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再びこの人(39歳)に勝てるか? (全豪オープンその5)

ちょうどこの記事を書き始めた折、AOラジオ(全豪オープンのオフィシャルネット配信ラジオ)からジョコビッチ勝利の声が聞こえてきました。男子のQF(準々決勝)の組み合わせを見るとワクワクするカードばかりです。今日はQF4試合のうち2試合が終わり、ジョコとロシアのカラツェフがSF(準決勝)に勝ち上がっています。カラツェフはなんと予選上がり、シード選手を3人程やっつけてベスト4まで這い上がりジョコと対戦です。

謝 淑薇(シェイ・スーウェイ)なす術なし

前々回の記事で予想した通り、私が応援する台湾のスーウェイは大坂さんにやられてしまいました。サーブでフリーポイントを獲れないスーウェイはリターンゲームで、特に大坂さんのセカンドサーブでプレッシャーをかけなければチャンスはほぼないのですが、大坂さんの高く弾むセカンドサーブに最後まで手を焼いて適応できなかったようです。スーウェイが去った今、大坂さんを全力応援です(笑)

You owe me an apology!

写真はセリーナ・ウイリアムス、39歳です。大坂さんの4大大会(GS)初優勝の相手です。セリーナは大坂さんのアイドルでした。憧れの選手と初対戦の時は大抵どんな選手でも相手への「リスペクト」が足を引っ張り負けてしまうものですが、大坂さんは容赦ないショットを打ち込み全米オープンを制覇しました。しかも途中セリーナは主審ともめます。しかも結構な長い時間。セリーナの抗議の声をマイクが拾いました。"You owe me an apology!!” と主審を指さして怒鳴っていました。「へ~相手を謝らせたい時、こういう表現があるんだなぁ」と思ったのを今でも覚えています。

Killer instinct

ところでこの抗議ははもしや不利な流れを変えたいセリーナの作戦では?とも思いもしましたが、その時大坂さんはそのやり取りを一切無視してベンチに腰掛け無になっていたように見えました。そしてプレーが再開されるや、中断前と変わらないプレーで優勝します。この時大坂さんに「仕留める才能」みたいなものを感じました。いくら運動能力が高く、技術があって、体力があっても、この "killer instinct" がない選手は世界のトップには行けないのです。

とんでもない試合になるかも

今大会セリーナはご覧の通りの全身タイツのウルトラマンです(下半身は写ってませんが)。かなり追い込んできたみたいで、あのヴォリュームたっぷりな身体で(これでも”絞れている”らしい)コートを駆け回っています。大坂さんとセリーナ、二人は似たタイプの選手ですが、セリーナの方がネットプレーなど総合力では上回っています。大坂さんは若さに加え、彼女のチームが授けた分析と作戦をプレイに落とし込む知性と冷静さを身につけつつあります。一方的な試合は観たくありません。そしてビッグマッチの予感はあります!

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