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人間はAIに勝てるのか?

以前、こんな短編小説を書いたことがあります。

2046年の匠

内容はAIが進化した近未来。人間は労働すべてをAIにゆだね、働くという行為を放棄していた。

働くことに存在意義を見出していた主人公は、他の人間達のように遊び呆けることができず、鬱々とした日々を過ごしていた。

すると、ひょんなことから『ロボット磨き』という仕事を始める。

要は金庫を磨くように、金属製のロボットを磨くみたいなことですね。

子供の頃読んでいた星新一のショートショートで、金庫を磨くことが趣味だという男が登場していたんですが、それをヒントに思いついたアイデアです。

物語の中盤で、主人公があるテレビ番組の企画に参加する。

それは人間とAIが対決するという企画。人間にもAIに勝る部分があるのかを検証するというのだ。

迷った末、主人公はその番組に出場するのだが……。

という感じの短編なんですが、これを書いたのが八年前ぐらいですかね。

するとつい先日、雑誌のSPA!の編集者から、こんな提案をされました。

「『人間VSAI』という企画があるんですが、浜口さんに、AIと小説対決をしていただきたいんですが?」


話題のAI・ChatGPTが書いた小説と、僕が書いた小説のどちらが面白いかを、書評家にジャッジしてもらうという内容だ。

マジか……。

まさか自分が書いた小説でのできごとを、自分が現実で持ちかけられるとは思っていなかったです。

これは負けるわけにはいかん、とその挑戦状を受け取りました。

オーダーは500字以内ということなので、かなりの短さです。テーマの『殺し屋』は、僕が決めさせてもらいました。

勝敗の結果は紙面でご確認していただきたいんですが、思った以上にAI小説のできがよかったです。

そういえばAI小説が小説の賞に入選したりもしていますし、AIがプロの作家以上の面白い小説を書く未来は間近に迫ってますね。

少しでも負けないように、いいものを作らないとダメですね。

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