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なぜか?「飲食店はしたび…」みたいな空気感の正体を暴く


なんでか知らないんですけどね。飲食店の世界では、業界の「行く末をなげいている」みたいな。なぜかそういう空気感があります。でも、その割には実際の外食市場の統計データをみるとそんなに著しく下がっている証拠はありません。これは一体?


今日なんでこの話をしようと思ったかと言いますと、facebookをスクロールしていると、ある飲食店経営者どうしのやりとりをみました。個人名は出せませんが、僕からしたら、「勉強させてもらいます」というくらいに、やっている料理はレベルの高い人たちです。ところでどんな会話をしていたか?と言うと・・・


「うちのグループの〇〇店が、今月の売り上げ昨年対比の130%越え!こんな時代でもこういう結果はだせます!うちのスタッフはえらい!


→(それに対してのコメントで)


「すごい!こんな時代にそんなところあるんですね!素晴らしすぎます!」

・・・

この「こんな時代に」という言葉を連発していた。「こんな時代に昨年対比130%すごい」「こんな時代にそんなところあるんですね」、その「こんな時代に」っていうのは何かネガティブなニュアンスが確実に読み取れたのでそれが不思議だった。

130%ってことは、キャパ的にはまだそれだけ余白があったということでもあるわけですからね。この「みんな下がってるでしょ?」みたいな決めつけている感じ。これが違和感。

その割に実際の2018年度の外食の規模を表すデータ。簡単にいうと、みんながこの一年外食にどれくらいのお金を使ったのか?というデータを見てみると10年前とほとんど規模は同じだった。つまり外食の規模は別に変わってないんです。

 

さらにもう一つ別の話で、ホリエモン氏の発言とのアンバランスさが僕をもっと不思議な気持ちにさせました。ホリエモン氏はご存知の方も多いと思ういますが、飲食店ビジネスの世界に積極的に進出しています。それで、この前ホリエモンさんがニュースピックス とのコラボ動画で、「飲食店はガラ空き」「超ブルーオーシャンっすよ」って言ってた。

それで、一緒に出演していた、ゆうこすさん達に、


「飲食やらないっすか?まじでやったほうがいいですよ」

と続ける・・・

! なんだこれは?


僕からしたら、何年も先にいっている技術と実力をもった料理人の方達の中では「こんな時代」といって今の時代を嘆いているのに、かたや、実際のデータや、時代の象徴とも言える存在のホリエモンさんは全く逆のことを言ってる。

これはなんだ?一体何が起きているんだ?ということで今日はこのテーマについての答えを一緒に考察して答えをみつけましょう!

※このnoteは、「飲食店をアップデート!」ということを使命にして執筆してます。商品、運営、発信の3つの視点から本や心理学の論文、料理の専門雑誌などから信頼性の高い情報を元に飲食店経営に新たな気づきを得られる情報を書いています。飲食の仕事をしている人。もうお店をやっている人。食に関わる全ての人。読んでみて役に立ったらスキお願いします。

今日の話は、飲食店経営全部に言えることですが、あえてジャンルをいうなら「発信」の話です。

この「飲食のビジネスは厳しい」みたいな空気感はどこからきているのか?実際はそんな証拠はどこにもないのに…そう感じているのはなんでなのか?僕は飲食店が陥るこの3つの心理があるからだと思っています。それを最初にあげます。それはこちらです。


本日のメニュー
1、若者の酒離れ
2、飲食店経営者向けのセールス文句
3、新たな需要は別と考えてる


一つずつみていきます。まずは、


①「若者の酒離れ」


これは、お酒の出数が多い業態の方が特に感じていることだと思います。あと、若い従業員が多かったり、身近に若者が多くいる経営者の方が特にハマりやすいバイアスです。


確かに若者はお酒を飲まなくなっているというのはあるかもしれません。でも果たしてそれは、これからの時代で飲食店は厳しいと決定づけるほど大きな波なのか?


時代の流れというのは、悪い方もあれば、良い方もあるわけです。つまりトータルすると、悪いことばかりじゃないということです。例えば、最近は良いものは多少高くてもいい。高単価のものの価値がわかる人が増えています。これも時代の流れです。

その証拠にコーヒーやハーブティーでもこだわっているものは1000円近くで売れるケースも増えてます。前はそんなことありえなかった。現に僕がやっている「高級パスタ専門店」なんですが客単価は2600円くらいです。僕はこの業界に20年以上いますが、昔ではパスタといえば1000円くらいが相場でした。

つまり今の時代の流れだからこそある感覚です。

あとの例は、ペアリングという提案の仕方も浸透してきています。料理との相性を楽しむという文化がここ日本でも広がってきています。これはお店の独自の世界観を表現しやすい傾向です。というように、こういうプラスの面もみないと、


「はあ〜昔はよかったな〜」


とただ過去を美化してしまって、今の時代の価値に気づかない。いわゆる「時代遅れなおじさん」になってしまいますので常に新しい流れにアンテナを張るのが大事だと思います。


**

②「飲食店の集客サービスの戦略」**

これはコンサルタントや、飲食店の集客サービスをビジネスにしている会社のセールスが、結果。業界全体に、恐れ、不安、の感情を根付かせているという心理現象です。


飲食店やっていると、様々な営業を受けます。その理由は、住所や、ホームページ。フェイスブックなどから飲食店って、見分けがつきやすいんです。だからむこからしたら、セグメントがしやすいから、セールスを仕掛ける相手として比較的見つけやすいというのが一つあると思っています。フェイスブックとかでも、制服着ていたりしますから。電話帳でも飲食店は一目瞭然です。


それで自分のサービスを売り込みたい人達が使う常套手段は、不安や、恐れを煽って、それを脱するにこれしかないです。みたいなセールスの切り口です。

人の心理として、恐れや不安や、悩みから解放されたいという感情は非常に強いというのは、心理学やマーケティングの世界ではよく言われていることです。なのでここにアプローチして自分の商品を売るのが基本的な構造になっています。

それでよく持ち出されるのが、飲食店の廃業率の話。1年で50%が廃業しているそれで、10年ではなんと1割になってしまします。とか、

あとは日本の人口減少や、社会の高齢化を持ち出して、

「この先飲食店はやばい」「今のうちになんとかしなければ」という感情にアプローチします。

こういう情報に頻繁に触れるので、飲食店の未来は暗い。みたいに思ってきてしまいます。


不安や、恐れや、悩みから解放されたい。というのを、行動の理由にするのは結局プラスには働かないとおもうので僕はあんまり好きじゃないです。

それよりももっと、自分は何を表現したいか?とか。社会に必要な自分ができる役割はなにか?とかそういう切り口のが生産的だし、今は、そういう感情から生まれたのものに価値がある傾向になっていると思うので、

この不安や、悩みから解放されたい、という感情を狙ってくるセールスはあんまり真に受けない方が僕いいと思います。それよりも昨日の自分等向き合って、少しでも成長していくにはどうすればいいのか?という風に考えた方が、間違い無いです。


③「新たらしい需要は別と考えてる」


この飲食店はしたびみたいに思っている雰囲気。そう思っているのは、昔からこの業界にいる人ほどそう感じている人が多いと感じます。なんでそうなってしまうのか?


それは自分の知っている、見えている世界だけがしか、みようとしないから。でも実際は、新しい需要が生まれてるんです。そう。常に時代は変化している。

その変化を見ていないと、先行きは暗く見えてしまいます。他の新しく生まれている可能性もいっぱいあるわけで、

例えば、10年前と今では、外国人の人が飲食に使うお金はかなり伸びています。でもそいういうこというと、「外国人狙いのお店は邪道だ」みたいにいう人がいるかもしれません。特に日本人はそういう傾向が強いです。


でも実際は料理界のトップを走るような人はちゃんとその新しい需要をしっかりと見据えています。ミシュランの星をとるようなトップアスリートは世界の美食家を相手にしているし、パリミシュランをとったSoraの吉武シェフは、新しく博多港にレストランをオープンしました。船でくる海外のお客さんを見据えてその立地を選んだそうです。

お寿司の世界での超有名人。九州前の「天寿司」の、天野さんは外国人の方への接客を学ぶために70歳くらいですが英会話を習ったり、しています。トップに君臨する人ほど、常に変化を見据えているんですよね。


これからの、日本を見据えた時に、「観光」「ツーリスト」は伸び代があると言われていて 、日本は外国人の人から見たら、旅行としては見所があるし、歴史的価値のあるもの、独自の文化もあるので魅力的。だから日々旅行する外国人の人は増えています。特に、中国の富裕層は、距離的にも近いし、絶好の旅行先。それで、旅行と飲食は密接です。僕たち飲食はそこに可能性があります。そこをわかっている人から見たら、チャンスだらけ。という考えになるんだと思います。ホリエモンさんが「まじでブルーオーシャン」っていっているのは、この部分もあると思います。


あとの新しい需要は、

相席居酒屋とか、お一人様需要、とかもあります。ここにこだわりの料理人がつくる本気の料理と掛け合わせていけば新たなチャンスも全然あると思うんですよね。


だって、相席居酒屋に来る人も、別に出会いだけで食べものはなんでもいいよというわけではないですよね。そのシーンでも美味しいものを食べたい需要は絶対あります。


お一人様需要も増えています。今は一人焼肉の「焼肉ライク」もすごい勢いで成長しています。結婚する人も減り、一人でお金使う気はあるんだけど、抵抗もなく入れる店を知らないし、いく気になれない。そこをうまくついています。一人だけどこだわった料理食べたいも全然ありますから。高単価のお一人様需要は個人的にはかなり可能性あるとみています。結構それが今はウーバーイーツに持ってかれてしまっていますよね。

デリバリーもいいですが、やっぱり店舗に来てもらった方が提供できる幅と、クオリティは高いのでまだまだ店舗の飲食店にチャンスはあると思っています。

まとめ


冒頭に言いましたが、本来実力を持っている飲食店業界の人たちの間では、この先の未来を厳しく見る人がいるのに対して、ホリエモンやニュースピックスに出ている人たちの間では、可能性のあるビジネス市場という風に言われている、、、この違いは何?ってことなんですが、

一番は時代が変化することによって、価値や需要も変化しているのに対して、昔ながらの感覚、自分が信じてきたものを疑わない価値観、新しい顧客層や、新しいジャンルに目を向けないこと。に原因がありそうです。

何回か出てきたホリエモンさんですが、実は飲食事業をもうすでに成功させているのをご存知でしたか?

いとも簡単に、高単価のお店を独自の切り口でやっています。ここを分析すれば、僕たち飲食業界に必要なものが見えて来そうですね。それはまたの機会に考察していきます。


終わり。


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