りかちゅう

メキシコ、コロンビア。スペイン語大好き。元日本語教師、スペイン語通訳。 現在はコロンビ…

りかちゅう

メキシコ、コロンビア。スペイン語大好き。元日本語教師、スペイン語通訳。 現在はコロンビア在住。 書くことが好き。スペイン語でも、日本語でも。 人生に起きたことや感じたことを、叙情的に書くのが好きです。

最近の記事

  • 固定された記事

アラサーに生きて 東京

ちょうどアラサーという言葉が生まれた頃にアラサーだったわたしたちは、「アラサー女子」という微かに違和感の漂う言葉とともに二十代後半と三十代を過ごしてきたように思う。 三十代なのに「女子」と自らを呼ぶその痛さをわずかに感じながら、開き直って生きてきた。 「婚活」や「草食系男子」なんて新しい言葉たちもくっついて来た。ネーミングセンスに圧巻する。ロールキャベツ男子なんてのもあったよね。 ちょうどど真ん中でもがいていたわたしだった。アラサーであり、結婚を探しつつ草食系男子と出会いなが

    • メキシコからコロンビアへ

      結局メキシコには8年ちょっと居させてもらった。 2015年、何にもわからない中、火星みたいなメキシコのサカテカスに降り立ち、いろんな人に助けてもらって、それから8年本当にたくさんのことがあって、海外に住むということで本当に逞しくなれた。 ケレタロに引っ越して転職して、免許を取って車を運転して、ほかの州に行ったり、犬を飼って育て、車に乗せてハイキング行ったり、 家を一人で契約して借りて、家具を買って家賃も払えるほど自立できていたと自負している。 銀行にも労働監督署にも一人で行き

      • 肉じゃが

        料理を覚えたのは恥ずかしながら30歳からだった。 それまでは実家でのうのうと母の作る料理をただ食べているだけだった。 20代前半くらいの頃、母が旅行で家を空け、家に誰もいない日があった。 料理なんてできなかったけど、肉じゃがを作ってみようと思い立った。 まだ出汁をどれくらい入れるとか、調味料や野菜の入れる順番も知らなかったし、今みたいにすぐに何でも調べて答えをくれるインターネットなんてなかったので、見よう見まねで作った。 じゃがいもは生煮えだったけどまあまあおいしくできた。

        • サン・クリストバルの鳥

          わたしは割と冒険家タイプで、彼氏(コロンビア)は慎重派。 わたしは世界一と言ってもいいくらい安全な国で生まれ、安全な地域で育った。 彼は世界の危険な国TOP10をうろうろしていそうな国に生まれ、その中でも坂の上の危険な地域で育った。 だから安全に関する意識は雲泥の差なのだ。 わたしは昔から、海外旅行ではタイやフィリピンの屋台街をうろうろするのが好きだった。 安全なハワイやグアムより、どうしても薄汚い路地街に惹かれてしまうわたしがいた。 そう言うところに興味があって、実際

        • 固定された記事

        アラサーに生きて 東京

          メキシコの砂漠で

          わたしはずっと、夢のある人になりたいと思っていた。 ずっと憧れている何か、それに向かって努力すること、 そんなものが欲しいと思っていた。 思春期の頃から、そんな目標や夢を特に持たないまま生きてきた。 漠然となりたい職業はあったけど、だからってそのために努力したことはなかった。 ずっとそれがコンプレックスで、その結果でその時の今があった。 それはそれで仕方ないとあきらめながら生きていたかもしれない。 そんなわたしが30歳くらいのときに出会ったのがスペイン語だった。 ずっと

          メキシコの砂漠で

          現地採用通訳として

          3年間勤めた日系企業を退職した。 ちょうどコロナがメキシコに入り始めた頃の入社だったので、初めの1カ月はまるまる出社せず、同僚に会ったのは、入社日から1ヶ月後だった。 初めの頃は何度も逃げ出したくなった。 通訳の仕事は好きだったけれど、知識がついていかなくて、ついて行っていない事に誰にも気付かれていないから、ついて行っていないと言えなくて、その状況が苦しかった。 通訳は一人だったので、愚痴ったり教えてもらう人もいなかった。 いたとしても、ライバルになるか心許せる同僚にな

          現地採用通訳として

          ホス狂い

          ホス狂いと言う言葉を知っているだろうか。 ホストクラブのホストの男性に入れあげて、お金を注ぎ込む「ホストに狂った女」の略語である。 たまたまYouTubeのトップ画面に出てきてから、それ関連の動画を見始めて、ホストとホス狂いの女の人たちのテンポの良い会話から、続けて色んな動画を見ていた。 私には理解しがたい世界がそこにはあった。 動画に出てくるいわゆる「ホス狂い」たちは、まだ二十歳前後の女の子たちで、その多くは風俗店などの性ビジネスで働きながら、身を粉にして何百万円もの

          南米コロンビア カリブの旅②

          サン・フェリペ要塞 カルタヘナの観光名所と言えば、サン・フェリペ要塞。 スペイン人が他国の侵略を防ぐために造った要塞で、大砲の跡もあるし、地下に入り組んだ防空壕のような通路もあり、そこへも入れます。 カルタヘナと言えば街を覆う城壁が有名で、これは16世紀末に海賊から守るためにアフリカ人奴隷を使って造らせたそう。 とにかく暑いので、要塞へは朝早くか夕方以降に行くことをお勧めします。 タイロナ国立自然公園 カルタヘナに二泊して、同じくバスでサンタマルタに戻った翌日の早朝

          南米コロンビア カリブの旅②

          南米コロンビア カリブの旅

          クリスマスイブの12月24日から1月1日まで旅行へ出かけた。 行き先は、コロンビアのサンタマルタ。 カリブ海沿いの小さな街。 タイロナ国立自然公園があることでも知られているコロンビア、マグダレナ県にある街。 なぜそこへ行くことになったかというと、コロンビアに住む彼氏がその街にマンションを買ったばかりで、そこを訪ねつつ滞在してみようということになったからだ。 ついでにタイロナ公園と、バスで数時間で行ける私の大好きな街カルタヘナへも行くことにした。 ボゴタ~サンタマルタ ボ

          南米コロンビア カリブの旅

          ノンタイトル ~今~

          わたしが死んだら、体全て臓器移植に使って、生きたいけど生きられない人のために使ってもらいたい。 検体に使ってもらって、未来の医療に役立ててもらってもいい。 そのあと残った骨は、どうか沖縄の島の海に撒いてください。 お墓には興味がないし、好きな場所に漂えるならその方が幸せです。 この世に生まれた意味は、もらったものを他の人に与えていくことではないかとわたしは思う。 だから誰かを助けたいと、知識や自分の能力を誰かのために使いたいとそう思うのは、わたしが子供の頃に親や家族や親せき

          ノンタイトル ~今~

          「座り込みを考える」を見て

          ひろゆき氏の行動で、改めて辺野古基地について考えることができたので、それはそれでよかったなと思う部分。 辺野古基地は、“移設”であることに留意すべきだと思う。 普天間基地返還の代わりに、辺野古に移設すると合意したはずである。 辺野古基地建設に反対している人は、沖縄の基地問題の前に、自分の土地に基地が来て、きれいな海が汚れることに対して反対運動始めたことが、きっかけではないのだろうか。 もちろんその中には沖縄の米軍基地そのものに反対している方もいることを踏まえて。 20代

          「座り込みを考える」を見て

          野良犬がシンバになった日

          去年の4月ごろから、住んでる住宅地で一匹の野良犬を見かけるようになった。いつもではなくて本当にたまに、数カ月に一回くらい、朝、犬の散歩のときに見かけた。見た感じ雑種で、黒と茶色の毛色の中型犬だった。 初めて見たときは、うちの犬にしっぽを振って寄ってきて、うちの子も遊びたがって、迷い犬かな?と思った。そこまで汚れていなかったし、人懐っこかった(触らせてくれた)ので。 2回目に見かけたとき、悲しくなった。まだ飼い主が見つからないのかと、それかもうずっと野良犬なのかもしれないと少し

          野良犬がシンバになった日

          ケン ―犬が教えてくれたこと―

          フォローしている方の記事で、飼い犬の病気、安楽死について書かれていて、自分も今メキシコで一人で2匹のまあまあデカい犬(大きさは関係ないが)を飼っているので、飼い犬の死について書きたいと思う。 自分の人生で犬の死に立ち会ったのは一回だけ、実家で飼ってた柴犬(♂)「ケン」の死。 16年半生きた大往生で、しかも体力も毛並みも歯も脚も体はまだまだ若々しかったケン。ただ脳が疲れて衰えてしまって、徘徊しては家の中で粗相したり、そしてある日突然倒れて、病院に連れて行ったその日から、もう立

          ケン ―犬が教えてくれたこと―

          旅の再開

          コロナもあってもう何年も旅行へ行っていない。 先日日本に一時帰国したのみで、メキシコ国内でも行きたい場所へ行けていないのが実情。 10月くらいにカンクン(トゥルム)に行きたいなーと思っていて、年末(クリスマス)にはパートナーのいる国コロンビアのサンタマルタ(ビーチ)に行こうかなと思っている。そこに彼と彼の両親がマンションを買ったので、ホテル要らずで滞在できるし、ずっと行ってみたいと思っているタイロナ自然国立公園からすぐ近いところにそのマンションがあるという。 メキシコも8

          愛を乞う街

          ある元女性タレントの結婚とか痴話げんか(結局離婚したらしい)とか、その前の様々なトラブルを見てて思う。 アダルトチルドレン(AC)だという人もいるけど、自分もそっち系の性格、生き方だったので、すごく気になってしまう。 ACの場合、小さいころ自分の存在を無条件に愛してくれる人がいなかったんだと言うけど、わたしの場合はそういう存在がいたと思う。というか思い出した時に自分がもらっていたものは愛だったと確信している、そういう存在の人がいた。それでも、反対に存在を否定する人がいて、一

          愛を乞う街

          中途半端な変わり者

          普通に生きれない自分を痛いほど自覚してるのに、「ふつうは…」って口癖みたいに頭の中に、時には口にも出してしまう自分の矛盾にときに戸惑う。 この時代のこの世界の、この社会の「普通」「平均」に乗れないまま生きている。結婚適齢期、就職、学歴、職歴、そういう尺度で誰かと比べられることが、どうして苦手なんだろうかと考えると、普通から外れた人を排除するまでいかなくても、そういう目で見る他人の視線に耐えられないのか、でもどうして耐えられないのか、それは自分が普通な人に普通じゃないと認めら

          中途半端な変わり者