フリーランスのあいつと会社員の僕

Twitterを開くとうじゃうじゃと現れる「元」会社員たち。サラリーマンがいかに会社に縛られているか、フリーランスがいかにのびのびできるかを声高に叫んでいる。新卒で入社して7年が経つ僕には、正直、フリーランスの良さがわからない。

なぜフリーランスに?

仕事内容や職場の人間関係にこれといって不満のない僕には、給料のもらえる仕事を辞めてまで得たい自由など、ない。
 
SNSをよく見ると、せっかくフリーランスになっても、仕事のバランスが取れなくて眠れない、だとか、そもそも仕事が取れない、だとか、あまり自由になってないような印象も受ける。

そういえば、中学の部活仲間も独立してSNSで自己PRしているという噂を聞いた。あいつのアカウントをチェックしてみよう。どんなことを書いているんだろうか…

閲覧専用のつもりで作ったTwitterアカウントにログインする。

そこには、こんなことが書かれていた。
 

Twitterフォロワー1000人突破!
感謝企画\(^^)/
フォロー&RTであなたの○○を応援します!

まず思ったことは、フォロワーが1000人もいるのか、ということだ。1000人といえば、うちの会社の何割だろう、なんて会社人間の僕はすぐに会社に当てはめてしまう。

人脈でいえば本部長クラスだろうか…思ったよりすごいな…などと思いながら、Twitter画面をスクロールしていく。

TwitterではDMでない限り、アカウント同士のやり取りも気軽に覗き見ることができる。フリーランス同士で会社員について語っていると、当事者としては、ついつい読んでしまう。

会社員って朝が辛いよねー!
(朝は得意だから苦じゃないしなぁ…)

満員電車で通勤も地獄だしねー!
(家から自転車で通勤してるから快適なんだけどなあ…)
 
そうそう、飲み会とかも強制だしさー!
(いや、今はむしろ飲み会に人が集まらなくて幹事が困ってるくらいなんだが…)

と、読めば読むほどフリーランスの方々が思う会社像と自分の会社との違いに驚く。僕の会社が特殊なのだろうか?

残業をさせる雰囲気もないし、社員はサバサバと仕事をこなし、飲み会もほとんどなく人間関係も良好である。いや、良好というよりは、希薄なので楽だと言った方が正しいか。

そんなことを振り返りながら、あいつが会社を辞めた理由を読んでみる。フリーランスのブログによくある「きっかけ記事」というやつだ。

あった、あった。
ブログの一番上に載っている

僕が独立した理由

をクリックしてみる。

ひととおり読んでみると、大体のことがわかった。まず、圧倒的に朝が苦手だということ、同じ場所に通うのが苦痛、そしてどうやら会社の人間関係が濃かったようだ。

なるほどな。その三拍子が揃えば確かに辞めたくもなるな…。と、画面の前でひとりごちる。

今はライターとして仕事募集中!とあるが、SNSでの自己PRの技術って、広報と何が違うんだ?と、今の会社で広報を担当している僕は密かに思ってしまう。

いや、仕事内容じゃなく、環境が左右するんだろうな、きっと。

と、一人で勝手に思い直しながら、無意識にフリーランスのあいつを再就職させようとしている自分に気付く。

余計なお世話、だな。ほんとに僕は会社人間だ…。

会社第一主義だった僕は、フリーランスのあいつの存在のおかげで、社会には別の生き方も無数にあることを知った。

僕は会社を辞めるつもりはないけど、フリーランスのあいつとメシでも行きたいな…。TwitterにDMすればいいんだろうか?

会社員を辞めてSNSで自分をさらけ出しながら生きているあいつ。

自由に使えるお金がいくらあるか、懐事情も気になるので、確実に会社員をしているとわかってる友人を誘うより格段に誘い辛い。

収入の目処が立てにくい…というのは、本人にとっても周りにとっても影響があるのではないか、と遠巻きに思っている。繰り返しになるが、飲みに行くのも誘い辛い。

その辺のもやもやが解決するサービスはないのだろうか。会社員の僕と元会社員のあいつを繋ぐ、気軽な何か。

これこそ、フリーランス界隈の方に何か立ち上げてもらえばいいような気もする。

この文章の締めくくりはそれにすることにしよう。

独立したあいつと気軽に会えるアイディア、募集中!

よろしくお願いします。

↑どちらが僕で、どちらがあいつかは分からないがとにかく「色の違う」どんぐり。

こんな感じで、また会いたいものだ。

では。

読んでいただいてありがとうございました!サポートして頂いた分は、占星術に関する書籍購入や、CafeHikkiの開店運営資金、音楽活動もしくは古民家リノベーション費用に使う予定です(^^)