誤字を愛でる⑦ ひとつ足りない

スーパーのお菓子売り場の表示で、菓子店の「あわしま堂」が「わしま堂」になっていた。

学校からのアンケートで、生徒が困っているとき教職員が「すぐに対応しくれている」かどうかを尋ねられた。「て」が抜けてますよ、「て」が!

こんな風に、一文字落ちてしまうことって、よくある。

私の場合は、文を書き直したときに一文字余計に消してしまったりする。(逆に、修正前の表現が一部残って余計な文字が入ってしまうこともある。どちらかというと、後者の方が多いかな)
さっき書いた「対応しくれている」というのは、おそらく、この修正の時のミスではないだろうか。「対応している」か「対応してくれている」かの、どちらの表現にするかを迷って、書き直した結果なのかもしれない。

こういう「一文字足りない」脱字を、どうやったら防げるのだろうか...。解決法は、私にはわからない。でも、単語の「文字の数」を意識すると、脱字に気が付きやすくなるのではないか...という気がする。

皆様は、単語一つ一つをどんな風に頭に描いているのだろうか。
私の場合は、「文字の数」で認識している部分が大きいように思う。言葉の内容は覚えていなくても、それが「何文字だったか」「何文字くらいだったか」は比較的覚えていることが多い。あまり長い単語になると覚えきれないのだけど、短めの単語だったら、単語のざっくりした「大きさ」つまり、「文字の数」を認識しているようなのだ。

つまり、「何という言葉かは覚えていないけど、確か五文字だったよな」という感じだ。五文字という枠は頭の中にあるけれど、その枠の中がほぼ真っ白な状態である。

こういう認識の仕方は、内容を覚えていないので、はっきり言って、普段はあまり役に立たない。だけど、脱字を見つけるためには役立っているような気がする。

なんかヘンだな。
なんだか、短いな。
何か足りないな。

そう思った時、きっと、そこには脱字が隠れている。私も気をつけようっと。

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