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役場職員に戻った気がした

久しぶりに、役場職員時代を過ごした町にやってきた。

目的は、半分仕事、半分観光といったところだ。

とはいえ、2年半ぶりの再会ともなれば、ほとんど同窓会のようなノリである。

したがって、観光の割合が8割程度にまで増える気がするのは、致し方のないこととしよう。


2年半の間で変わったことはたくさんある。

町役場人事はもちろん、町内に新しい店ができたり、逆に前にあった店が閉まっていたり。

閉店の理由が、高齢店主の逝去であることも少なくなかった。

時の流れには逆らえないが、お世話になった人や店との永遠の別れは、やはり悲しいし寂しい。


一方で、変わらないものもあった。
今回再会した人たちとの関係性だ。

再会した瞬間こそ「久しぶり〜」とか「元気だった〜?」とか言い合うものの、次のタイミングにはもう以前のようにお互い振る舞っている。

僕個人の理想的な人間関係として、「久しぶりに会っても、昨日の続きのように話せる関係」というのがある。

誰も彼も、まさにこの関係だった。

僕との思い出話だけでなく、仕事の話、髪型の話、ウイスキーの銘柄の話。
かつて僕が役場職員だった頃のように、皆で盃を交わし、語り合った。

なんだか、役場職員に戻った気がした。

決して前向きな理由で退職したわけではないのに、彼らは僕を迎え入れてくれている。
毎日会っている同僚のように接してくれている。
そのことが僕はとても嬉しい。

この変わらない関係性を、今後も大切にしようと思う。



他に変わったことといえば、2年半で我が体重は10%ほど増量した。顔も丸っこくなっている。

実家で毎日3食もりもり食べているので、至極当然である。

したがって、会う人会う人に「太った?」と言われたのは、致し方のないこととしよう。


#66日ライラン

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