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📚2023.10 エビデンス中毒者?#12

否定しない習慣(林健太郎 フォレスト出版)

”「否定しない」が心理的安全性を生む”


否定をやめるメリットでとくに大きいのは、個人間における「心理的安全性」が確保されることです。Googleが2015年に「生産性の高いチームや組織には心理的安全性がある」という主旨の研究結果を発表したことで有名になりました。⠀

”会話のとき、「自分はいるだけでよい」ことを知る”


相手と会話をしているとき、相手にとって、「あなたは必要以上には必要とされていない」と認識することです。どういうことか、部下にとっては、あなたがそこに存在しているから話をしている。つまり、あなたはそこにいるだけで、すでに役割をほぼ果たしているのです。⠀

部下と面談するとき、あなたが部下に対して与えるべきものは何か?それは、「相手が話をし、自分を内観するための静かな時間」です。それなのに、「なにかをしないといけないのかな?」と思って、余計なことを話すと、黙っていれば満たされていた役割を自ら放棄することになってしまいます。
「あなたが能動的に何かをすることは求められていない」のだと知りましょう。あなただって誰かに何かを話すときに、相手に求めているのは、「無条件に黙って自分の話を聴いてくれること」のはず。少なくとも、話している最中に口を挟んできて、聞きたくもないアドバイスやお説教をしてくることではありませんよね。⠀


📚𝒃𝒐𝒐𝒌 𝒓𝒆𝒗𝒊𝒆𝒘⠀

”否定しない習慣”⠀
と、大きく書かれたタイトルに惹かれた。⠀
なぜかというと、私自身「否定しがち」な人間だと自覚しているし、「改善したい」と考えているから(笑)⠀
ただ、弁解しておきたいのは、否定したくて、相手をいじめたくてしているわけではないということ。⠀
職業柄エビデンス中毒なので、解はなるべく1つに近く、確固たる解を求める癖がある。⠀
そのため、自分が絶対的に正しいと思う解とは異なる意見がでると、あらゆる角度からその解を確かめて、そして、⠀
やっぱり違う場合は違うとはっきり言わないと気がすまない ... ⠀
だからこそ、自分が思う解もかなり時間をかけて考えたもの。⠀

そんな私にとって、この書籍の特に最後にのせた1トピックは目が飛び出そうなほど(大げさ)驚いた。⠀
もう一度言う。⠀
私は”エビデンス中毒”で、最適解を求めるときに、自分の中で熟考し、それでも答えが出ないときに他者にSOSを出す。⠀
つまり、「ただ聞いてほしい」「目の前にあなたがいたから話した」などと、⠀「あなたが能動的に何かをすることは求められていない」⠀
ということが発生することは私の中ではもはやありえないので、⠀
(最適解がわかるとは言えないまでも、道標さえいただけないのであれば、私ならもとから人に話さない)⠀

「そんな人がこの世の中に、しかも割りと多数存在するの!?!?!?!?!」⠀

という反応になった。⠀

となると恐ろしいのが、
私が今まで新人指導のために割いた時間や読んでつけた知識も、⠀
本来はいらないもの(そこまでは誰も言っていない)の可能性が高いということ ...⠀

自己満足で大変勝手なおせっかいだったわけである。


この本を読んですぐに、担当している統合失調症の患者さんが、⠀
”ストレスや不安で動悸がひどくなる”ということがあった。⠀
今までのわたしなら、
「どう声かけるか?」「対策はどうするか?」「何か調整できる薬剤はないか?」⠀
など、解決策を模索していたと思う。⠀
でも、この本の例のトピックを思い出して、ひたすらに、その患者さんの辛い思いを聞くことに徹した。⠀
相槌は適度にはさみ、その患者さんの言葉をオウム返しする。目も合わせすぎず、適度なタイミングで。⠀

その結果、その患者さんを担当して半年が経過しているが、初めて、⠀
「話して楽になりました。」⠀
と、言われたのである〜〜〜(歓喜)⠀

とまあ、会社での人間関係というよりかは、自分の看護で試してみたのだけれど、⠀案外いいかも。⠀
自分の中で絶対にわかないであろう、考え方に触れ、学び、実践できる。⠀
この書籍を読んだことで、自分の看護もまた1歩成長することができた。⠀

結論:読書は大切。本は偉大ですね。



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