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【ゼミの紹介】 データサイエンスを使って組織を理解する

立正大学データサイエンス学部 教授 伊藤善夫(実証経営学研究室)

組織を理解することは、将来を考えること。

■あなたは将来何をしたい?

高校生の皆さんは、「将来何をしたいですか?」と聞かれて、どう答えますか。小学生の頃であれば、色々と夢を語ることもできたでしょう。でも今は、もっと真剣に、もっと現実的に考えることでしょう。真剣に、現実的に考えると、なかなか答えは見つからないかもしれませんね。文部科学省の学校基本調査によれば、2022年度に大学を卒業した人のうち、就職をしたのは全体の約75%でした。そのうち自営業者は全体の約1%ですから、就職した人のほとんどはいずれかの「組織」に就職したことになります。つまり、傾向が同じであるならば、皆さんの大半は「組織」において大学卒業後に働いていることを予想することができます。

■組織はどんなところ?

では多くの皆さんが就職する「組織」というものは、どのようなところでしょうか?組織には、自治体や学校、病院など様々な種類がありますが、企業はその中で最も多い部類の組織でしょう。企業という組織については、皆さんの保護者の方や親類の方も多くがお勤めになられているでしょうから、どのようなところかを聞く機会もあると思います。ですが、皆さんの実感として企業という組織を理解しておくことは、将来の皆さん自身にとって有益だと思います。実証経営学研究室では、組織の実態を調査し、定量的に理解するための研究をしています(下は、ある日のゼミの様子、3名はインターンシップ説明会に参加のため自宅からオンラインで受講)。

■組織をどうやって理解する?

組織現象の実証に、特定な方法が決まっている訳ではありません。ですが、どのような方法を用いるにしても常に難しいのが、組織現象をどのように測定するかにあります。企業の財務的な活動は、有価証券報告書と呼ばれる書類に金銭を基礎にした測定結果(財務データ)が記載されています。しかし、企業の組織内部での活動のほとんどは、金額では表すことの難しい定性的なものです。これをどのように測定するかについて、学生の皆さんは既存の研究を参考にしながら、各自のテーマに沿って、現在、考察しています。測定方法を検討し確定したならば、今度は実際の測定になります。組織の観察やアンケートなどの方法を使って測定することになりますが、現実に観察が可能か、アンケートに回答してもらえるか、といった問題についても夏休みに検討し、秋からの第2期に実際に測定してもらう予定です。学生の研究テーマや測定方法については、別の機会にご紹介したいと思います。

参考文献
[1] 文部科学省(2023)「学校基本調査」https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00400001&tstat=000001011528

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