎますので、
ご愛用のカップに飲みたい分だけ注いで、飲み頃の温度で数回に分けて美味しく召し上がってください。
温かいコーヒーを淹れるため席を立たずに済むので集中力を切らす事がなく仕事や執筆に集中できます。

(もちろん時々は席を立って深呼吸したりストレッチしたりしてくださいね!)

中国4000年の歴史?からヒントを得たこの方法。

暑い季節でも、コーヒーはホットで飲みたい!という方は
是非お試しください♪

他にもこんな工夫をしてるよ!みたいなのがあったら
コメントなどもいただけると嬉しいです。

急須の容量は250ml程。
ちょうどマグカップ一杯くらいの容量です。







この記事が参加している募集

私のコーヒー時間

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?