抑え込んで生きてきた わたしの体の大掃除
久しぶりの投稿。
6月からぽつりぽつりと新しい事を始め、8月末でひと段落。少し休んで、また9月から走り出そうとした矢先、持病のアトピーがひどくなりだした。
今年度末までには、何かしら目処をつけたいと思い、協力隊の活動を精力的に始めだしたのが、4月ごろ。すこしずつ、すこしずつ。澱が積み重なるように、アトピー症状は悪化していった。
何か新しい事を始めるときは、何かしらの負担がかかるものだと、気付かないふりして、そのまま歩みを進めてきた。
立ち止まり、振り向くと、見て見ぬふりをしてきたアトピーさんがちょこんと座っていた。
8月末にひと段落した時点で、ファスティングをしようと決めていた。自分の体に向き合う時間を作りたかった。体の事を考えることで、わたしは本当は何をしたいのか、何をしているとき幸せなのか、立ち止まって考えたくなったんだと思う。
人を喜ばせる為には我武者羅に料理をつくるくせに、自分の為の料理は適当。ごめんね、ほったらかしにして。
アトピーを直したいと思ったことはなかった。直らないと思い込んできた。ストレス的なものだろうと。頑張りすぎて、疲れて、痒みがひどくなったらステロイド半分調合された薬を塗って、抑え込んできた。
でも、今回ばかりは、さらに歩みを進める為には健康な体が不可欠だと思った。自分の心も、体も大切にしなければ、だれかの心と体は大切にしてあげられない。当たり前のことだけれど、頭だけで理解していて、腑に落ちるまでに、ここまで時間がかかった。立ち止まって、仕事をセーブして、自分のことだけを考えるのが怖かったのかもしれない。仕事をして、社会に承認されることで、自分の心を保っていたのかもしれない。
折しもコロナの影響で、自宅で食事を取る事が増え、気の許す人と、その時の旬の食材を使って、食べる事の豊かさを十二分に感じていたところだった。もっと自分の体を守る食事をして、食べることを共に愉しむ暮らし を続けていきたいと。
薬に頼らず、アトピーの治癒をおこなうためには、「食事」を見つめ直す必要があった。管理栄養士の資格まで取ったからには、体の喜ぶ食事は薄々想像がついていた。ただ、「食べる食事」の知識しかわたしは知らなかった。「食べない」という食事があることを初めて知った。「ファスティング」という方法を知らなければ、完治させたいと願わなかったかもしれない。
ファスティング=断食 である。食べない期間は3日。
簡単に説明すると、断食することで、消化酵素を休め、自分の体内にストックしてきた有害物質をデトックスする行為である。
栄養士的感覚でいうと、バランスの良い食事を食べて健康になる。が当たり前なわけで、食べないという選択肢ははじめ受け入れ難かった。
でも、わたしは思い出していた。以前失恋したとき、1週間ほどろくな食事がとれなかった。その時、心はきつかったけれど、思考はすっきりしていた。悲しみから目をそらしたくて仕事ばかりしていたけれど、かかえていた4商品の開発がめきめき進んだ。そして体調がよかった。
食べないという行為が及ぼす、いい影響を、わたしはなんとなく実感していた。だからやってみようと、踏み出してみた。
ファスティングを始めてみると、みるみるうちに肌がきれいになるとばかり思っていた。
が、そう甘くはなかった笑
いっきにアトピーはひどくなった。食べないことで、自分の体に蓄積してきた有害物質が一気に血液中に溶け出し、肌に赤み、かさつき、痒みとなって現れた。
これまで食べてきた、食品添加物、農薬などが全部出切るまで、体はわたしに訴えてくる。あ〜ずいぶんと無理をさせてきたな〜としみじみ。若い頃はアルコールもずいぶん飲んだし、コンビニの商品開発してたころは市場調査でラーメン店もずいぶん回ったな〜。そりゃあ、もう無理〜ってなるわね。
絶食の前後3日は、野菜や発酵食品中心の食事。イメージするなら禅寺の食事。久しぶりに自分の為だけに丁寧に食事を作った。
日々体に現れる痒みと共に在りながら、この食事を続けていくと、だんだんとこんな気持ちになってくる。
もうこれ以上体を汚したくないって
今日、台風10号の過ぎ去った脇本海岸の清掃に行った。
そこにはペットボトル、空き缶の散乱した、ごみの匂いのする砂浜が広がっていた。貝を掘りに来るがてら、ごみを拾っていたお母さんは言う。
「毎年増え続けているのよね」
散乱するゴミの中に、ビニール袋や食品が入っていたパックを見つけた。海を自分の体に照らし合わせてしまう。大量に食べ物を消費し、その度に大量の包装パックを使用し、そして吹き溜りのようにして今、それらの残骸が美しい砂浜を汚している。
もうこれ以上。もうこれ以上。
自分の体に入る食事は、安全なものにしたい。
自分の体を大切にするという究極の一人称は、跳ね返って母なる地球という大きな存在の事を考える事なのかもしれない。
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