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人は守りのマインドになる生き物

このnoteは、週明け全員が集まる会議の場でみんなに伝えている内容を可能な限りそのまま残しているものになります。

備忘録的な意味合いはありますが、同じような経営者、リーダーのみなさん、これからそういった役割を目指すみなさんに少しでもお役に立てたら嬉しく思います。
※本文に出てくる「マリサ」は、弊社社名の略称です。

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本文は以下より。

10月にベトナムへ行くことにしました。

現在、「A」という開発をお願いしている会社は日本人が代表をしているベトナムの企業です。代表が日本人、働いているのはベトナム人です。

ビジネスマッチングアプリで知り合い、そこからCTOを紹介して仕事の依頼に繋がって。まだ一度もお会いしたことがなかったので、直接会いに行ってみようと思ったのが理由です。

以前、業界内でもオフショア開発が加熱した時期がありましたが、やりとり(言語)の難しさや納品物の品質の問題でなかなか思った通りにできない企業が多く、アジアでも人件費が上がっている背景から、昔に比べれば熱は落ち着きました。

そんな中で、今一度、アジアでの開発などの可能性を自分の目で見ておきたいと思っています。ベトナムのGDPは世界35位で、UAEやマレーシア並です。調べるまで全然、知りませんでした。最近では高度なAI人材獲得のために、ハノイ工科大学から欧米や日本の企業に就職する学生も増えているらしいです。(ちなみに、知人の会社もベトナムに制作の拠点があります。そちらも伺う予定です。)

加えて、これは私がマンションリサーチに入社してからのロマンの一つですが、グローバルに仕事がしたいというものがあります。

この理由を言語化するのは難しいのですが、学生時代からグローバルに仕事をするという目標を持っていたので、今はこんなにドメスティックなサービスをやっていますが、未だに諦め切れないのだと思います。(一応、外国語の専門学校を卒業しているというのもあります。)

だから、マンションリサーチに入社したら海外にも行ける、外国人とも普通に仕事をするというのを一つの当たり前にしたいなんて思ったりしています。

まだまだどうなるか分かりませんが、思考しなければ実現はしないですし、百聞は一見に如かずなので、どんどんアクティブに動いていきたいと思っています。

さて、今回は「人は守りのマインドになる生き物」です。

いつもみんなには伝えている通り、私は意識的にいろんな人に会うようにしています。業界も年齢も問わずいろんな人にお会いしている中で最近思ったのが、二代目社長というのは「守り」が多いな。ということ。

批判をしているわけではなくて、必然的にそうなるよな。という自分の経験も踏まえて改めて感じていることです。

創業者が守らないということではないものの、裸一貫で立ち上げた会社をどうにか軌道に乗せたい、自分の思い描いたサービス、世界をつくりたい、世の中、業界を変えたい。という明確な意思があるのと同時に、どうせダメならもう一回やり直せばいい。くらいの感覚があるのだと思います。

だから創業社長は勢いがあるし、強く見える。

これは、創業したことのある人間にしかわからない感情かもしれません。もちろん、軌道に乗った会社の創業者が守りに入らないわけでもない。

「守り」というと聞こえが悪いかもしれませんが、守り自体は悪いことではないけれど、攻めることができなくなることが危険だよという話。

私がヒトワークスという会社を立ち上げた時は、会社と個人のお金でつくった会社でしたが、それでも同様の感情がありました。

ダメで元々。やりたいようにやるんだ。自分の描いた世界をつくるんだ。と。

今は、マンションリサーチという会社の二代目になりましたが、やはりヒトワークスの時とは少し違います。

でもこれはある種当たり前で、単純に事業やメンバーのことなど守りたいものが多いからです。逆に、二代目には二代目の葛藤があったりします。

こう考えている時点で経営者としては三流なのかもしれませんが、ここでの発信はなるべく本音ベースで伝えたいと思っているので、飾らずに書かせてください。

既存をぶっ壊す必要もなく事業が回り、取引先へ支払いができて、給与を支払うことができる。

わざわざ壊さなくても、挑戦しなくても、会社が回ってしまうから。

なんなら、守っていても今まで以上に結果が出たりなんかすると、なおさらなにも変えたくなくなる。攻める必要性を感じなくなる。加えて、自分が手を入れることで今までの積み重ねが崩れてしまったらどうしようという、よくわからない不安にも押し潰されそうになる。

こうなるとなにが起こるか。

あくまで私の予想ですが、そんな会社はもっても3年だと思う。

代表含めてチャレンジを恐れる組織になり、チャレンジ、変化を起こそうとする人が批判される組織になります。

既存でうまくいっているのに、なぜ、わざわざ人(リソース)もお金も時間も使ってチャレンジをするのかというマインドになるから。

たしかに、新しいことのチャレンジは人(リソース)もお金も時間も使います。立ち上げたばかりの会社であれば、全員が同じことに向かっているからいいものの、軌道に乗った会社の中では、稼げている事業と軌道に乗り始めた事業と、まったくの新しい事業が入り混じるので、ややこしいことになります。

あなたが今、軌道に乗った事業の中で稼ぐことができているのは、本人の努力はもちろんですが、過去のさまざまな人たちの努力、投資が実を結んでいるということも忘れないでほしい。

長くいるメンバーは覚えているでしょう。マンションナビの立ち上げ期やマンションナビ以外のサービスへのチャレンジ、顧客管理サービス、事例プロ立ち上げ、不動産データクラウドと名称変更、ロボ査定をやり始めた時のことを。直近のFDC、ロボ査定で二つ目の柱をつくろうとしていたあの時でさえ、新しいことへの懐疑的な気持ちはあったと思います。

結果論ですが、創業者が新規事業、私が既存事業という形で、ある意味分断できたのがよかったのだと思っています。それができてなかったら、もしかしたら今のマンションリサーチはないかもしれません。本当にそう思っています。

ここで改めて宣言しておくと、マンションリサーチは守りだけの組織にしたくないし(しちゃいけない)、バリューの一つ目にも書いている通り「受け身になるな」の精神は全員で持ち続けたいと思っています。

「受け身になるな」
メンバー全員参加型の組織をつくろう。会社は人生の大半を過ごす場所。会社のオーダーをこなすだけの場所ではなく、構想を一緒に考えて実現できる場所。世の中にインパクトを残そう。受け身になるな。

弊社のバリューの一つ目に記載されています

こんな話をすると、そんなこと言われたって新規事業なんかそんな簡単にできない。と捉える人もいるかもしれませんが、決してそんな話ではありません。

攻めの組織を全員でつくっていくために必要なのは、日頃の当たり前を変えていくことです。まさに「受け身になるな」ですし、「現状を疑え」「井の中の蛙」「業務も給与も降ってこないぞ」みたいな考え方だと思います。

もっと簡単に言語化すると、今なにかしら設定している目標の2倍を達成したいと思ったら、今の仕組み、思考、行動で達成できるんだっけ?という自問自答が一番近いのかなと思っています。

これは、2倍やりなさい。という圧力ではなく、非現実的な目標設定をしてみないと、最終的に劇的に変わることなんて無理だよ。ということ。

ここで大事なのは「はいはい、言ってるだけでそんなの無理だから」と決めつけるか、本気で2倍にチャレンジしてみようと思うか。ここの違いです。

期首に私が「無理・難しい」という言葉を使いたくないというのも本音で、こういうところに繋がってきたりしています。

期首にお前はなにを言ってたんだ?と思う人はこちらを見てください。

なぜ私がこんな時期にこんな話をしているかというと、新しいメンバーが増えていくタイミングだから改めて残しておきたいというのもありますし、マンションリサーチという会社は、みんなのおかげで13期と14期で生まれ変わったかのようにメンバーも事業も成長しています。

ただ、そんな会社にできたからこそ、ここで満足してしまって攻めることができない、守りの思考や行動が強くならないように自戒も込めて伝えることにしました。

当たり前ですが、敵は常に狙っているからです。

人の思考はある日突然変わるのではなくて、茹でガエル理論と同じで徐々に変わっていくもの。

そして、変わってしまって染み付いた思考を変えるのは不可能に近いと思っています。それくらい、徐々に変化するというのは怖いことなのです。

だからこそ、日々自分たちは本当に攻め続けることができているのか?という自問自答が必要なのだと思っています。

5月20日の週もよろしくお願いします。

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