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【ホテル業経験者】新卒の方へ『私が辞めた理由』をお伝えしたい

この季節なので『社会人生活』を振り返ってみました。

4月で、社会人7年目を迎えました。社会人1年目の時に『7年目』と聞くと、もうベテランで何でも出来る大人なイメージを持っていました。今、体感としてどうかと言うと、転職しすぎてよく分からない(HSS型HSP特徴)面もあるのですが。確実に『社会で生きてきた自分に自信』を持っていますし、だいたい何とかなる。自分が思っているより、世間は厳しくなかったりもする。解決策を学べば問題なくやれる量が増えた。当時よりは確実に軽い感覚があります。ここまで来る為に、沢山失敗して良かったと心底思えています。

タイトルの通り、新卒1年目は『ホテル』でサービスをしていました。都会のシティホテルです。残念ながら、1年で退職してしまったのですが、当時の自分を振り返り「何故、辞めたか」を考察したいと思います。反面教師的な意味合いで読んで頂けたら嬉しいです。

社会人1年目の私

社会人1年目は正直、ダメダメで。入社3日目で『新卒 辞めたい』『新卒 辞めた』とネット検索していました。

「新卒でもう会社に来なくなった子がいるww」と言う感じのTwitterの投稿を見ては、超羨ましい!と思っていました。田舎から都会に出てきてすぐだった私は、会社と家の距離が徒歩10分。休みの日も一歩家から出れば職場が見える環境で、気が休まることがなかったです。

何が嫌だったかと言うと、『比較されること』

同じ部署の同期は私含め女性3人でした。料飲部に配属され、研修を受け、常に『3人』を比較される環境だった気がします。

入社当初、向上心もなく、ただ言われたことをやっておいたらいい、時期に慣れるだろうと私は思っていました。・この仕事がやりたく無い・しょうがないからやってる感 から抜けれませんでした。私には、仕事を続けたその先のビジョンが明確になかったからです。

「3年ぐらい働いたら、彼氏と結婚して何かパートでもしよう」と、考えているような人でした。(現在26歳、結婚の予定すら、彼氏すらいません笑)

しかし、同期2人は様子が違いました。圧倒的にパワーがあって、やる気がある2人でした。実際、その職の経験者だったりもして、格段に私より仕事ができたし、コミュニケーション能力も高かった。体力もあったように思います。

天邪鬼な私は『周囲がやる気満々だとやる気がなくなる(勝てない試合はやらない)』と言う性質を抱えていました。戦うつもりがないから、比較しないで欲しいのに、何となくでも比較されているような言葉が上司や先輩の口から聞こえてきます。何も相談していないのに「あなたはマイペースだからね、あなたにも良いところはあるよ!」等と言われたときは、流石に敗北感がありました。ただ、それを糧に頑張ろうと言う気もなく、悔しいけど、自分に期待もしていませんでした。

毎朝、出勤時に『しなない程度に事故に遭わないかな』とか『誰か会社爆発させてくれないかな』とか考えながら、同じ道を歩いて通勤しました。会社のことは密かに牢獄(ろうごく)と呼んでいました。

怒られるのが怖い

そんな精神でちゃんとやってるフリをしても、簡単なことも覚えられず、日が経つにつれ「まだそんなことも分からないの?」と先輩に言われるのが怖くて、ちっぽけなプライドから分からないことが聞けず、自分勝手な行動でミスをしてめちゃくちゃ怒られる日々。笑

あんなに怒られた日々は、その後の人生ではなくなりましたが

怒られるのが当然で、毎日『今日は一回も怒られませんように・・』と願いましたが、そう強く願っている時程、怒られます。怒られれば怒られる程、萎縮してしまい、更に何も聞けなくなってしまいました。

社会人1年目の方にお伝えしたいのは『分からないことはあって当然。勇気を出して、一秒でも早く、解決しておくこと』です。それが自分も周りも救うことになります。

入社から半年経った頃、もう絶対辞めたいと強く思いました。同期の1人に相談して、占いに連れて行ってもらいました。確か、そこで泣いた気がします。占い師は『辞めたいならすぐ辞めたらいいよ!色んなことをして何でも出来る人になったらいいよ!』と言ってくれました。その概念が私には新しく、初めて未来にワクワクできた気がして、心が軽くなりました。

すぐにでも辞めたいと思っていましたが、周りの先輩方によくして頂いていたことや、すぐに辞めることへの羞恥心等、色々あり、結局丸一年は頑張って続けました。辞める時、本当に周囲に申し訳ない気持ちや、情けない気持ちもあったのですが、『これ以上は無理!』と言う感覚でした。


何故そんな心境だったのかを考察

主にホテルでレストランサービスをしていた私は、『平日の昼間に5000円のランチを食べに来る人が毎日いる』と言う事実。『毎日、誰かの記念日や誕生日なこと』に驚きました。シンプルに羨ましく、自分は毎日長時間ここにいるのに・・と憤りを感じていましたが、当然毎日同じ人が来ていた訳ではありません。

たくさんの人がそれぞれの生活の中で『ホテルに食事に来る意味』を私は全然理解していませんでした。高めのサービス料を頂く仕事をしておきながら、そこを理解していなかったのは最悪だと思います。

当時の私は、『お客様へ特別な空間、より良いサービスを提供する』

より

『いかにミスせず、怒られず、1日を終えるか』に集中していたのです。

ホテルで働くことを誇りとも思えていなかったのは、恐らく私の経験値の薄さが原因です。田舎者且つ若いこともあり、ホテルの宿泊経験やホテルで食事をする経験が少な過ぎたことが、この独りよがりな発想の原因だったと思っています。

実際、退職してからホテルや街場のいいレストランで食事をする機会が増えた時に、そこでのサービスに何度も感動したことがあります。挨拶や料理説明の仕方、ドリンクの提案など、本当に素晴らしいサービススタッフに沢山出会ってきました。同じ仕事をしていたのに、私もお客様に同じ感動を与えることが出来る立場に居たのに、『毎日同じ仕事・・怒られたくない・・』と思っていた。サービスの仕事の価値に気付けなかったことを恥じました。

ホテルで人生の節目を迎える方は沢山いらっしゃいます。誕生日、記念日、プロポーズ、顔合わせ、お食い初め、還暦や古希などのお祝い・・大切な日をどこで過ごしたか、なかなか忘れられるものではありません。その場に立ち合わせて頂くこと自体、とても価値あるものだと思えます。

サービス業は紛れもなく素晴らしい仕事です。ダイレクトにお客様の喜ぶ顔が見れて、且つ「ありがとう」と言っていただけて感動を与えられる仕事です。

特に、これからサービス業に従事される方へは、積極的に『いいサービスを受けること』を経験していって欲しいと思います。普段行く、ファミレスや居酒屋ではなく、『高額でも一流のサービス』を受けて、感動する経験を増やして欲しいです。その感動を忘れず、今度は『自分がお客様へ感動を与える』と言うことを意識すれば、『毎日同じ仕事・・』と言う感覚にはならないと思います。

あなたのサービスでお客様は喜び、元気になり、また他の誰かへいい影響を与える、そうやって社会にいい循環が訪れるのだと思います。ホテルに来る理由はもちろん空間でもありますが、人によるサービス(ソフト面)もかなり重要で、その一つのサービスが誰かにとって一生忘れられない思い出に繋がったりします。

昨年、2ヶ月だけ辞めたサービスへ戻ったみた

私は5年前にそのホテルを辞めたことになりますが、昨年の繁忙期2ヶ月だけ当時働いていたレストランへヘルプでアルバイトに入らせてもらいました。5年ぶりのレストランサービスでしたが、基本的なことは身体が覚えており、当時よりは確実に余裕を持ってサービスすることが出来ました。あんなに嫌で辞めた仕事なのに、とても楽しかったです。

何気なくお客様へお声がけ出来たり、料理説明が工夫出来たり、5年のブランクがあったのではなく、サービスを離れていた期間に私自身成長していたんだと気付けました。それは、この5年で沢山のサービスに触れたことで私が感動し、癒され、元気をもらっていたからなのだと思います。

お客様の『ありがとう』『美味しかったです』がこんなにも嬉しいものだったなんて、5年前の私は気付けませんでした。カップルで食事に来ていた男性が『普段こんないいところに食事に来れないので・・』と言ってくださいました。

過去の私にとっての『牢獄』は、誰かにとっての『普段来れない、いいところ』でした。

仕事だけでなく、何でもそうですが、普段見えていないものに『気付く』こと『視点を変える』ことから大事なものが見えてくるのだと、改めて感じることが出来た、いい経験でした。

最後に

社会人生活はそれぞれのストーリーがあり、業種・職種によって悩みも様々だと思いますが、多くの人が言うように『失敗から学べる』ことを信じて、挑戦して頂きたいと思います。生きているだけで本当に凄いことだと、最近ひしひしと感じます。

私も、まさか6年も社会人を続けているとは思っていませんでしたし、色んなことがありましたが、今日もこうして生きていて、新卒の頃とは全く違う価値観、環境で奮闘しています。何があるか分からないから最高に面白いので、どうか負けずにお互い頑張りましょう、と言うことを、これから新社会人として頑張る皆さんと、働く全ての皆さんと

当時のダメダメだった私に伝えたいと思います。笑





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