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[KIMONO×LIFESTYLE]暮らしの先にある着物を探求する。自分のなかで好きを育む。

このnoteについて

大学時代に着物に興味を持ち、卒業後は呉服屋さんで毎日着物生活を送っていた私。転職し、着物から離れた生活を送る中でどうにか着物を着たいともがいていました。いつの日か”着物を着るために必死になっている自分”に気づき、何事にも「私にとっての心地よい付き合い方」があるんじゃないかしらと、ライフスタイルを見つめる先に着物との関係性を築いていこうと考えるようになりました。

このnoteは、そんな"私らしい生活と着物の関係"をのんびり深めていく日常の記録です。着物に興味がある方、悩み事がある方、楽しみ方に迷っている方、そんな方々が覗き込めて相談できる場所としてこのnoteがあればと思います。
私は着付けのお免状も持ってないし、芸道の心得もありません。「街のちょっと着物に詳しいお姉さん」くらいに思ってくれると嬉しいです。それに、そんな"なんでもない人"だからこそ話しやすいことってあると思うんです。

暮らしの先にある着物とは

転職後の私はいわゆる「着物のある暮らし」に憧れていました。毎日着物を着ている人、着物を生活の中心または一部において暮らしている人を羨ましいと思っていました。SNSを見ながら、私もあんな風になりたい!せっかく着物を持っていて着られるんだし、みんなができない生活をしているあの人達のように特別な人になりたい!と。

仕事のある平日は着られないとして、「着物をよく着ている人」になるには、最低でも週1回は着ないといけないと自分自身に課題を課しました。インスタもできるだけ着物で埋めたいから、ストックがたくさんほしい。毎週末、夫に予定を合わせてもらい着物を着て出かけては写真を撮ってもらう日々。雨が降ったり予定が埋まって着られない日が続くと、なんだかそわそわ。来週は2日着るぞ!と肩に力が入ります。優しい夫は、こんな私中心のお出かけにいつも乗り気でついてきてくれました。(ほんとありがと)

だけど仕事が忙しすぎて生活が疎かになると、家事も溜まっていきます。そうすると土日に家事をとるかお出かけをとるかと悩むように。それは少しずつ少しずつ生活を圧迫していきました。「できない・やれていない」が溜まっていく恐怖。散らかった部屋に目を瞑って着物を着ても、なんだか心が晴れません。

いつの間にか「今週も着物を着なくちゃ。出かけなくちゃ。」と思っている自分にふと気がついたのです。こんな生活を求めて着物を着たかったんだっけ?私は、着物と一緒に心豊かに暮らしたかっただけ。着物が好きだという気持ちに正直にいたかっただけ。私の"好き"の表現方法が間違っている可能性を感じました。好きという感情って、こんなに窮屈なものだったっけ。

お店に立って接客をしている中で、何度も「今は着られてないんだけど、着物好きなの。いつか着たいなあ。」と話す人を見てきました。そういう人の好きの気持ちを大切にしたいと思っていたはずの自分が、いつの間にか「好きなんだったら、こんだけのことをしなくちゃ!」と思うようになっていたようです。気がつけば頭も肩もカチカチに。力を抜くことを忘れていたのかもしれません。

今の私が求めているのは「暮らしの先にある着物」
心身ともにリラックスをしている状態が何より好ましい。そのためにはいろんなことをフラットに楽しめる状態でいたい。何かに固執して前のめりになったり、視野が狭くなったり、自信のない部分を補うために好きなものを使わないように。自分が楽しいと思える暮らしの先で、鼻歌混じりに着物を着る選択肢を取りたいなと思っています。

「さて、今日は着物でも着るとするか」

つまるところ、着物じゃなくたっていい

私がこのnoteで話したいのは、着物が素晴らしいということでも、みんなにも着てもらいたいということでもありません。愛に盲目になってしまった女が自意識を取り戻して、いい距離感で"好き"という想いを育んでいこうとしているのを、ただ眺めるだけのものです。(面白いのか?)

あなたにとっての好きなもの、いつか好きだったもの、これからやってみたいなと思っていること、そんな物事との「いい距離感」「好きの育み方」の参考にしてもらえたら嬉しいなと思います。もちろん、着物のことを好きになってくれる人が増えたらそれはとっても嬉しいことです。

暮らしの先にある着物ですから、着物のことだけじゃなくて暮らしの中で見つけたいろんな素敵なものを語っていきたいと思っています。きっとそんな私の"好き"が、より着物を楽しむためのエッセンスになっていくと思うのです。ただひたすらに愛を語る女を、おもしろおかしく見守ってくれると嬉しいです。

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