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オランダ生活のあれこれ(2023年2月)

久しぶりの更新になりますが、オランダ生活のトピックをお伝えします。

交通カードはもう不要に

これまで、オランダ全土の公共交通機関の料金の支払いは、OV-chipkaartというチャージ式のカードを使うことが主な方法でしたが、先月末から銀行カードやスマホを使って支払いができるようになりました。

これがOV-chipkaart。OVとは、openbaar vervoer(公共交通機関)のこと。

このカードは鉄道、バス、トラム、メトロなどオランダ国内のあらゆる公共交通機関で共通で使えるものですが、鉄道に乗ろうと思うと、チャージがEUR20(今のレートでだいたい2800円くらい)以下だと使えない、という不便さがありました。(券売機で普通に切符を買うこともできますが、確か1ユーロくらいの手数料もかかるのです。)

ところが銀行カードなどで乗車できるとなると、チャージ金額が足りているかな、という心配も不要。降車時に計算された運賃が、銀行口座から引かれるという便利さです。
このようなシステムは既に色々な国の公共交通機関で導入されていますが、オランダの何がすごいかって、全国どこでもどんな交通機関でも、同じシステムが利用できるのは、オランダが世界で初めてらしいです。

専用アプリもあるので、乗車した経路と料金も確認できます

オランダには様々な交通料金の割引のサブスクリプションがありますが(鉄道だと40%オフというのがありますが、私が購入しているのは鉄道以外のバス、メトロ、トラムがいつでも2割引きで乗車できるというもので、月額3000円くらいです)、こういったものは残念ながら現在のところは、OV-Chipkaartの利用が必要となります。
でも、会社に行く時に、カードを家に忘れてうっかり家を出て、バスが来てからカードがないと気づいて家に戻る、ということが不要になるのは、私にとってはすごく嬉しいです!(携帯や銀行カードも忘れたらおしまいですが)
カードを忘れて何度遅刻したことか(笑)

フェルメールの名画を堪能

現在、アムステルダムのRijksmuseumでは、オランダ出身の画家、Vermeerの特別展が開催されています。

Rijksmuseum

オランダ、デルフト出身のバロック期の画家。「真珠の耳飾りの少女」や「牛乳を注ぐ女」の絵画で有名ですね。
彼の作品は全部で37枚あるとされていますが、そのうちの28枚が展示されているので、これはものすごく貴重な機会です。
2月10日から6月4日までの開催ですが、残念ながら、現在のところはチケットは完売しています。現在、より多くの人が観覧できるように検討しており、3月6日に何等かのアップデートがあるとされていますので、Rijksmuseumのサイトは要チェックですね。


開催2日目に行ってきました!


牛乳を注ぐ女
デルフトの眺望
フェルメールのことが沢山学べる特別展です

オランダのトルコ・シリア大地震への支援

ウクライナ侵攻やトルコ・シリアでの大地震など、2023年も心痛ましいことが世界で起こっています。
以前も紹介したのですが、世界のどこかで災害など助けが必要なことが起こると、オランダではGiro555募金キャンペーンがスタートします。

https://giro555.nl/

国営テレビと民放テレビ、ラジオなどでオランダの著名人が出演し寄付を募ります。2月15日は国民アクションデーでした。この運動の参加者は、その日の店の売り上げを全額寄付、絵画をオークションで販売して寄付する、などの方法で援助を申し出、子供たちもこの運動に参加していた、という記事も読みました。

オランダ人はよくケチだと言われているようですが、有事になると惜しまずこういった寄付活動に積極的に募金します。トルコ・シリア地震の為にこれまでに集まった募金総額は9000万ユーロ近くだそうです。今のレートで120億円くらいです。人口およそ1750万人の小国なのに、このような金額を集められるというのは、人々が世界で起こることを自分事として捉えていること、誰にどのような支援が必要なのか、自分はどのような支援をすることができるのか、という情報に誰もが簡単にアクセスできる、そしてこのような国を挙げての大規模募金キャンペーンが理由だと個人的には思います。

オランダは、大手保険会社アリアンツの調査によると、2021年の個人資産平均額がEU域内の大国10か国の中で最も大きかった、とされていますが、いくら裕福でも愛や奉仕の精神がなければ、寄付をしようという気持ちにならないと思います。
私の周りの友人たちは、普段から何かしらの慈善団体のメンバーになっていて、寄付金を毎月納めている人が結構多いです。

私もせっかくオランダにいるので、ここに住む人たちを見習って、自分ができる限りのことをしていきたいと思います。



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