見出し画像

教師の名言・格言 その19    「網膜に漢字を焼きつけよ」

教職についていると出会ったり、浮かんだりする言葉があります。それらを自分なりに名言・格言としてみました。

No.025 「網膜に漢字を焼きつけよ」

またまた、野口先生の言葉である。
えらく恐ろしい言葉である。
野口先生の講座を受けたときに聞いた言葉である。
どういうことか。
「子どもにはできるだけ数多くの漢字に出合わせるよ。」と話された。
習っていようと習っていまいとである。
そして、漢字に慣れさせることが重要である。
「書けなくていい」とその時、話された。
黒板には習っていない漢字を書く。
その漢字は、読み方を教えるだけでいい。
漢字に出合い、読み方を知る。
当然、忘れる。
でも、また出合い、その読み方を教えてもらう。
それの繰り返しで、漢字が読めるようになる。
どれだけ子どもが漢字に出合うかである。
それこそ「どれだけ網膜に漢字を焼きつけられるか。」であるらしい。
その時、なるほどと思った。
「薔薇」「憂鬱」などは、書けない。
けれど、読める。
それが文に親しむ第一歩といえる。
文に親しみ慣れる。
新しい知識や考え方と出合う。
次へと興味を持つ。
また、文を読んでみようという気持ちになる。
良いことづくめである。
その時、こんなことも言われた。
「研究授業などでこれをする(習っていない漢字を黒板に書く)と、勉強していない指導主事さんはそのことについて否定的に指導するものだ」
と。
きつい一言である。
挑戦的でもある。
それ以来、黒板に習っていない漢字を普段の授業でよく書いた。
若い時には、研究授業でも書いたこともあった。
でも、徐々にそんなに研究授業で書かなくなった。
なぜか。
その点で事後研究会の時間をとるのももったいない。
というのもある。
また、「これだけ勉強してるんだ。」とひけらかすものどうかと思った。
自分だけですればよい。
また、自分に近い人に教え、実践してもらえばよい。
その時も「研究授業ではできるだけしない方がいいよ。」と言っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?