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【読書メモ】西内啓『統計学が最強の学問である』22

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西内啓『統計学が最強の学問である』目次マインドマップ

読書メモ

終章 巨人の肩に立つ方法

  • 巨人の肩に乗る
    →先人たちの知恵を学び、その上に立脚すれば、遠くまで見通すことができる

  • エビデンスのヒエラルキー

    1. メタアナリシス / 系統的レビュー

      • 系統的レビュー:「レビューする論文」の条件を決めたうえで、条件に該当する論文を収集・分析し、結論をまとめる
        →主観などが含まれない「現時点で最善の答え」となるはず

      • メタアナリシス:系統的レビューのなかで、複数のランダム化比較実験や観察研究のなかで報告された統計実験の結果を、さらに解析してまとめたもの

    2. ランダム化比較実験

      • ランダム化比較実験:研究となった対象がランダムサンプリングではないことが唯一の課題

    3. 疫学・観察研究

    4. 専門家の意見・基礎実験

      • 専門家の意見:エビデンスとして最低限の信頼性しかない

      • 基礎実験:試験管のなかで行った生化学的な実験や、ネズミやサルなどを使った動物実験

        • 基礎実験の結果は、そのまま社会や人間に適用はできない

        • 体のなかで何らかの働きをしている成分を、そのまま食べても効果があるわけではない

感想

エビデンスレベルの話は、健康に関する情報を読み解くのに、特に重要であると思います。巷の健康情報(例えば「○○を食べたら△△によい」のような情報)は、基礎実験の段階のものだったり、ひどくなると「△△によい」が具体的には何なのかが定義されないまま独り歩きしているものだったりすることもある、と聞いたことがあります。

また、同じ成分でも、ネズミで実験した場合と人間に使用したときでは、効果の出方が違ったり、効果の出方が正反対だったりするものもあるとも、聞いたことがあります。

もし、一般向けの読み物や番組などで、エビデンスベースの話をしていると、一見尤もらしい印象を受けます。しかし、その内容を本当に理解したいのなら、そのエビデンスがどのレベルのものなのか、確認して吟味する必要がありそうです。

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