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教師の名言・格言 その4     「教師修業も習い事や芸事と同じで『守破離』を!」           「学校は社会の縮図。いろんな先生がいてよい」

教職についていると出会ったり、浮かんだりする言葉があります。それらを自分なりに名言・格言としてみました。

No.008 「教師修業も習い事や芸事と同じで『守破離』を!」

「守破離」という言葉がある。
この言葉は、芸事などによく使われる言葉である。
この「守破離」は、教師修業には欠かせないことばである。
まず、「守」について。
基礎基本のとおりに忠実に授業を行うこと。
国語で言えば、「漢字練習」「音読」「初発の感想」「意味調べ」「内容理解」「構成理解」「まとめ」となる。
算数でいえば、教科書の内容を確実に理解させる。
次に「破」について。
「守」で学んだ知識や方法などから少しずつ自分なりの工夫を加えていく。
最後に「離」について。
自分で教材研究をし、自分で教材開発や単元開発をする。
ここまでくれば、一人前といえる。
「芸事」でいえば、「免許皆伝」のレベルであるといえるだろう。
「店」でいえば、「のれん分け」で独り立ちするレベルの腕前といえる。
自分で何でもでき、問題にも対処でき、後輩に指導もできる。
自分の得意な分野や教科でで教材開発や単元開発ができるのである。
最初は難しいため、1年に1単元作ることを一つの目標とすればよいだろう。
1学期にどの教科、どの単元をするかを決める。
または、前年度から担任する学年が分かっている場合、単元開発をするための資料を少しずつ集めておくと教材開発もしやすい。
夏休みに本格的に教材研究をし、単元の目標や使う教材、教具、単元構成などすべての準備をしてしまう。
そして、2学期に実践する。
授業を行いながら、授業記録を取り、ふりかえりをし、成果と課題を積み重ねていく。修正案をその都度入れておくことも大切。
冬休みに2学期の実践記録のまとめをする。
まずは、1年に1つの実践記録をつくることで、5年で5個のオリジナル単元をつくることができる。
そのために、まずは「守」の基礎となる学習内容や学習方法を確実にしておく。
 授業づくりや評価の取り方の基礎基本を学ぶことである。

No.009 「学校は社会の縮図。いろんな先生がいてよい」

学校には、たくさんの教師がいる。一人一人考え方が違う。
また、仕事の仕方も一人一人ちがう。
新卒で勤めた学校で先輩の先生から次のような言葉をお聞きした。
「学校はなあ、社会の縮図やねん。いろんな先生がいてええねんで。」
丁寧で細やかな配慮ができる先生がいる一方、おおざっぱで、多少のことには動じない先生がいる。
子どもは、社会に出るまでにいろんな先生と出会い、学校生活を過ごす。
それらの大人と接することで、対応する術を獲得していく。
ある学校で勤務したときのエピソードで、興味深い出来事があった。
 4年生を担任した時である。
個人懇談会である女の子の保護者(母親)と話をしていた時、次のような話を聞かされた。
「実は、弟(その時3年生)のことなんですが、去年は、○○先生でとてもきちんとされている先生だったんです。うちの子はおおざっぱで忘れものも多く、そのたびに注意されて、だんだん学校に行くのが嫌になっていったんです。でも、今年は△△先生になって、喜んで毎日学校に行けるようになったんです。」
○○先生は、配慮が行き届くと評判のよい先生。
△△先生は、おおざっぱを絵に描いたような先生。
対称的な二人の先生に出会ったその弟君、自分の生活がどんどん窮屈になっていったのだろう。
あれをしないといけない。これを持って行かないといけないなど、緊張の毎日だったのだろう。
それに比べて、次の年はしょうしょう忘れ物をしても、緊張することがなく、ゆったりと学校生活を送ることができたのだろう。
一見、きちっとしている先生の方がよいと思えるが、子どもの側に立ってみると、息を抜くことのできない毎日は、とても居心地が悪かったのだろう。
どちらの先生も学級づくりは、上手にされておられた。
前者の先生は、しっかりと計画を立て、一つ一つ確実にこなす学級活動であった。
後者の先生の学級は、子どもが自分のしたいことを進んで計画し、楽しい学級経営を行っていた。
このように、何が子どもにとってよいかわからないというのがあった。
だから、教師として子どもたちと接するときは、自分の長所は何かを見つめ直し、その長所をを伸ばすことが大切である。そして、子どもにとって何が良いのかを考えながら、「自分らしさ」を持ちながら学級経営をする大切であると考える。

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