映画の予告を見て満足した話

映画の予告というのはおもしろい。そしてありがたい。

なんといっても2時間ほどある映画の内容を1分2分に詰め込んで、「私はこんな映画だよ〜」と自己紹介してくれるのだ。

とある日、Amazonプライムで映画予告を漁っていた。
映画を一本見る時間がとれないときなど、ちょっとした映画予告の旅に出る。
「んーなんか違うなぁ」とか「ちょっと見てみたいかも」と好き勝手に文句をつけては次の予告へ。

そして一つの映画予告にやられた。

『アキラとあきら』である。
池井戸潤の小説を映画化したものだ。
主演は竹内涼真と横浜流星の二人、、、なんか豪華じゃね?

これまで、竹内涼真をかっこいいと思ったことはないのだが、彼が演じるアキラはとてもかっこよかった。いや、本編まだ見てないけど。

やっぱり予告っていうのは、映画のいいところを抽出して、興味を引いてもらえるように作るわけだから。そりゃあ一瞬で引き込まれてもおかしくないよね。

アキラ(竹内涼真)の想いには心をうたれた。

私は元々、人情だとか、人が持つ素の優しさに触れたり、熱い想いを持った人間や作品に弱い。まあ簡単に言うと、まっすぐで『いい人』を見ると涙腺が緩む。

単純である。

1分30秒という時間の中で、いつの間にか泣いていた。
「なんでやねん!?そうはならんやろ。」
一人ツッコミなどしない。感動でそれどころではないのだ。

そんな調子で旅をしていた。

もう一つ、私の琴線に触れる作品があった。

『かがみの孤城』だ。
同名小説の映画化。アニメ作品である。
この映画は、「主題歌が大好き」という何とも…言えない理由で見に行きたかった映画だ。
そんなわけで、もう、曲が鳴った瞬間にブワッときてしまった。

歌が、詞が、刺さった。
まるで攻撃されているかのようだった。
「あぁ、これはよくないよ。よくない。」
もちろん褒め言葉だ。

ドラマを見ている人は経験があるかもしれない。
クライマックス、ここだ という場面で主題歌が流れるあれだ。
私はそれにまんまとやられた。
主題歌が大好きな曲だというのも、感動の手助けになってくれたのだろう。


あー満足満足。
なんだか今日は、充実したいい休日を過ごせたなぁ。
私は、残念な休日を過ごさずに済んだことに安堵していた。



この日、私は一本も映画を見ていなかった。

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