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お茶出しは新人の仕事??

こんなはずじゃなかった。
こんな仕事をするために会社に入ったわけじゃない。

新年度が始まって、早2週間。
まだ、仕事にも慣れないし、簡単な仕事しかさせてもらえないと、どうしてもこんな風に考えてしまいますよね。
私だって、若い時はそうでした。

新人時代に思い出す仕事と言えば、お茶出し。
当時は、まだ朝のお茶出しを新人がやっていたんです。


今、自分にできることはなんなのか

お茶は飲みたいときに自分で飲むのがベストです。

特に、地域課から刑事課に入ったときに最初に仕事として教わったのは、上司や先輩に出す『お茶出し』。

『え?ほんと?そんなことやってんの?』
と今だったら思うかもしれませんね。

そうなんです。
私の刑事課での最初の仕事は、お茶出しだったんです。

相手は、刑事課全上司。
同じ階級の巡査であっても、ベテラン巡査には、当然のごとく出す。


それこそ、『こんなはずじゃなかった』って気持ちがなかったと言えばウソになります。
しかも女性だからお茶出ししろって話であればなおさら。
今だったら大炎上してしまう話ですよね。

でも、当時の刑事課は違ったんです。
お茶くみは、『新人の』仕事。

なぜだと思いますか?

当然、刑事になりたてでいきなり被疑者の取り調べなんかできません。
被害者から調書を取れと言われても、何時間かかるかわかりません。
入って数週間でそんな技を習得できるわけないんです。

意識しなければならないのは、今、自分にできることはなんなのか。ってこと。
これを徹底的に教えるためのお茶出しだったのではないか、と今さらながら思うのです。


一見すると理不尽な仕事だったとしても、ここに意味を見出せる人は、文句を言わずにやるんですよね。
そして、その仕事をスッとスマートにできる人って、やっぱり仕事ができたりするもの。

通常であれば、上司のお茶出しをやらされるとわかると、
・そんなことをするために入ったんじゃない
・お茶出しのために入社したんじゃない
って思うかもしれない。

でも、新人のころにできることって、まだ少ない。
というか、ゼロに等しい。
だからこそ、まずは自分のできるところから全力でやるって、すごく大事なんです。

私が最初についた先輩は、まさにそんな人でした。
自分にできることを全力でやる人。
そして、1年先輩なだけなのに、めちゃ仕事を覚えている。

その背中を必死で追いました。
ちょっと油断すると先にお茶を出されちゃう。
もはや朝から競争ですよ。

ただ、この先輩がいてくれたからこそ、お茶出しに意味を見いだせたんだなとも思うわけで。
自分にできることを全力でやれと背中で教えてくれたのは、先輩でした。


相手の好みを知っておくことは意外と大事

好みの把握は刑事への第一歩

当時、刑事課ではまだタバコも吸えたから、自席で吸っていたんですよね。
喫煙所なんて、割と最近の話。

今となっては不思議な状況ですね。
よく火事にならなかったな。
あんなに書類たくさんの中で仕事していたのに。


お茶出しで大事なのは、相手の好みを知っておくこと。
そして、出すタイミング。

どの人がコーヒーを飲むのか。
砂糖は入れるのか。
お茶を飲むのか。
タバコは吸うのか。
灰皿を一緒に出すのかどうか。

刑事になりたての備忘録。
初めに書いたのは、課の席次表と、その上司が飲む飲み物、湯飲みのメモ、それから灰皿を必要としているかどうかでした。

お茶出しなんて、本当は、自分が飲みたいときに飲めばいいんですよ。
それが一番ベストなんです。
今はもしかしたら、署長だって自分でコーヒーを入れてるかもしれない。
・・・いや、まだだろうな。
いずれはそんな風にしていかなきゃいけないし、していくべきだと思うんだけど。

それはそれとして。

お茶出しをする時代があったからこそ気付いたこともある。

  • お茶を出すタイミング

  • 出したときに交わす挨拶

  • 相手の好みを知ることができる

挙げればきりがなくなるのでこの辺にしておきますが、お茶出しだけでも結構勉強になることってあるんですよね。

そして何より、相手の好みを把握しておくことって、実は仕事をしていくうえで結構大事だったり。

自分に置き換えるとよくわかるはずです。

自分の好みを把握してもらえてると、相手に好意的な感情を持つもの。
仕事をするうえでは、ちょっとした好意って、大事だと思いませんか?
仕事がスムーズに進むようになるから。

だから、どんなに今はくだらないと思っていたとしても、どこかで役立つ可能性も秘めている。
かもしれない。

あまりに可能性がないと思うような仕事は、当然なくしていったほうがいいけど。


だから、もし、今、理不尽な仕事をしていると感じていたとするなら、別の面を見えると見えてくるものがあるかもしれません。
自分なりに何かしらの理由を見出しながら仕事すると、意外なところで役立つことが見つかることもあるはず。

理不尽に思ったことも、ひとまずやってみるってすごく大事ですよ。



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