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【ショートエッセイ】もしも高杉晋作と坂本龍馬が現代に蘇ったら

小五郎は逃げない」にも登場した幕末の英雄・高杉晋作とはどんな人だったのだろう。
現代に知られる高杉像は、豪傑を絵に描いたような人物だ。
高杉の功績から考えて、それは間違いないと思う。

高杉は奇兵隊というそれまでになかった発想で、無敵の軍隊を作り上げると言うアイデアマンでもあった。
高杉は武士だけでなく、農民や町民らを兵士として迎え入れ軍隊を組織した。

誰でも考えつきそうなアイデアと思うが、実はそうではない。
武士以外の人が戦闘に参加するなんて、この当時では馬に混じってチーターが競馬をするくらいの飛んでもない発想だったのだろう。

高杉は暗殺者の岡田以蔵を自分の家に住まわせたりと、人の面倒を見ることを惜しまなかった。
だから人が彼の後をついてくる。
人がついてくるから、そんな軍隊を作れたに違いない。

それならば坂本龍馬の海援隊も同じではないだろうか。
龍馬は自分で海兵を育てて、自前の海軍を作ってしまった。
さらには船を使って商社まで作ってしまう破天荒な人だった。
奇抜な発想と強烈なリーダーシップで時代の方が翻弄されてしまった。

誰も思いつかない発想と大胆な行動力、それに鋼のような意志。
大きなことを成そうとするには、必要不可欠な条件なのだろう。
ぼくにはとても真似できない。

もし彼らが現代に生まれていたらどうなるだろう。
幕末に彼らがやった勢いのまま、いろいろな改革的な活動を行なったとしたら・・・。
たちまちSNSの餌食になって、コケ落とされてしまうだろう。

やがて彼らは八方塞がりになって身動きが取れなくなる。
何をやろうとしても、目に見えないバッシングの壁が彼らを取り囲む。
その壁を破壊していかなければ前に進めない。
そんなことにエネルギーを取られて、体力と精神力は枯渇する。
実にもったいない。
彼らならより良い世の中を作る才覚があるのに、何もできずに潰されてしまうのか。

いや、そんなことはない。
彼らなら世間の風評なんか簡単に跳ね返してしまうだろう。

彼らには生死を共にする仲間がいる。
決して折れない鋼の意志と熱い心がある。
仮に彼らが道半ばで倒れても、その後に続く者が現れるだろう。



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