吉川梨沙|CRAZY -壁を溶かすひと-

私の偏見が切り取る世界と感情の記録|CRAZY / IWAI プロデューサー|ウェディ…

吉川梨沙|CRAZY -壁を溶かすひと-

私の偏見が切り取る世界と感情の記録|CRAZY / IWAI プロデューサー|ウェディング▶︎NY数年▶︎留学コンサル▶︎フリーライター・広報PR▶︎アート会社広報秘書▶︎now|ミッション:人との心の繋がり(愛)のみえる化・本音にアクセスし、人生を前に進める人を増やす|風のように生きたい

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嫌いだった父の「まぁ頑張りや」を聞きたくて

ゆっくりと階段を登ってくる足音がした。 「来るな、来るな」 心の中で唱えた。 足音は私の部屋の前で止まる。 コンコン。 聞こえないふりをした。様子を伺うようにしばらくして扉が開く。父だ。この家でゆっくり階段を登るのも、部屋に入る前にノックをするのも父しかいない。父は何かを話しかけてくる。私は目も合わせず空返事をする。その目は優しくて、少し寂しい目をしていたかもしれない。だけど私は知る由もない。目を合わせることはなかったから。私のそっけない態度に、父はそれ以上の会話を諦

    • 祖父の誕生日を祝ったら、私にとっての結婚式になっていた

      今日、ひとつ歳を重ねました。 誕生日になるとありがたいことに、まわりの人が「おめでとう」とわざわざメッセージをくれたり、粋なプレゼントをくれたり、普段はなかなか連絡を取らない人からも連絡をもらえたりする。ちょっと照れ臭かったりもするけれど、ほんとに嬉しいし、ありがたい。ありがとうございます。 そうしたやりとりは、止まっていた関係性がまた進み出したり、誰かとの約束を再確認するきっかけになったりもする。 小さい頃、誕生日は「ケーキとプレゼントと好きな食べ物でお祝いされる日だ

      • 私は、ちゃんと私に再会できた

        「私はこんなにも変われたんです!」 「こんなことを達成しました!」 胸を張ってそんな武勇伝を語れたらいいんだけれど、現実はそんな煌びやかなものではなくて。 でも、バッターボックスに立ち続けることからは逃げずに、全力を出せなくともバットを振り続けてきた先に見つけられたものは、確かに、あった。 これから書くことは、約半年かけて開催された、阿部広太郎さんが主催する連続講座「企画でメシを食っていく」(通称「企画メシ」)の期間中に、私が感じたこと・経験の記録です。 そもそもなぜ

        • 笑って誤魔化していた移民の私と選挙のおはなし

          「留学に行く前にどんな準備をしましたか?」 留学エージェントの会社で留学のお手伝いをしてた頃、ほぼ全員のお客さんから上記の質問をされていた。 もちろん英語の勉強もしておくに越したことはない。しかし当時私がそれ以上に時間を割いていたのは、日本の文化の勉強や政治家の演説・討論動画を観ることだった。 私は留学前に、脳内シミュレーションを行なっていた。 アメリカに行って、現地人、もしくは世界中からやってきた留学生とどんな話をするだろうか? まず聞かれるのは、自分のこと。そして

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        嫌いだった父の「まぁ頑張りや」を聞きたくて

          寒さは、私たちが温め合うための引き立て役

          急にぐっと冷えましたね。 みなさん体調などは大丈夫ですか? 1都3県では緊急事態宣言も出て、いろんな意味で寒々としてますが、逆に言うと、寒くなればなるほど、温かさって染みるんですよね。 寒さって、私たちが温め合うための引き立て役だと思うんです。 ヒップホップやジャズなどのブラックミュージックも、厳しい状況下であったからこそ、あれだけエネルギーのあるものが生まれましたしね。 ということで、物理的な気温を上げることは難しいけれど、こんな寒い日に、少しでもみなさんの心をほっ

          寒さは、私たちが温め合うための引き立て役

          鬼滅の刃を通して、あの時の言葉がやっと許せた

          ずっと自分の中で許せなかった。 あまりにも思いやりのない言葉だと思った。 そこから私たちの関係は崩れていった。 今となっては笑い話だけど。 ふとそんな記憶が蘇った。 ****** 先日、鬼滅の刃の映画を観に行ってきた。 純粋に、これだけ世間で騒がれている理由が知りたかったのだ。 そんな好奇心から始まり、「でもでもせっかく映画を観るなら満喫したいよね!」と思い、結局アニメもコンプリートした後、映画に足を運んだのだ。 その頃には随分と鬼滅ファンになってしまってい

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          想像してみたら、そこにはちょっと優しい世界が広がっていた(続編)

          まさか、私の方が泣かされるとはなぁ...。 昨日突如やってみたTwitterでの妄想企画。 「あなたが日々の中で感じた違和感、イラッとしたこと、凹んだり落ち込んだことなど、どちらかと言えばマイナスな感情やストーリーをリプライ欄に書いてください!それに対して、背景や状況、続きなんかを、私が好き勝手に想像(妄想)してストーリーを綴ります〜!」というもの。 企画の背景について綴ったものはこちら⇩ 物好きな愛すべき数名が、各々のストーリーを持ち寄って参加してくれ、その続きや別

          想像してみたら、そこにはちょっと優しい世界が広がっていた(続編)

          想像してみたら、そこにはちょっと優しい世界が広がっていた

          想像力が世界を救う。 馬鹿げてるかもしれないけど、そんなことを本気で思ってる。 こんな未来を作れたらいいなぁ。 きっとこんな風にしたらあの人は喜んでくれるんじゃないかなぁ。 あの人が不機嫌そうにしてるのは、こんな理由があったからかもしれないなぁ。 そうやって今の自分の視点だけで物事を見るんじゃなくて、時空を超えて、誰かの目線を借りて、想像することができたら...。 世の中はもっともっと優しい世界になるんじゃないかなぁって思うんです。 この記事では、他人や世界の見方を

          想像してみたら、そこにはちょっと優しい世界が広がっていた

          「対話」の先に待っていたのは両手いっぱいのハグだった

          なんでわかってくれないの。 なんでうまく伝わらないの。 歯痒くて、悔しくて、ぽろりと涙が出てしまう。 そんな経験を一度や二度はしたことがあるんじゃないでしょうか? 人と人との間で交わされる「対話」。 そんな「対話」について考えるきっかけとなった「ダイアログ・イン・サイレンス」での経験を通してのお話を、ここではシェアさせてください。 そして、これを読んで下さっている方は 「対話ってなんだろう?」 ということを考えながら、読み進めてもらえると嬉しいです^^ **

          「対話」の先に待っていたのは両手いっぱいのハグだった

          ラブレターに今、返事を書く。

          時計は夜の22時前。 「そろそろ閉店しますので…」 声をかけられるまで私はカフェにいたことすら忘れてしまっていた。 その本を閉じた瞬間、体の底から大きな息がゆっくりと出た。 何度も繰り返し読んだ本。 それでも まるで1冊の小説を読み終わったかのような 1本の映画を見終わったかのような そんな気持ちに浸らせてくれた。 「このラブレター(本)に返事を書きたい」 帰り道、自転車を走らせながら、どんな風に書き起こそうか。 頭の中はそれでいっぱいだった。 夜風が冷たくなっ

          ラブレターに今、返事を書く。

          キョウカンキュレーターとして、わたしが創りたい「セカイ」

          これを書くことに、勇気が必要でした。 ずっと自分が認めたくなかった、弱くて醜くて 人に知られたくない部分も出すことになるから。 だけど、自分の人生を語るのに これから私が創りたいセカイを語るのに 避けては通れない部分だと感じたので筆をとっています。 ここから書くことは、 キョウカンキュレーターとして これからどんなセカイを創りたくて なぜそこに至ったのかという、わたしの現在進行形の物語です。 あなたの貴重な時間をすこし、 わたしに頂けると、とてもうれしいです。 想像力

          キョウカンキュレーターとして、わたしが創りたい「セカイ」