見出し画像

シンガポールの両親学級に行ってみた

9年ぶりの第二子妊娠、早くも臨月間近となりましたが今住んでるシンガポールで両親学級に行ってみたので記録を残しておきたいと思います✍️

日本では両親学級や母親学級は自治体が主催で、無料で開催してるイメージですが、シンガポールでは病院が有料で開催していることが多いようです(病院によっては無料のところもある?)

今回、私はいま健診で通ってる&分娩予定のThomson MedicalのPrenatal Classに行ってきました。女性と子どもの医療に定評のある病院です。

トムソンメディカルはいくつかPrenatal Classを開催してますが、今回私と夫が受講したのは"Childbirth Education Course"というクラスです。

クラスの構成としては

実地で3時間みっちり
+別日でZOOMセミナー4時間
+e-learningもあり

という、実践以外にもかなり濃い内容のものでびっくり!

今回は実地の3時間のクラスについてレポしたいと思います✍️
(私達が今回受講したのは英語のクラスです)


シンガポールの両親学級

今回受講したChildbirth Educationのクラスは3時間でしたが、<呼吸法とエクササイズ><授乳><沐浴>について1時間ずつ教えてもらう構成でした。

それぞれについて、ざっくりした内容と日本と違って印象的だった点についてフォーカスしてみました。

呼吸法とエクササイズ

まず学んだのが分娩の時の呼吸法。といっても難しいものではなく、落ち着いて深呼吸するといいよ〜と言われ、それぞれ旦那さんも一緒にみんなで深呼吸をしてみたり。

あとはシンガポールは無痛分娩がデフォルトなので、麻酔入れるタイミングや場所について教えてもらったりしました。

そのほか、妊娠中にやると良い簡単なエクササイズなども学ぶ。
なかでも骨盤底筋について、時間を割いて教えてもらったのが印象的でした。妊娠中は産道開くためにどうしてもゆるむので、産後も尿もれとかのトラブルが起こりやすいという話と、その対策エクササイズについて。

フェムテック界隈だと、骨盤底筋にまつわるデバイスは割とメジャーでそれなりの市場もあって注目分野ですが、一方日本の両親学級では全く触れた覚えなかったので(9年前の話なので今は違うかもですが)、がっつり教えてくれたのは印象的でした。

授乳

続いては授乳についてのお話。

実際に赤ちゃんの人形を使って授乳の時の抱き方を実践してみたり、母乳に良い食事について話を聞いたり。

その一例として挙げられたのが

・パパイヤスープ
・フィッシュスープ
・ロンガンティー

と、なかなか日本では聞かないメニューなのでとても興味深かったです。
分娩予定のThomson Medicalは産褥食がおいしいで有名で、このあたり↑ももちろん病院食で出るみたいなので、楽しみ〜🍴

トムソンメディカルの食事例

そしていわゆる「母乳神話」って日本特有なのかな〜と思ってたけど、意外とシンガポールも母乳スパルタというのはこっちで出産した友達もみんな言ってて。

このクラスでもいかに母乳を出すか、吸えない赤ちゃんも道具を使っていかに吸えるようにするか、という点に主眼が置かれていて。ミルク育児をあまり念頭においていない感じだった。

その理由は日本でよく語られる精神論というより、後述するシンガポールらしい理由があったんだなと後々気付くのですが…😂

沐浴

↑ちなみにこのミトンと肌着、クッキー、右端に写ってるプレイマット、
オムツサンプルをお土産にいただきました〜

最後に学んだのが沐浴の仕方について。これは日本の両親学級でも時間を取ってやった覚えがあるな〜

一つ大きく違うなと感じたのは、性器の洗い方について詳しめに学んだこと。

田辺永子さんの漫画「ママだって人間」の中で

「男性器に比べて女性器はタブー視されていて、洗い方について詳しく教えてもらえない」
「そもそも女性器の呼称、統一されてない問題」

みたいな一節があって、たしかにそうだな〜と思ってたけど、

今回の両親学級では男女ともに性器の洗い方もしっかり習い、女性器の呼び方はシンプルに"vagina"で統一されていたのが印象的でした。

その後肌着の付け方とかおくるみの仕方とかも学び、9年前あんなにやってたはずなのに全然ぎこちなくて、自分にびっくり。オムツはさすがに大丈夫だったが。

その他面白かったこと

以上、シンガポールの両親学級の内容をざっくり日本の両親学級と比較しつつレポしてみました。

上記以外にも「日本と違っておもろ!!!」と思ったのがまず以下の点。

日本では「早産」に関する文脈だと、「小さく生まれると赤ちゃんの負担が大きくて可哀想。だから妊娠中は無理しないようにしましょうね〜」みたいな語り口になると思うんですが、今回シンガポールのクラスで言われたのは

「早産になってIncubater(保育器)に入ったら1日にXXXドルかかるよ!2週間も入院したら、退院するときのTotal Billマジやばいよ!!私の娘が孫を産んだとき、保育器に入ったからXXXドルかかって〜〜〜〜」(若干の意訳ありだけどテンション的にはこんな感じ)

と、早産になった場合にかかるお金ベースで説得されたこと🤑🤑🤑しかも3時間のクラスの中で、5〜6回はこの話になった気がする…笑

これシンガポールに住んでる方はみなさん共感してくださると思うのですが「何話してても、最終的にお金の話になる」というシンガポールあるあるが、両親学級でも例外なく見られておもしろかった😂

この考え方には賛否両論(?)あるかもしれないけど、「赤ちゃんが可哀想」の精神論だとどうしても母親だけに罪悪感生まれる傾向が否めないので、両親ともに負担かかるよというお金もったいない論(=現実論)の方がある意味ヘルシーだな、と私は感じました、、、😂

そして先述の「母乳スパルタ」スタンスについても、たぶんこの思考があるんやろなと思って。これはアンティ(先生)が直接クラスで言ってたわけではないので、あくまで私の仮説ですが。

シンガポールって粉ミルクが日本に比べてめちゃめちゃ高くて、1缶$60〜$70くらい(約6000〜7000円)するんですよ!!!恐ろしいことに😨

なのでたぶん「ミルク育児=お金かかる=母乳推し!」という側面も大きいんやろうなと、勝手な見解ではありますが思い至りました。

行ってよかった両親学級

以上、ざっくりとではありますがシンガポールの両親学級(by Thomson Medical)についてレポしました。

英語のクラスだったけど実践的なものなので理解しやすかったのと、日本とはまた違った角度から話が聞けたのでとてもおもしろかったです。

あとThomson Medicalの両親学級の案内ページは"for couples"と両親前提にしてるスタンスなのもいいな〜と思いました(1人で来られてる方もいました)。母親学級ではなくまさに両親学級。

9年ぶりとはいえ二人目だし、産後一ヶ月間は産褥ナニーさんに来てもらうから、生まれてからナニーさんにお世話教えてもらえばいいや〜と思ってたけど、いろいろ発見もあったし夫ともに今のタイミングで行けてよかったです。

「シンガポールの両親学級」と少し主語大きくして語っちゃいましたが、一病院で一個人の感想レポなので、「他の病院ではこういうこと学んだよ〜」みたいなことがあればぜひ教えてください🙌

📌シンガポールでの不妊治療〜産前産後、出産レポ等関連記事はこちら


ご覧いただきありがとうございます!調子の良い不器用な人間が、自分の言葉で生きることだけは続けようと書き綴っています。素直さだけが取り柄なので単刀直入に、サポートいただければすっごく嬉しいです!