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渋谷の書店SPBSさんでオンラインショッピングをした週末。


先日、奥渋谷にあるSPBS本店さんの「ONLINE SHOPPING」なる企画に参加してきた。

SPBS本店さんは、渋谷の東急百貨店本店の横の道を進んでDAZNサークルを通り過ぎ、さらに進んだ先にあるセレクト系書店さん。雑貨も置いてあっておしゃれな雰囲気。
SPBS本店さんを運営しているSHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(以下、SPBS)さんは編集事業もやっていて、店内の奥に編集部が見えるつくりになっている。

人文系、アート系など普段あまり出会わない本を見たいなあという気分のときにふらっと行く、お気に入りの書店さんのひとつだ。

「SPBS ONLINE SHOPPING」は、zoomを使って店内を案内してもらい、気に入ったものがあれば購入できるという取り組み。
なんと、1人の書店員さんが50分間、つきっきりで接客をしてくれるのだ……!

お客さん側としても業界の取り組みとしても気になったので、個人的に参加してみることにした。


オンラインショッピングのページから、希望の日付、時間帯を選んで申し込む。朝寝坊をしたら怖いから11時(!)はやめよう。お昼ごはんのあとはのんびりしたいから、14時くらいかなー。

参加費が1000円(※購入金額が税込み1000円以上の倍は、合計金額から差し引かれる)なので、この時点で支払い情報などを登録。

たしか前日か当日の朝に、zoomのミーティングIDが送られてきた。
いよいよだ!

でも実は直前になって、妙に緊張してしまっているわたしがいた。

初対面の人と1対1でzoom……?
50分間も大丈夫かな?話が続かなくて45分間くらい無言だったらどうしよう?人見知りを発揮して「あ……」「ハイ……」「へーそうなんですね!」のループになったら困るなあ。

でもそんな心配は杞憂だった。
結論から言えば、とても楽しかった!

担当してくれた方は、なんと前日に取引先としてメールをくださっていた方だった。すごい偶然。のちのちそのことはお伝えしたけれど、そのときは言い出すタイミングがなく、とりあえずそのままショッピングをスタート。

まずわたしがどこの棚を見たいか、よく読むジャンルは何かを聞いてくれたので、店内のラインナップを思い出しながら「新刊は見たいです~」「小説をよく読みます!」などなどやり取り。

まずは新刊コーナーを見ましょう!と、本の並んでいる様子を見せながら歩いて案内してくれた。
本のタイトルや帯文言が見えるくらいに速度を調整するの、結構難しいと思う。人によってものを見て判断する速度って違うと思うし。
それでもかなり見やすい速度で進んでくれたので、ありがたかった。

この新刊の時点でいくつか気になるものを発見。書店員さんが手元に持っているかばんにとりあえず入れてもらう。

次に、小説の集まっている棚へ。「うちは海外小説が多いんですよね~」と説明してもらいながら、上から下まで丁寧に棚を見せてもらう。

海外小説は恥ずかしながら、あまり詳しくないほうだ。
だからこそ、装丁が気になった本の著者について解説してもらったり、関連した本を教えてもらったり、いろいろなやり取りがとても楽しくて。

「ザリガニの鳴くところ!気になってました」「僕も気になってました!」そんな会話が新鮮で、ああそういえば最近こんなやりとりはできてないな、書店さんでぶらぶらと本を見るのはやっぱり楽しいな……と自分の原点みたいなものを思いだしていた。

基本的にずっと棚を映してくれているので、心配していた「顔を見合わせて無言」なんて時間はなく(そりゃないか)、質問したりお話を聞いたりしているうちにいつのまにか40分間くらい経っていた。

最後に書店員さんのおすすめ本を聞いて、終了!
かばんに集まった本を最後に取り出し、希望の予算にあわせて調整をしてくれるので一安心。

ふだんあまり買わない写真集とか、気になっていたけれど買えていなかった新刊とか、たくさんお買い物できて満足!
本のプロと、のんびりゆるやかなテンションで本についてお話ができて満足!

調子に乗ってちょっと買いすぎたかな……!
買う速度に読む速度が追い付かない。でもしかたない。本とともに生きるとは、そういうものだ。

自分の選びそうな本が半分、選ばなさそうな本が半分、という感じ!
ショッピングの翌々日に到着しました。早い。ありがたいです。


SPBSさんのWEBサイトには「どこまでもアナログなのに、どこか新しいオンラインの新サービスです」と記載がある。まさにそうなのだ。
そしてこんな状況だからというだけでなく、この企画自体が楽しそう、そう思ってわたしはこの企画に参加した。すごいことだと思う。

本の選ばれ方、本の読まれ方はどんどん進化していくはずだ。
これからわたしたちはどんなふうに本を選び、本を読み、本を楽しみ、本を人生の血肉にしていくのだろう。

新しい書店体験をして、思考のヒントをいただいた。
そして、何より純粋に楽しかった。
対応してくださったKさん、ありがとうございました!

今週末は、ゆっくり本を読もう。


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